新天地、ヴィンランド(アメリカ大陸)にたどり着きアルネイズ村を拓いたトルフィン達。ですがそこには先住民が居て…。戦わない、と言う困難な道を選んだ勇者トルフィンの足跡を追う「ヴィンランド·サガ」26巻です。
先住民たちと一触即発状態を一笑に付す事で解消し、どうにか先住民…ウーヌゥ族と交渉をもつ事に成功したトルフィン。ただイーヴァルなんかは事あるごとに剣を振るおうとしますが…。
トウモロコシやメープルシロップを受け取り、代わりに鉄製品や小麦を渡す。トルフィンは交易を始めようと考えているようです。
ウーヌゥ側もノルドを知ろうと接触するようになります。しかしウーヌゥの“知識ある者”ミスグェゲブージュとその弟子ニスカワジージュは木を切り、農地を広げて環境を変えてしまうノルドに危機感を感じています。ニスカワジージュは割と正攻法でトルフィン達に関わり、ギョロにくっついて言葉を憶え始めました。ミスグェゲブージュの方は「未来を知る秘術」を行います。自身を追い詰めてトランス状態になってお告げを受ける術の様ですが、断片的ながら本当に未来を見てしまいます。よりによって銃やら大砲を使って戦争している所とか、森を切り開いてトウモロコシの大規模栽培している所とか、ウーヌゥの子孫が白人に追われて滅んで行く所とか、果ては核爆発…クリティカルにヤバい所を選んで見ている感じですが、ネイティブアメリカンの末路としてはそれほど間違ってないのが何とも…。これを見たミスグェゲブージュは
「恐ろしい…お、追い出さなくては ノウド人を やつらの 破壊…」
決定的にマズイスイッチが入った様です。
一方でトルフィンとヒルドの関係。カルリに「ときがかいけつ」なんて(出展はギョロ)言われてましたが、アルネイズ村に降りてきた熊を殺さずに見守るだけで済ませたヒルド、
「もう 昔のことです」
かつて大切なひとを熊に殺され、熊撃ちに情熱を傾けていたヒルドが、アルネイズ村で過ごす内に変わっていました。
初めての小麦の収穫。グズリースとの間に子供を授かる。リーダーとして村の皆に慕われ、村がうまく回りはじめています。トルフィンの目指す村の形が出来つつある中、ヒルドは決断します。
「もう無理だな これ以上はもう…怒りに縋りつくのは 無理だ」
ついにあの言葉を発します。
「お前の償いを たしかに見届けた」
「トルフィン 私はお前を赦すよ」
トルフィンが報われた瞬間でした。戦わない戦士の戦いが身を結んだのです。父トールズの背を追ったトルフィンの最初の結果。かつて彼の犯した罪に比べれば全然小さな一歩、一人目に許されただけですが、償う事が出来たという事が大きいと思います。トルフィンのやって来た事は無駄ではない。彼は生きていていい、幸せになっていいのです。
「とーちゃんとヒルドなかなおり」
「とーちゃん よかったね」
カルリの祝福は未来を約束するかの様です。
ですがイーヴァル達は未だ剣を隠し持っています。ミスグェゲブージュも部族の意思とは別にノルドを追い出そうとしています。
火種を抱えつつもトルフィンも歩を進めて行きます。果たしてアルネイズ村はトルフィン達の永住の地となるのでしょうか。
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