「Moonlight Mile」「機動戦士ガンダム外伝 サンダーボルト」など、メカ描写と濃密な人間ドラマが両立する作家、大田垣 康男先生が次に描くのはなんと「太陽の牙 ダグラム」。まさかダグラムを今、新作コミックで読めるとは思っていませんでした。しかしこれ以上の適任者がおそらく居ないのもまた事実。楽しみましょう。
デロイアの砂漠での遭遇戦から物語ははじまります。ダグラムは既にターボザック背負った最強状態。太陽の牙のメンツも、フェスタ居なくてハックルとジョルジュがいる、と時系列的には中盤~終盤想定でしょうか。
…おそらくサンダーボルトと同じで、原作との整合性とかあまり気にしない方がいいのかも知れません。
戦闘中に擱坐したCBアーマー·ブロックヘッドから放り出されたパイロット二人。これをクリンが見逃した事から、この二人、トラビスとアウラは打倒ダグラムに燃える復讐鬼と化します。ゲリラの裏切り者、デスタン(数コマの出演ですが、いい味出してますw)の情報でダグラムが分解整備中だと知ったトラビスは、これを奇貨としてクリンたちが隠れているであろう廃墟を無差別爆撃。直前で敵の接近を察知したクリンたちですが、組み上げて脱出に成功したのはダグラムの胴体と右腕だけ。しかも手先のかわりに応急処置で工場に転がっていた油圧カッターが付いている…。これがホバートラックに取り付いて飛び出して来る絵は、申し訳ないけど「シリアスな笑い」に属するかな、とw
太陽の牙のメンバーはダグラムのパーツ調達の為に散り散りになっており、現場にいるのはクリンとハックルのみ。最悪の状況であの手この手で逃げ回る二人。なんとかチコと合流し、ようやくダグラムの修理が…はい、足が付きました!
これで片腕なし、飛び道具なしの状態で立ち上がるだけで、「こいつにはかなわねぇ」感をビンビン感じるのは私がアニメを観ているからでしょうか。
実際ダグラムむちゃくちゃ強いです。この状態でソルティックやブロックヘッドをちぎっては投げで圧倒していきます。そんな中でかつての砂漠と同じ状況でダグラムに出くわしてしまうトラビスとアウラ。またも彼らを見逃すクリン。双方の考え方の違いか決定的なすれ違いを生み、パイロットとして立つ事を諦めていたトラビスに再びCBアーマーに乗る事を決めさせます。最新鋭の複座型CBアーマー、ビッグフットに。
本作オリジナルのライバル、トラビス&アウラの登場編と言う感じでした。
アクション面は、大田垣先生なので全く心配ないのですが、「ダグラム」だと政治面をどれだけ描くかが問題になって来る気がしています。だって「ダグラム」って主人公関係ないところで政治的に話が終わっちゃいますからw。その辺うまく処理してくれるんでしょうか。
どちらにしても、ダグラムが再び砂漠に腰を降ろすまで、付き合って行きたいと思います。
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