「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」再アニメ化にあわせたスピンオフ、本編の前日譚、アバンとハドラーの対決を描いています。原作は「ダイ大」と同じ三条陸先生。作画は以前「ZIPMAN」を連載していた芝田優作先生。しっかりした絵で、稲田先生とはまた違ったアバンを描いてくれています。
「ダイ大」の開始前、と言う事でいろいろ制約があるのですが(具体的にはアバンストラッシュ以上の剣技は出ない、ハドラーはベギラゴンは使えない、ロカとレイラの戦線離脱は決まっている等)、その中で上手く話を転がしています。
今巻の舞台は港町サババ。人、モノ、情報が集まる交通の要衝ですね。マトリフはこの街に住む昔なじみから魔王の居場所を突き止めるアイテム「不死鳥のかがり火」を手に入れる為やって来ました。アバンはレイラと留守番、マトリフは用心棒がわりにロカを連れて。ロカとレイラがそれぞれめんどくさいすれ違いを起こしてるのをマトリフアバンに道々相談してみたり…。それはまぁ放っておきましょうw。
アバンとレイラは街を監視していた改造悪魔の目玉を発見、意外な強さに手こずりながらも退治します。消滅する寸前、悪魔の目玉は「アバン…見ツケタ」と呟いて消えて行きました。
同じ頃、不死鳥のかがり火の火の粉をちょろまかし…無断で分けてもらったマトリフ。その炎は強大な悪の魔力を感じ取るとその色を変えると言います。そう、ちょうど今のように!
悪魔の目玉はハドラーがアバンの居場所を探る為に放っていた斥候でした。ギギロとガンガディアを退けたアバンに興味を持ったハドラーはアバンの今の力を試しに来たのです。「味見をしたくなった!」と。自分が負けるはずがない、と言う絶対の自信ですね。この辺が魔王ハドラーのカリスマに繋がっているのでしょうが、隙でもありますね。
アバンとサシで戦いたいが為に一番面倒なマトリフをガンガディアに抑えさせ、戦わなければ街を蹂躙する、とアバンを脅します。
大地斬、海波斬のみの未完成アバンストラッシュを試すアバン。最初の戦いの時の奇跡の一撃に限りなく近くなっている、とハドラー自身も認める一撃でしたが、既にハドラーには通用しませんでした。彼は彼で肉体を強化しており、以前のハドラーではなくなっていました。哄笑しながら極大呪文イオナズンを放つハドラー。レイラと二人がかりでどうにかしのいだアバンでしたが、連続で放たれるイオナズン…絶対絶命のピンチに割り込んで来たのは…ロカ!
ロカが接近戦を挑む事で、ハドラーは大呪文を使えません。とはいえロカの剣も強化されたハドラーの身体には通りません。削りあいになればハドラーに分があります。ですがハドラーが少しでも弱ればそれで構わない、とロカは嘯きます。
「オレは勇者の盾!テメーを最後に叩っ斬るのはアバンの仕事だ!」
徐々に押されて行くロカ。レイラは最後の魔法力でアバンを回復します。こちらに決め手がない以上、ここはロカが粘ってくれている間に二人で逃げるのが正解。でもレイラは絞り出すように言います。
「お願いですアバン様、彼を…ロカを助けて!」
ギリギリで立ち上がったアバンが取った構えはアバンストラッシュ。
その技は通用しない、と言うハドラーに、足りない何かをつかむにはこれ以上の瞬間はない、と返すアバン。初めて奇跡の一撃を繰り出せたあの時と限りなく近い気持ちになっている、と。
心なんぞで強くなれるなら苦労はないわ!と叫んで突っ込むハドラーに放たれるアバンストラッシュ。それは今までにない威力でハドラーを吹き飛ばし、海の向こうまで追いやってしまいました!
アバンもこれで気を失ってしまい、2回目の勝負もドローとなりました。マトリフに翻弄されたガンガディアもハドラーを救援するために撤退。どうもマトリフガンガディアでライバルフラグが立っているようですが、それはまた別の話。
死の大地まで吹き飛ばされたハドラーは魔界の神を自称する存在と遭遇しますが、それもまた別の話。
素直になったロカとレイラの距離がぐっと近づきましたが、これも別の話…じゃないなw。マァムが無事生まれるようで一安心です。
アバンは完全なアバンストラッシュのヒントを掴みました。それは心の叫び、悪の根源を砕く意思。心技体の心、霊など見えないモノを斬る力、後の空裂斬ですね。
この心の剣を極めるべく、マトリフの師匠がいるところ、隠れ里ギュータを訪ねる事になりました…。
これでアバンストラッシュが完成、地底魔城の位置を突き止めて攻めこむ流れになるでしょうか。
凍れる時の秘法とか、メドローアを使おうとして断念するマトリフとか、ダイ大のネタをガンガン拾っていただきたいと思ってますw。
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