アンデッドアンラック 12巻

 風子の霊体を奪って消えたUMAゴーストと不滅·ルイン。

「あの瞬間 風子以外の誰でもやられていた。死なないのは 不死(アンデッド)だけだ」

 ルインのターゲットはアンディだけ。ユニオンにはラグナロクに向けてやることが山積みであり、ルインと相対してもリスクしかない…と言う事でアンディはユニオンを抜け、独自に風子奪還に向かう事にします。不壊刀まで置いて出発するアンディ。

「地球は任せたぜ ユニオン…!!」

「その正義 受け入れよう だがな」

「我々は仲間だ!!世界が終わる前に戻って来い!! 二席 空けて待つ!!」

 ジュイスが投げ返した不壊刀はアンディの胸を貫きwそのまま走り去ります。

 手がかりは「笑った死体」の大量発生。おそらくルインの仕業であろうその現場を追うアンディ。

 ユニオンメンバーが公転の影響を弱めるUMAを集め、必死に時間を稼ぎます。アンダー有志も手伝ってるのはご愛敬w。地球滅んだら終わりですから。

 UMAのジュニアに襲われていた少女ルーシーを助けた事でアンディは「入ったひとが笑うゾンビになって帰って来る城」の存在を知ります。

「でかした ビンゴだぜ!」

 ルーシーに道案内させて城へ向かいます。道を塞ぐのはUMAの集団!ひとつでも殺せば世界の理が変わってしまうのですが…。

「世界が終わるかもなんだぜ!!理の一つや二つ 消えたっていいだろう!!」

 …ユニオンが一生懸命世界の調整してるの忘れてます?どうにも風子がいないと歯止めが効かない様になってますねアンディ。

 ルナからジュイスに直接、アンディを止めろとメッセージが入ります。

「不死は神の逆鱗に触れました」

「ムダだよ もう止まらん」

「101回目など不要だ このループで不死は最大の脅威となり 貴様らを襲う」

 ルナは世界の調整を行う、と宣言します。

 アンディの前に現れた新しいUMAは…封印(シール)。他のUMAを自らの中に封印し、その能力を使う事が出来る…。

「我はシール 神の調整により生まれた我が不死(オマエ)を封印する」

 戦いの中、ルーシーがシールに吸収されてしまい、違和感を感じたアンディは自分も吸収されます。シール内部にはUMAたちと共にルーシーも捕えられた状態でした。中央の核に触ると力が外に出るようで、ルーシーが触れるとシールが「くしゅん」とくしゃみを…。

「聞いて驚け ルーシーお前は…自分のあらゆる健康を否定する不健康(アンヘルシー)だ」

「いやだーー!! それただの虚弱体質じゃん!!」

 ごもっともw。そしてルーシーが拘束されたまま核に触れた方法が…幽体離脱w。「ピーターパン」が好きで空を飛び回る空想をしていたのがイメトレになったらしく、UMAゴーストの追加と同時に霊体の操作が出来るようになったそうで。コツは「やりたい事、なりたい自分、何でもいいから素敵な事いーっぱい考える」事。

 アンディの夢は…老いる事。仲間たちと同じ時間を過ごし、共に年を取る事…。納得いく、それでいてエモい結論ですね。

 フック船長みたいなアンディ=ゴーストとルーシー=ゴーストはシールの体の外に出てしまいますが、アンディは結局シールに取り押さえられてしまいます。この対応能力、シールも只者ではありません。

 ルーシーは「笑うゾンビ」状態にされているお母さんを見つけます。ママを助けたいルーシー。ルインは人を区別する意味がわからない、とルーシーたちに近付いて…。

「わかんないな 親 恋人 仲間 兄弟」

「人が作るルールはいつだって 不明瞭で 不公平で 不平等で 不可解で 不気味だ ママがいなくなればキミにもわかるよ」

「あなたにだって ママとパパがいるでしょ!!」

「いないよ ボクを生んだのは 神だ」

 お母さんを刺そうとするルイン。しかしその爪は腕ごと斬り飛ばされます!

「哀しいな お前にはいないのか 命かけて守りたいヤツが」

「俺は 二人いる」

 不治·リップ!最高にカッコいい登場です。

 …事態は混迷の度を深めて行きます。ゴーストはニコにちょっかい出しに行ってるし。100回目の世界は終わってしまいそうですね。その場合、次の世界に行くのはアークに乗った風子と、素でループを越えるアンディ、ルインの3人でしょうか。他のキャラがどうなるのか、まだよくわかりませんが(記憶がないだけの同一人物がいる?存在するメンツが違う?)、クライマックスが近い気がしますね。

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