戦奏教室 2話

 なかなか珍しい「兵を指揮する能力」で主人公が戦う「戦奏教室」2話です。

 “枝憑き”として“塔教”教皇のもとで働く事になったリュカ。働くかわりに楽師になるための勉強をさせる、と言う約束で教皇領まで来ていますが、そこで渡された「現代の技術では設計すら難しい」楽器が…トランペット。

 塔に残された遺産…高度な文明とは「現代文明」で確定ですね。

 教皇はリュカに「正式に雇う前にもう一度だけ君の力を見せてほしい」ともう二人の枝憑き…デミとゾーイと共に城壁の上に連れて行きます。ゾーイは前回馬投げ飛ばした人ですねw。

 街の外側には近隣国家の軍船がたむろしていました。塔にある貴重な技術や情報はそのまま国力に直結する。塔を狙う諸国と教皇領は戦争中だったのです。

 リュカは教皇から兵士を預けられます。砂浜の城門前に潜んで攻城兵器の到着を待っている敵軍の殲滅をしてほしい、と。

「失敗しても文句言うなよ!」

 やけくそ気味に引き受けるリュカに「失敗も経験の内」と受け流す教皇。これで命を賭けさせられる兵はたまったものではありません。嫌々出てきた兵士たちの頭上には光の格子。リュカの能力ですね。

 トーーーーーーン

 リュカのラッパが響きます。呆然とする兵士たちですが、音に合わせて身体が自然に動きます。結果的に一糸乱れぬ前進に。

 あわてて陣形を組む敵軍ですがラッパの方が早い。敵軍目前で左右に分かれた歩兵の後ろからタイミングを合わせた騎兵の突撃!

 兵士全員を情報連結し、ラグなしの作戦行動を可能にするネットワーク構築は21世紀にようやく実現した技術です。「ドリフターズ」の織田信長なんか泣いて欲しがりますよw。それなりの戦術眼を持った人物がこれを使えば、中世レベルの軍隊では太刀打ち出来ないでしょう。実際、傭兵団長ゲルハルトから大規模戦のてほどきを受けていたリュカは伏兵まで用意して敵軍を殲滅してしまいます。

 晴れて正式に教皇の枝憑きとなったリュカ。「我々の敵について教える」としてデミの千里眼の能力で見せられたのは…もう一つの塔。遠い島国”エリン帝国“に立つ塔です。

 世界に9本存在する塔の中でも教皇領と帝国の2本は特に大きく、”主塔“と呼ばれているそうで、この世界の戦争とは塔の取り合いである様です。

 そしてもうひとつ

「”花冠の枝憑き“そう呼ばれる人物を殺したいんだ」

 帝国に所属する強力な枝憑きでリュカを雇ったのもこの花冠を殺す為だ、と。

「じゃあさ…その花冠って奴を殺したら…この仕事辞めてもいいか?」

 せっかく音楽の勉強出来る環境なのに、こんなことやってる場合じゃない、とリュカ。

「花冠を殺したら…俺はラッパ手を辞める ただしその後も…勉強の支援は続けてもらう」

「…どうする?断るなら俺はここを出ていくし この楽器も返すよ」

 えらい一方的な条件を出してきたリュカですが、教皇は条件をそのまま飲んでしまいます。…大丈夫?

 最後に花冠がどんな奴なのか、の話になります。4か月前に隣国を一つ滅ぼしている、と教皇。

「滅ぼすってのは 元首を殺したとか…首都を落としたとか…」

「いいや?更地になったんだ 花冠の一撃で その国の領土全域が焼き尽くされた」

 …そんな核兵器みたいなのをどうしろと?

 そりゃリュカをぶつけて無力化できるならアフターフォローつけてお役御免にしてもお釣が来ますわ。教皇安い買い物でしたw。

 人物紹介と状況説明が終わり、プロローグが終了した感じですね。あとは指揮能力で花冠にどう対抗するのか?定番の「能力の成長」がありそうなので、それでなんとかなるのでしょうか?てか能力使う度に枝がパキパキ伸びてますから、これ花とか咲きそうだよなぁ…。

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