SANDA

 「BEASTARS」をものした板垣巴留先生の新作は「SANDA」。身体はおっさん、中身は中学生のサンタクロースが主人公です。

 鉄留理事長の肩を叩く三田。世間話などしつつ、通いつめれば戦い方を教えてくれるかも、とか考えています。叩き方が弱い、もっと強く、とどんどん強く叩かせている最中に…三田の指を折りました、一瞬で。自分を全力で殴れるくらいの胆力がなければ生田目二海に殺されるだけだ、と振り返る姿は妙齢の女性。理事長の覇気が見せた幻影の様です。「BEASTARS」でもありましたね。強者は自身の強さのイメージを持っている、と言うような話が。レゴシの場合はウサギっぽくなってましたがw。理事長も相当腕に覚えがあるようです。

 自分に一発入れるまで帰さない、と攻め立てる理事長。

 思い直した三田は理事長を全力で殴ります。折れた指は感覚もなく、それでも手を出したのは自分に間違いなく。

 理事長を拳で捉えた三田のパーカーは黒く染まっていました。罪を知った故の黒サンタでしょうか。「大人への第一歩」と理事長は嘯きます。

 理事長の元から帰る三田。どす黒いものがないと強い大人になれないのか、あの黒い姿で子供と接したらどうなるのか?など悶々と悩みながら歩いていると…当の生田目に出くわしますw。三田の姿なので、まだサンタだと気付かれていませんが…。

 超少子化社会で子供を大事にする余り、いろいろ歪みがでている本作世界。サンタはそのシステムをぶち壊す者なのでしょうか。板垣…だとお父さんと区別しづらいな…巴留先生なので三田くんには二重三重に罠が仕掛けられている気がします。楽しみ(?)に続きを待とうと思います。

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