あかね噺 1巻

 本職の落語家をアドバイザーに迎え、ガチでやってる落語家マンガ「あかね噺」。少年誌で果たしてウケるのか心配でしたが(尾田先生が推してる?あの人は時代モノ大好きなので…w)、継続出来ている様で何よりです。

 当代一の落語家との呼び声も高い阿良川一生率いる阿良川一門の真打昇進試験。ですがその結果は昇進どころか受験者5名全員破門、と言う前代未聞の結果となりました。主人公朱音の父、阿良川志ん太もその一人。志ん太の会心の出来の「芝浜」が原因ぽいのですが、モノローグで言ったのみなので詳しい事は不明です。

「あんなもん“芝浜”とは言わねぇよ」

 そして6年後、朱音17歳の時から物語は始まります。阿良川一門のNo.2にして志ん太の元師匠、阿良川志ぐまに落語を教わっている朱音。弟子入り=プロになるという事なのでまだ弟子入りは認められていない様ですね。まだ高校生ですし。

 「…みんなから言われる よかったねって おっ父が落語をやめて やめさせられてよかったね…って」

「よかったねって言われるたび 好きだったおっ父の落語がダメだって言われてるみたいで嫌でっ…悔しくて」

「だから決めたの!!朱音が真打になっておっ父の落語はすごいって証明するって」

 たまたま舞台に空きができた落語喫茶で初高座を踏む朱音。「まんじゅうこわい」を抜群の表現力で演じ切り、更に一生の直弟子阿良川魁生に認められます。

「朱音ちゃんも阿良川一生の弟子になんない?」

 一生は年功重視の現在の落語界に革命を起こしたい。その為に若い才能を集めている。芸だけで評価してくれる最高の環境だ、と朱音を勧誘します。

「じゃあ、ちょっくら志ぐま師匠に弟子入りしてきます」

 …腕さえあれば評価されるならそれもアリですねw。

 高校卒業後に志ぐまに弟子入りを決定した朱音。とりあえず見習いとして二ツ目の兄弟子、亨二につく事に。亨二の会の前座をもらい、「子ほめ」を披露しますがいまいち客ウケが良くない。

「君の落語は身勝手極まりない」

 腕は認めるがお客さんを喜ばせる意識…気働きが足りない、と亨二にバッサリやられます。

 亨二に紹介されたのが居酒屋のバイトw。一瞬見捨てられたかと疑った朱音ですが、お客さんへの気遣いを覚える事で(外国人のお客さんとジェスチャーで意思疎通したり)気働きに通ずるものを得ます。成果を披露する場が用意されたところで…以下次巻です。

 題材が珍しいだけでストーリーは王道です。敵役の阿良川一生もただの意地悪ジジイではなく、事情と目的があるようですし。

 お話の骨格がしっかりしていれば面白くなる確率は上がると思います。最初の方でネットにネガティブな事書かれていましたが、今のところ安心して見ていられる作品ですね。

コメントを残す