UQ HOLDER!

 万感の最終回です。雪姫=ヨルダの核を破壊した刀太たちは、ヨルダの魂魄を太陽系に存在する全知的生命体の魂魄に融合させる、という手段を取ります。その数、実に120億。無限共感能力「共鳴り」も120億個に分割。通常の共感能力と変わらないレベルまで薄まる事になります。個としてのヨルダ、そして雪姫は存在できない状態になりますが、

「120億の…いや全ての人類から苦しみが取り除かれた時 雪姫は復活するだろうな」

 フェイトのこの言葉、刀太は本気で実現するつもりのようです。

 そして一万二千年後…雪姫は復活しました。ヨルダの魂も共にあります。しかし共鳴りの苦痛は感じない…苦痛を訴える人類が滅んでしまったのか?黄昏ている雪姫の目の前に…以前のまんまの刀太が現れます。不死なのですから当たり前といえば当たり前なんですがw。夏凛と九郎丸も一緒で、全く一万二千年のギャップを感じさせませんw。

 人類の生存領域は半径1700光年に及び、地球には昔妖怪とか悪魔とか言われていた種族が住んでいる位。人類同士の不正や不公平はおそらくヨルダが許せるレベルまで減らせている。そもそも地球圏(ヨルダの能力の範囲)にそこまで人間がいない…。とんでもない正攻法でヨルダの能力を無効化してました。

 で、当然問題が全て解決しているわけではなく、別の知的生命体の銀河帝国とのファーストコンタクトの可能性が高いから、ヨルダの力も借りたい、なんて話にも…。最終回でも全然話のスピードと規模が落ちないw。

 かつてのメンバーの話も盛り盛りでした(生きてる人も死んだ人も)が、よかったのはキリエの話でしょう。刀太と一緒に生きて、お婆ちゃんになっても幸せに生きて、そして亡くなった事が見て取れます。刀太の心にも幸せな記憶として刻み付けられているようで、不死人と定命の者の理想的な関係と言って良いのではないでしょうか。

 そして最後は雪姫…いやエヴァですね。彼女が共に歩く者を得る。

「愛してるよ 刀太」

 彼女がこの言葉を紡ぐ事で「UQ HOLDER!」の物語は終わりを迎えます。長い、永い時を苦しんで生きてきた女の子が救われる、由緒正しいハッピーエンド。「ネギま!」から続く長いシリーズでしたが、これで終了となります。何しろ作者の赤松先生が「新しい冒険」に出られるので、物理的に描くのは不可能になります。おそらくはやりたい事を全部突っ込んだ「UQ HOLDER!」を描き切った赤松先生なのですから、次の大きな仕事もきっとやり遂げてくれると信じます。作品完結への感謝の言葉を以て、赤松先生の今後へのエールと変え、稿を締めたいと思います。

 お疲れ様でした!

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