機動戦士クロスボーン·ガンダム X-11 1巻

 コロニーまるごと大気圏突入と言う前代未聞の事業を完遂した「DUST」の裏で起きていた事件を描く「機動戦士クロスボーン·ガンダム X-11」。具体的にはカーティスの

「私達が木星に着いてから1年間は好戦派の動きを封じてみせる!」

 をどう実行したか、の話です。

 とりあえずカーティス葬式上げました。(仮で、ですがw)

 木星圏のタカ派“オリンポスの下僕”の首脳部にたどり着き、叩き潰す為に彼らが最も警戒する人物、つまり自分をエサとしてぶら下げたのです。思惑通りオリンポスは最強の暗殺者、薄紅姫(ペイル·ルージュ)を派遣して来ました。トカゲの尻尾切りで終わらせられない、オリンポスの本拠地のデータを持つ者を確保する、と言う目的は達成するカーティス。しかし薄紅姫イオとのMS戦になった事で葬儀船は損傷。徐々に木星に向かって落ちていく船の中にカーティスとイオの二人で取り残される事になります。二人協力しなければ脱出は難しい状況ですが、イオには洗脳が効いていて生存より任務の達成(カーティスの暗殺)を優先する…とカーティスにはだいぶつらいシチュエーションになっています。

 しかもカーティスは以前にイオと会っていて、必ず助ける決意をしていました。

 エオス·ニュクス(&テテニス)強奪事件の襲撃メンバーにイオがおり、娘と同年代の少女が強化人間として使われている現実がカーティスの決意を新たにさせる要因となっていたのです。

 実はイオは普段は冷凍睡眠させられ、必要な時だけ起こされる、と言う道具のような扱いを受けており、ベルと同年代どころかカーティス…トビアと同世代であり、あまつさえトビアに助けられた事がある事が判明します。

 最後の事実はまだカーティスにはバレていませんが、イオは暗殺者としての命令と自身の気持ちの板挟み状態です。

 エオス·ニュクス事件の顛末等ミッシングリンクを埋め、悩める暗殺者イオをカーティスの生涯に絡め、カーティス自身のやり残しのケリをつける。カーティス最後の冒険に、長谷川先生いろいろぶっこんで来ました。今回短く纏めるつもりのようで登場キャラクターも少な目ですが、ガッチリ濃いストーリーが組み上げられており、短編の印象が全くありませんね。メタ的には、この後も先生がガンダムエースから離れさせてもらえる未来がまるで想像できないのですがw。

 ともかく、カーティス·ロスコのラストバトル、しっかり見届けたいと思います。

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