身体から紙幣が出て来る、ただし通し番号が一緒な…要するに超精巧な贋札!と言うチートなのかそうでもないのかよくわからない状況から始まる「ハイパーインフレーション」です。
ルークの秘密をつかんでヴィクトニア帝国に帰還したレジャットは特務省の権限で緊急会議を召集し、ルークの出す贋札…命名「ハイパーノート」対策を提案します。すなわち
·一万ベルク札の即時流通停止と回収
·新一万ベルク札発行
·預金封鎖
以上3つです。これを最速で行う方法として、現一万ベルク札に未発売の切手を貼る事で新一万ベルク札とし、五千ベルク札と千ベルク札を流通、更に兌換用として銀行が保有している金貨を放出する…。
しかしこの提案は通らず、代わりにレジャットは捜査権限を手に入れます。軍、警察、銀行に命令できる強力なもので…実はレジャットの本命はこちらでした。これでルークたちを捕まえられればよし、充分な証拠が掴めれば新一万ベルク札切り替えが実行できる、という二段構えの策ですね。
レジャットはまずは新聞に広告を打ちます。「同じ番号の一万ベルク札を見つけたら銀行へ届けて下さい!十万ベルク当たるチャンス!」ハイパーノートをあぶり出す為の一手ですね。当然ルークたちも知るところになり、ここからグレシャムはレジャットがかなり強い権限を手に入れた事を推測値します。
ルークたちはクルツの手引きで町外れの城にガブール人の信奉者たちと籠り、ハイパーノート以外の番号の贋札を作ってレジャットの捜査を撹乱する事を考えます。
とはいえ本格的に贋札を作るのは生半可な事ではありません。ここから帝国の造幣工場とルークたちの二元中継になりますね。紙幣局の局長、通称「贋札殺し」は、まず紙から特別な原料を使っているので偽造は無理だ、と言います。対してルークはハイパーノートを溶かす事で原料を手に入れました。
次は透かしです。機械で透かしを入れられる様になって、手漉きで透かしを入れる技術は失われてしまった。機械漉きの透かし入れは政府の認可がなければ作れない…。ルークたちは手漉きにこだわって主流から外れてしまった職人たちを仲間に引っ張り込み、透かし入りの紙を作れる様になりました。
続いて版作り。かつてプロパガンダ紙幣を作った画家ビオラを仲間に引き入れたルークたちですが、「贋札殺し」は彩紋彫刻機等の機械も使用して人間では真似できない細かいデザインを作っていました。
「断言しましょう!絶対に絶対に絶対に偽造できません!!」
…そろそろパターンが分かって来ましたw。ビオラはかつて自分を絶望させ、画家の道を諦めさせた写真を使い、紆余曲折の果てにベルク札からガラス乾板をつくり、さらにそこからゼラチンのネガ版を作って遂に贋札を作り出す事に成功します。これグラビア印刷の手法ですね。グレシャムは早速
「特許申請すれば儲かるぞ!!」
とか反応してます。ホント鼻が効くw。
この段階に至って、ルークは城に居る全員に(贋札を出す能力も含めて)全てを明かしました。救世主としての自覚でしょうか。自分一人の、姉を助けたいという夢に巻き込んだたくさんの人々にもそれぞれの夢があった。
「俺一人の夢が…俺だけのものじゃなくなった!」
「一人残らず連れていく!!ガブール人の理想郷!!前人未到の先の先!!誰も知らないトコロまで!!俺は命を捧げるぞ!!振り落とされずについてこいッッ!!」
この啖呵でガブール人は一体になりました。ルークはどんどん成長していきます。フラペコはそんなルークに一抹の不安を感じるのでした。
さあ贋札が出来たら今度はグレシャムの出番です。グレシャム商会当時の伝手を辿り、あるいは新規の顧客を開拓し、バンバン贋札を売りまくるグレシャム。番号が同じ事も口八丁でメリットとして納得させ、ハイパーノートをばらまく時の予備工作まで済ませます。隙を見て私腹を肥やし、兵を集めてルークを傀儡に仕立てて大儲け、まで考えているようです。
「いつだって最初は一人だった!!またイチから始めよう!!また一人からやり直そう!!グレシャム商会復活だ!!」
なんかカッコいい事言ってますが、考えてる事は最低の裏切り行為ですからね?
さて、贋札が出回ると最初の一手「ハイパーノートキャンペーン」に引っ掛かって銀行に贋札が集まってきます。レジャットの知るところとなり、「贋札殺し」は贋札の作りからこれがビオラの作である事を見抜いてしまいます。敵愾心を燃やした「贋札殺し」は徹底的に違いを探し、「わざと入れている印刷ミスを修正してしまっている」箇所がいくつもある事を確認します。レジャットはこれを、地方紙ごとに別の見分け方を載せる事で贋札の修正箇所からルークたちの潜伏場所を絞り込もうとします。
「これを待っていた!!」
ルークたちは地方紙を買い集めて修正箇所をあぶり出そうとします。
「これを待っていた!!」
これを予測していたレジャットは各地の売店を見張らせ、新聞を多数買うような怪しいガブール人を探させます。
ルークは人を雇って一誌づつ買わせる策に出ますが、レジャットは地元の人間なら買わない架空の新聞を作って、それに手を出す人間を追わせる様に…。
なんてことをしている間に贋札の修正は終わってしまい、完璧な贋札が出回る様になってしまいました。
ハイパーノートを出す前に勝負あったか、と思いましたが、本物は二つの版を重ねて印刷している事に思い至ったレジャット。重なった部分を漂白剤で消すと下のインクが見えてくる事に気付きました。贋札なら写真印刷なので全部消えてしまいます。
これはどうしようもない。贋札は封じられてしまいました。が、ルークは「これでいい」と笑います。
「これでハイパーノートの問題は解決ですね!!」
会議ではこの贋札がハイパーノートだと判断したのです。確かに超能力にでも頼らなければこれ以上の贋札は作れないでしょうから。レジャットが主張するハイパーノートの経緯は、動かぬ証拠でもなければとても信じられるものではありません。レジャットは自分の考えに固執する傾向がある、と会議のメンバーは常識的かつ公正な判断をし、レジャットから権限を剥奪する決定を下しました。
「なんてこった!!正論だ!!」
レジャットを騙す事は不可能、だからレジャット以外を騙す!…ルークの狙いはここでした。
生産済みハイパーノートの量は現在300億ベルク分。目標は365億ベルクです。
第1回辺りは非常にノッペリした絵で、ストーリーはすげえ面白いけど大丈夫かな?と思ったものですが、メキメキ画力が上がってかなり安定した絵柄になったのは嬉しいところですね。
ただ女性キャラが結構いるのにそれほど可愛くなく、一番可愛いのが主役のルーク(♂)なのはどうなんだ?と思わなくもないですが…w。作者の住吉先生、ひょっとして女性ですかね?作中一番の萌えキャラがグレシャムですしw。
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