ベルセルク 41巻

 故·三浦 建太郎先生の絶筆となります。

グリフィスはファルコニアにて人類の結集と復興に勤しんでいます。彼の正体(最新のゴッドハンド)を知っている読者側から見たら、箱庭を作っているようにしか見えませんが。

 妖精郷に滞在するガッツ一行は、ついに復活したキャスカ(蝕の時からですから20年ぶりくらいではないでしょうか)、ぱっと見は以前と変わらない姿を見せてくれましたが、やはり蝕に関わる事を思い出すと狂乱する様で…。ガッツの顔を見るどころか、声すら聞かせられない。近くにいるのに、ガッツにとっては復活前よりきつい状況になってしまいました。

 キャスカの静養も兼ねて、しばらく妖精郷に逗留する流れになります。各自島に馴染んでいく(イシドロなんかすげぇ楽しそう)中、ひとり剣を振るうしかないガッツが憐れを誘います。

 そんな中現れるのはいつもの子供。まさにこの子を軸にキャスカ母、ガッツ父で関係修復あるか?と言うところでなんと子供がグリフィスに変身…。

 確かにグリフィスの遺伝子入ってるだろうけど、だからって御本人に変身とか…。最初から子供=グリフィスだったのか?子供の意識は無かったの?いやそれよりグリフィス見たらキャスカまたおかしくならない?てかここへ来てガッツキャスカグリフィスの三角関係再燃!?

 …と混乱したところで、三浦先生の手になるストーリーはここまでです。まずはここまでを41巻として纏めてくれたヤングアニマル編集部とスタジオ我画のみなさんに感謝を。我々の元まで全てを届けてくれてありがとうございます。

 そして今後の展開について、おそらく三浦先生が話していた構想なり、残していたメモ等あるかと思います。それらを元にして続きを刊行する事も出来るかも知れません。しかしそれは三浦先生が描いたものと同じとは誰も言い切れない訳で…。編集部のみなさんが悩まれるのも無理からぬ事だと思います。

 個人的には「わかっている方々」の手になる完結は見たい気がします。が、それも無責任な立場での要望に過ぎません。ここでの「ベルセルク」終了も、続編刊行も、どちらも受け入れたいと思います。

 しかし2021年は三浦先生をはじめ、「ゴルゴ13」のさいとうたかお先生、「風雲児たち」のみなもと太郎先生等、コミック関係で影響の大きな方の逝去が多すぎました。人が亡くなるのは仕方のない事とはいえ、来年はもう少しお手柔らかにお願いしたいものですね。

コメントを残す