ファンタジーRPGでよくある地下迷宮…ダンジョン。冒険者として侵入してモンスターをぶっころ…もとい退治し、お宝をごうだ…もとい採集するのはよくありますが、モンスターだって生活している訳で、メシ食ったり寝たり、ひょっとしたら給料だって貰っているのかも知れません。
その辺りをクローズアップした作品としてはラスボス、ワードナの立場になって冒険者を迎え撃つ「Wizardry4」、ダンジョンの生態系に注目し、モンスターを食べて暮らす、と言う方向へ進んだ「ダンジョン飯」等いくつかありますが、この「ダンジョンの中のひと」はだいぶシステマチックな方に話が行ってます。
主人公、シーフのクレイは未踏地域、地下9階でミノタウロスとの単独戦闘中、ダンジョンの壁を破壊してしまいます。そこにあったのは…なんかえらい生活感のある…私室?
期せずしてダンジョンの裏側を見てしまったクレイは、ダンジョンの管理人を名乗る少女ベルにスカウトされ、ダンジョンの裏方として働く事になります。
宝箱の中身の製作と補充、探索者の監視、モンスターのスカウト等など。クレイはダンジョンで働きながらもダンジョン攻略もしたい、と言う条件で雇われた為、戦った経験のあるモンスターと裏で出会ったり、まだ到達していない地下10階のモンスターと模擬戦する事になって何だか微妙な気分になったり…。
そう、本作のモンスターは異世界から雇用されています。募集掛けて応募してきたのを選考して面接までしますw。ダンジョンをモンスターがうろつく理由としてはかなり納得行くものですね。
さらにシーフギルドの創設者が先代の管理者だったらします。その理由が、探索者のパーティーにシーフがほとんど居なかったせいで8割方のパーティーが罠に引っ掛かって死亡、全滅していた状況にキレて
「こいつら罠なめすぎ。自分が教育する。」
で街独自のシーフギルドを作り上げてしまった、とか。なんか過保護ですね。
ベルたち管理者側は、理由は不明ですがダンジョン探索をさせたい様ですね。わざわざ別世界からモンスターを呼んで、宝物まで配置して、シーフギルドを作って攻略を後押しし、さらに国王と交渉して門前町の自治を保証させてバックアップも完璧。そこまでしてダンジョンを運営する根本の理由はまだ説明されていません。そもそもベルが、見かけはクレイと然程変わらない年頃の女の子なのにものすごく強い。地下10階の最後の部屋まで来た探索者は彼女が相手する、と言う事なのでダンジョン最強は彼女になります。絶対人間じゃありません。かと言ってモンスター側の世界出身でもなさそうです。
まだ先は分かりませんが、クレイが強くなって、探索者としてベルの前に立った時、彼女の正体とダンジョンの目的が明らかになる気がします。
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