悪徳寄宿学校、ドゥ ザ ガールズ学院に教師として赴任してしまったメアリー。少女たちは滅茶苦茶な扱いを受けており、病気になってもろくな治療も受けさせてもらえません。薬を手に入れようと外出したメアリーは院長の息子たちに袋叩きにされてしまいますが、そこに助けに入ったのがエルシィ!お屋敷からメアリーを探してここまで来たらしい。
「『また明日』…?アナタ…それを言うためだけにここに…?」
「んだ…そしたら奥サマが殴られてた…」
ただ話し合いをしていただけのところに怪物が暴力を振るってきた、と自己正当化する院長。殺して裏庭に埋めちまっても構わない、と息子3人をけしかけます。
「アタシ埋められたほうがええだか…?」
とぼけた事言ってますエルシィ。一人目フランクの棒術を踊るように躱し、両手に持った石で一撃!良かったな石で。ナイフなら死んでます。
そのナイフを大量に投げてきたのが二人目アンディ。フランクから奪った棒で全て叩き落とします。三人目バーニーの鞭が一瞬止まったエルシィの首を締め上げます。
「そこのセンセイと2人でオレたちにスイマセンと謝って許しを請えば窒息で許してやらァ!」
「奥サマは…きっとオマエらに許しを願うことなんか…してねえ」
鞭を巻き取るように回り、バーニーとの距離を詰めるエルシィ。棒の一撃でバーニーは昏倒。進退極まったアンディはメアリーを人質に取ろうとします。
が、一瞬早くジャンプしたエルシィは三日月と共に落下、アンディを弾き飛ばし…。
「奥サマを…殴ったのァおめえだな…?」
殺す、とアンディの頭を抱え込んで棒で叩き潰そうとするエルシィ。
「ダメよエルシィーー!」
「あい わかりました奥サマ…」
間一髪、棒はアンディの肩に。悶絶するだけで済んでます。
院長、女のくせに男にヒドイ事を!とか最初と違う事言ってます。
「男はヒドいコトをすんのに女はしちゃ…ダメなのか…」
「そりゃはじめに怪物にゃ教えといてほしいだよ…」
赤い靴の女たちの戦闘能力は勿論、人間的な感情やユーモアまで持ち始めたエルシィ。親しい者に振るわれた暴力に怒るのは、そしてその怒りを抑える事が出来るのは正に人間の証明でしょう。それにタイトルを回収するかのような三日月と踊るエルシィの大ゴマ!
格闘の延長でダンス行けるんじゃ?…舞踏会行けるんじゃね?
優雅さを秘めつつ男性に負けない女性…エルシィはメアリーの(物理的)理想の姿になりつつあるように思います。世間や過去の呪縛から「強い女性」になりきれないメアリーは、理想を体現した者を前にして何を思うのでしょうか。この辺がクライマックスに関わって来るような気がします。
そろそろ「三日月」単行本出来そうですね。上下巻か…もうちょっと伸ばして全3巻にもなりそうなペースかな、と思います。藤田先生の納得の行く進め方でやって頂きたい。私は最後までお付き合いいたしますよ!
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