ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー·Dの悪霊的失恋 1巻

 鳥を見た まるで地上の出来事をつぶさに記録しようとする監視者のように 私が大切なものを失くしたあの日のエジプトの空を それは漂っていた

 花京院の従妹、涼子のモノローグから始まりました「ジョジョ」スピンオフ「クレイジー·Dの悪霊的失恋」です。作中でまだこの場面に到達してませんがw。

 このオウム、エジプトのDIOの元であの「ペット·ショップ」と共に飼育されていたらしく、間違いなくスタンド能力を発現していると思われます。

 そのオウムがいなくなった、と現在の飼い主、DIOの元で調教師をしていた男(故人)の母親から捜索依頼を受けたのは「皇帝」ホル·ホース。女性全般に甘いのは10年経っても変わってないですねw。

 ケニーGとマライアが経営するホテルを訪ねるホル·ホース。…サラッと流してますが、この二人が結婚してるって結構なサプライズなんですがw。ケニーGなんか一回も顔出てきてないのに…実はイケメンだったりするんですかね?

 ここをホル·ホースが訪れたのは、かつてのDIOの配下ボインゴに会う為でした。そのスタンドは「トト神」予言の能力があるマンガ本の姿をしたスタンド。マンガとして描かれた未来は必ず実現する強力な能力です。

 そのトト神に出た予言は、ボインゴとホル·ホースがオウムを探す為に日本の杜王町へ向かう…。よりによって杜王町!スタンド使いは引かれ合う、と言うやつでしょうか。

 二人は杜王町へ向かいますが…ボインゴいきなりトト神落としますw。

「…あ、あの本は僕のものだけど僕のものじゃあない…ぼぼぼくはただ預かっていただけなんです」

 すべて予言に出ていたようで、納得づくで手放しているようですね。自分からトト神を遠ざけて、更に曲がりなりにも警官(仗助のじいちゃん!)と会話できている辺り、ボインゴの成長が見て取れます。背は全く伸びてませんが…。

 で、トト神を拾ったのが件の花京院涼子。典明がエジプトでDIOに肉の芽を埋め込まれた場面に一緒にいたらしい。彼女にはその後の記憶がないようで、何故典明が姿を消したのか、何故死んだのかを突き止めたい様子です。…読者的には「その場面」に居合わせてDIOに何もされなかったのか?の方が気になります。DIO様が気付いてないわけないですから。

 「ヘイッ そこのおしんガール!!デカい漫画本持ったこれくれえのもじゃもじゃ男を見なかったかい!?」

 …おしんて…1983年のドラマだから1999年の作中ですら15年経ってますよ。ズレてる外国人全開でボインゴを探すホル·ホースの後ろから声が。

「歩道が広いではないか…」

「関係ない」

「行け」

 第3部を読んだ人間ならみんな知っている、DIOの狂王っぷりを見せつける…歩行者いっぱいの歩道に車で突入するシーン。その時のセリフです。同じように暴走する自動車がホル·ホースに向かって突っ込んで来ます。DIOの影を感じるホル·ホースは恐怖で動けません。

「オレは今もなお 心の底からDIOが恐ろしいッ」

 歩行者を弾き飛ばしながら走る車。何とか「皇帝」でタイヤを撃ち抜くも間に合いません。ホル·ホースの目の前に迫る車は…しかし真横に叩き伏せられます。

「ドラァッ!!」

 こう言う無理やりな解決をするのは…そう、「クレイジー·ダイヤモンド」の東方仗助!

 仗助のスタンド能力で全てを修復する中、ドライバーのおっさんは昔のパンチカードのようなものを吐き出し、正気に戻ります。

 交錯する状況の中、ホル·ホースの

「お前は他人を気にしててめえのスタイル決めるアホかよ」

 のセリフに意気を感じた仗助は彼と意気投合。トト神の予言により二人が手掛かりを知っていると考えた涼子もこれに合流。ホル·ホースの口から「DIO」の名を聞き、確信を持ちます。

 その後、短時間で複数回の襲撃を受け(ホル·ホース本人が操られて発砲しそうになる、パティシエのお姉さん複数が操られて襲ってくる等)、これがオウム…ペットサウンズのスタンド能力であり、その飼い主が敵である事を確信します。「過去の声」を聞かせ、その声を聞いた時の行動を強制的に再現させる…使いづらそうな能力ですが、ハマれば恐ろしい効果を上げそうです。

 涼子に下された次のトト神の予言は

「導火線を探そう!ぱちぱちと火がつく危ない線を探そう!そいつにしゅぱっと一発点火だァーッ」

 またヤバい事言い出しました。もう何しようが点火まで行くんでしょうが、果たして何がどうなるのか。

 それはそうとホル·ホースの旦那、仗助にスタンドの事いろいろ教えてますが、第4部開始時点で仗助にそう言う知識は無かったはず…。どう話を繋げる気スかね?

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