ルパン三世 異世界の姫君(ネイバーワールドプリンセス) 2巻

 ルパン三世は異世界でもルパンでした、の2巻です。よくある転移特典の特殊能力も何もないのに平気でファンタジーと渡り合っているのは流石の一言。

 前巻で懲らしめた山賊から情報をもらって、ルパンとアイシュ姫は王都近くの街、シッパルに潜入します。代官の横暴の証拠の帳簿と搾取した金を盗み出す為、代官の屋敷に忍び込むルパン。屋敷を守っていたのは石像の魔物、いわゆるガーゴイル。代官自ら操っているその魔物は「中央より預けられた」ものらしい。ついでに代官自身もあまりまともでは無さそう。どちらも魔女の差し金と思われます。

 銃も効かないガーゴイルに取り敢えず逃げ出すルパン。破壊できる手段を探しているところで銭形と出くわします。銭形さんガーゴイルを黙らせてしまいました…一本背負いでw。この人も規格外だと言う良い証明ですね。

 銭形は召喚された時、王城にあらわれました。状況的に正式な召喚術が行われたのはここで、銭形は魔女タイアットから勇者としての扱いを受ける事になります。同じ場所に不二子もあらわれていますが、こちらは王子が引き取る様子。姫と王子は同派閥で魔女と対立している、という事でしょう。ん?対立する二派閥が協力して勇者召喚をしたのかな?ちょっと事情がありそうですね。

 タイアットからこの世界にルパン三世がいる事を聞いた銭形は、ルパンを捕縛する為に活動する事を了承します。以前にルパンを取り逃した女騎士シウーリとその部下の騎士団を付けられ、シッパルの街に現れたのです。

 追い詰められたルパンを助けたのがシウーリと接触しながら逃げ延びたアイシュと、騒ぎに釣られてやって来た次元、五ェ門でした。五ェ門なんか城壁斬ってますね。いつもながら無茶苦茶です。

 混乱に乗じて逃げおおせるルパン一味。横領の証拠書類はきっちり銭形に渡し、代官はこれで解任でしょう。

 逃走の途中、かつてエルフの森で五ェ門とキシャラが出会った魔物使いラムカンに襲われます。普通の魔物では彼らの相手にはなりませんが、ラムカンはドラゴンを支配下に置いていました。ドラゴンが以前逃走時に利用した個体だと気づいたルパンはラムカンを直接狙い、ドラゴンを解放する事を考えます。火を吹く直前を狙い撃ちしてドラゴンを怯ませたところで五ェ門がラムカンに襲いかかります。彼の持つ王印の杖は大砲も防ぐ障壁を作り出します。以前斬鉄剣も防がれているのですが

「お主を斬ろうとしておればそうであろうな」

「だが壁そのものを斬ろうとするならば話は別」

…で斬りました。魔法障壁。そう言うもんか?そう言うもんなんでしょうね、きっと。

 ですがこの間にアイシュ姫が拐われてしまいました。ラムカン配下ではない、おそらく魔女の使い魔。キシャラとスムンナを一蹴し、姫の機転がなければ命も危なかった。

「王城に来い」

 使い魔はそう言い残しました。考えてみればこれおかしいですね。わざわざ懐に災いを呼び込む必要はない。これだけ居場所を把握されているなら魔物なりなんなりけしかけて、追い回して消耗させる方が危険もなく排除出来るのでは?

 それともルパンたちが城内で大立ち回りしている内に対立勢力…王子とかをドサクサで亡き者にするつもりでしょうか?「利用させてもらう」とか言ってましたし。

 ともあれ、次巻城攻めです。スムンナさんが頑張ってくれているので、今巻で少々地味だった次元も活躍の場があるかと思いますw。

 最後に不二子さん。王子の庇護下で城内を嗅ぎ回ってますね。最後の方でおいしいところを取りに来る事でしょうw。

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