これ描いて死ね 1巻

 えらく攻撃的なタイトルですが中身は極々真っ当(?)な「ガールミーツマンガ」です。

 描くは「ラブロマ」「金剛寺さんは面倒臭い」等、間違いなく愛に溢れているのだけれどそれだけじゃない不思議な作品を世に放ち続けるとよ田みのる先生。

 伊豆「王」島でドマイナーマンガ「ロボ太とポコ太」の大ファン(作中のキャラクター、ポコ太がイマジナリ·フレンドとして出てくるくらい)の安海 相。担任の手島先生に説教されて貸本の「ロボ太」を取り上げられてしまいます。

「漫画なんてなんにもなりません!」

 とよ田先生お得意の長台詞でマンガを否定しまくる手島先生。なんかやたら詳しいのが少々怪しいです。

「漫画は嘘じゃないよ」

「いいえ全部嘘です」

 二人の立ち位置を象徴するようなやり取りの後、安海は「ロボ太」の作者☆野0(ほしのれい)のSNSが更新されているのに気付きます。コミティアで「ロボ太」の新作を頒布する、と。

 盛り上がった安海は一人で東京まで行ってしまいます。コミティアで出店者の方たちが(当たり前ですが)自分でマンガを描いている事に気付き…

「そっか…漫画って、自分で描けるのか」

 自分で描いていい事に気付いたところで目的の☆野0のブースへ。そこにいたのは…手島先生?人違いです、とか悪あがきしますが、もう遅いですねw。感極まって「私に漫画を教えてください」と言い出す安海に

「嫌です」

 食い気味に返す手島先生。以前よっぽど何かあったんでしょうか。

 無断の遠出に大説教する手島先生。しかし教師がマンガ描いて売ったのもあまり良い事ではなく…。

「お互い今日のことは忘れませんか」

 という事で別れたのですが、安海の友達赤福にバレた事で脅しの材料にされますw。曰く漫画同好会を作りたい、と。本音はクーラー付き漫画喫茶が欲しい、ですw。

 手島先生が出した条件は

「漫画を一本描いてきて下さい」

 諦めさせる為の条件だったのですが、安海は曲がりなりにも一本描き上げて来ます。大学ノートにボールペンでw。構成も無茶苦茶、良いところを探す方が難しい。しかし作者が漫画を愛している事は確実にわかる…。これを否定する事は手島先生には出来ませんでした。めでたく漫画同好会は成立。手島先生を顧問に据え、部室に島唯一の貸本屋の倉庫を借りられる事になりました。絵の描ける藤森 心が入部する事になり、安海がネームを作り藤森が絵にし、赤福が読んで好き勝手言うwというサイクルが出来上がりました。

 あと必要なのはライバルか、と手島先生が考えているところで、安海がコミティアで出会った出店者のひとり、ストーンドラゴンこと石龍さんが島に転校して来て…。

 タイトル「これ描いて死ね」は今のところ作中ではあまり肯定的には描かれていません。手島先生がマンガはあくまで趣味の範囲内で描くように、と話す中で

「『これ描いて死ね』などと漫画に命を懸けないこと」

 なんて言い方をするだけです。ただ、1巻に収録されている読み切り「ロストワールド」では、デビュー前の手島先生がギリギリの状況で自分を発奮させる為に出したキーワードが「これ描いて死ね」だったりするワケで。

 全てを捨ててマンガにのめり込む境目、と言う感じでしょうか「これ描いて死ね」。

 今は笑ってる安海がこの言葉を口にする時が来るのでしょうか。それは多分彼女の人生の分岐点になるのでしょうね。

 余談ですが、「ロストワールド」とよ田先生の実体験がかなり入ってるんじゃないでしょうか?こう…妙なリアリティが…ね?

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