なんか刊行ペース早くない?魔王を継承してしまった少年が潰れかけの道具屋を盛り立てる「すだちの魔王城」2巻目です。うーん、あらすじを抜き出すとよくある話に思えてしまうなぁ。
サイショ村の隣町、ソノーニまで出張販売に来たすだち屋一行。アッシュの「勇者アーサーの真似」(ややこしいなオイ)も好評で売上は悪くありません。しかし「万能薬(エリクシル)を激安で売る道具屋」の噂は野盗を呼び、帰り道で襲撃されてしまいます。一度は捕まったムラビト達、「魔物ノ統率者」の能力で最終的に盗賊を返り討ち、保安官に突き出したのですが…勇者と元魔王何してた?
「勇者(オレ)に」「元魔王(わたし)に」
「「襲いかかる盗賊なんて」」
「久しぶり過ぎて面白くて…」
「初めてで興味深くて…」
わざとかお前ら…。
この「アイテムの貴重さと販売方法の問題」は後でも出てきます。
興行の町ヨンバンテ。いろんな魔物をテイマーが訓練して走らせる「モンスターレース」が評判のこの町で、オーナーグレイトのパートナーにして一番人気のモンスター、シマペ(シマウマのペガサスw)の怪我を治療する為の万能薬の注文を受け、ムラビト達すだち屋メンバーはこの町にやって来ました。
シマペの怪我自体はすぐ治ったのですが、なぜか暴れだします。とっさに「自分もテイマーだ」と嘘をついてシマペを鎮めるムラビト。最初の怪我もシマペが自分で暴れて作ったらしい。
そこにシマペの見舞いと称して現れた老女。万能薬のラベルを見て
「すだち屋…?あら、まだ潰れてなかったの?」
「私『世界道具屋協会』所属『道具屋品評委員会』審査員 マダム·シンメトリーと申します。二三 お話よろしいかしら?ムラビトちゃん?」
「…おばーちゃんッ」
なにやら浅からぬ因縁があるようですが…。
マダムは父親の代のすだち屋担当の審査員だったそうで、小さい頃のムラビトとも親しい関係だったそうで。
そもそも道具屋の扱う商品は★による格付けで厳しく制限されており、万能薬を製造販売できるのは★9から(最高★10)。ちなみにすだち屋は★0.5。1ですらなかった!
違反の罰則は万能薬販売分の全品回収と返金。さらにすだち屋の30年間営業停止!事実上の廃業命令です。
マオとアッシュの説得で特別に再審査を行う事に。
「…では出題です。このレース場のお客様全員を満足させなさい。もちろん万能薬を使わずに」
相当無茶振りです。すだち屋を潰した方がいいと思っているのは本当の様です。
そんな中シマペが脱走。レース開催中でレース場から離れられないグレイトに代わりムラビトが探しに行く事に。
「大丈夫 絶対グレイトさんのところに帰って来ます!!」
レースの一番人気はシマペ。メインレースに間に合わなければレース場は大打撃です。
「喜べ 者共!!シマペの穴、このマオが一興盛り上げてやる!」
「刮目せよ!!我と愛馬の『マオマオデストロイヤー』が!!このレース場に新たな伝説を魅せてやる!!」
いやベヒーモス連れてきてんじゃねぇよw。
シマペを説得しているムラビト。
テイマーとモンスターとして暮らしていた頃とは関係性が変わってしまった現在を何とか以前の形に戻したく、「人気者でなくなる」つまり怪我をして走れなくなる事で元の関係に戻ろうとしていました。ですが「レースの為に」万能薬を手に入れシマペを癒してしまったグレイト。想いが伝わらないと悟ったシマペは逃げ出してしまったのです。簡単に治療が出来たが故に相手の事を考える事が出来なかった…。影響力の強いものには正当な対価がある事でバランスが保たれる、と言う事実にムラビトは気付きます。
「オーナーさんは『レース』が一番だなんて絶対思ってない!!」
「新魔王様といえど奴の気持ちまでは解りますまい!?」
「わかりません!けど”自分より仕事の方が大事だったの?“って悲しくなる君の気持ち…それなら知ってます!!」
「喧嘩もしないままお別れなんかしないで!!」
自身の父との別れに重ねて説得するムラビト。「一度は夫婦喧嘩をしなければ後腐れが残る」シマペも戻る気になります。
レースはマオマオデストロイヤーがモンスターたちに「本気で走れ」と焚き付けて地獄の様な様相を呈しています。戻ってきたシマペはグレイトを乗せレースに合流!
久しぶりに騎乗してシマペの気持ちを理解したグレイト。
「すまなかった 怪我はじっくり治していっぱい休もう 走りたくなければ走らなくてもいい」
「…けど一回だけ 俺も一番の景色を見ていいか?」
マオマオデストロイヤーと一騎討ちになるシマペ。最後わずかに届かず2着に終わりますが、彼らのわだかまりは解けたようです。
ムラビトの父タチバナの死にはマダムの依頼が関わっていました。戦場でどうしても足りない回復薬を都合するため、最後の希望としてすだち屋に出した依頼がタチバナを遭難させる事になったのでした。ムラビト一人になってしまったすだち屋にムラビトが縛られてはいけない、と考えたマダムはすだち屋を潰す方向で動いていたのです。
しかし父の遺志を継ぎ、客の満足を最優先で考える姿勢を持ったムラビトをマダムは認め、新たにすだち屋に★1を与え、彼らを見守る事にしたのです。
万能薬の販売は出来なくなりましたが正式な道具屋と認められたすだち屋。経営はボロボロで目玉商品を失ったぞ、大丈夫?w
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