月に跳ねる白いルフィが美しい103巻表紙です。表紙ネタバレとか野暮は言いなさんな。
大看板·キングとの意地の張り合いに勝利したゾロ。しかし覇気を絞り尽くしたゾロももう戦闘は無理です。ゾロ戦線離脱ですがこれで百獣海賊団「大看板」「飛び六胞」全滅。残るはカイドウとビッグ·マムのみ!…あ、まだ結構絶望的だ。
燃える鬼ヶ島は「花の都」に落ちようとしているのをモモの助が必死で止めようとしています。さらに島の地下火薬庫にカン十郎の「火剪坊」が向かっているのをヤマトが追っています。
燃え盛る島内で力尽きた錦えもんと菊之丞を助けに来たウソップ。炎と敵だらけの中、互いに自分は見捨てて相手を助けて逃げろ、と言う錦と菊。
「よし!!二人を置いておれだけ逃げよう!!じゃ何しに来たんだおれァ!!死にたがりの侍どもめェ!!!」
こんな時にも乗りツッコミを忘れないのは流石ウソップw。
「何が潔しだ!!何が責任取ってハラキリだ」
「おれは鼻水たらしても“生”にしがみつく!!!」
「討ち入って満足してんじゃねェバカ共!!」
いいセリフですね。麦わら一味の中では一般人に一番近い感覚のウソップならでは。でも結局持ちこたえきれないところに現れたのは元白ひげ海賊団のイゾウ(菊の兄!)。
「生きろ!!お前たちが本当に”麦わらのルフィ“を信じてるなら!!」
ついでに「頼んだ!”ゴッド·ウソップ“!」
とか自分の事が知られててウソップ舞い上がったりw。
ビッグ·マムに対しているのはキッドとロー。マムも無傷ではありませんが二人は満身創痍。勝利を確信してカイドウの加勢に屋上へ上がろうとするマム。しかしローはその隙を逃しませんでした。
「“K·ROOM”」「“麻酔”」
伸びた刀はマムの頭を貫き…
「ハァ…ハァ さっきのも効いた筈だ 貫通に痛みはない…ただし」
「”衝撃波動“(ショックヴィレ)!!」
脳に直接衝撃はさすがに効きました。怯むマムにキッドは磁力で鉄骨を固めた牛をけしかけます。
「上のカイドウもそろそろだろう 時間をかけりゃ水滴でも石を削る」
「ノーダメージ? そんな物体はこの世に存在しねェんだよ!!」
命を与えたアイテムを組み合わせた必殺剣“鳴光剣”で二人を吹き飛ばすマム。
「何十年も“君臨”してんだおれ達は!!! てめェらが…!! ミルク飲んでた頃からよォ!!!」
キッドの磁力付与で一瞬自由を奪われた隙にマムの上から刺し貫くロー。その刀はどんどん伸びて島を貫き、下の陸地までも届き…
「“穿刺波動”(パンクチャーヴィレ)!!!」
島の真ん中を抜いて下の陸地まで大穴を開ける超威力!そこにキッドが組み立てた”電磁砲“!だがまだ落ちないビッグ·マム。
「選びなァ!!コイツをおれが弾き返した瞬間のォオォ…お前らの『運命』をなァ~~!!」
「『50年分の寿命をよこす』か『生きておれの奴隷になる』か!!!」
「『LIFE』or『SLAVE』!!!」
ソウルポーカス!しかし二人は動じません。
「死に損ないのババアの念仏に今更どうビビれってんだよ」
マムに恐れを抱かなければ寿命を取られる事はない…ジンベエと同様の肝っ玉を手に入れたようですね。ついに叩き落とされたマムに音の出ない“ROOM”をかけたのはかつての恩人への手向けか。地の底に落ちていくマムの頭に浮かぶのはロジャーへの恨み言。
「教えて死ねよ!!『ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)』!! ちゃんとあんだろうな!!」
「おれがこれしきで!! 死ぬと思うなよォ!!!」
マグマに落ちながらこれです。普通死ぬんですが、なんとなく帰って来そうなのが恐ろしい…。
ともかくワノ国ではビッグ·マムは退場。キッド&ローの勝利です!ただこの二人ももう立ち上がる気力はない。屋上から降りて来るどちらかを待つ態勢です。
落ちるビッグ·マムに巻き添えを食って大ダメージのカン十郎、光月日和の正体を見せた小紫にハメられた黒炭オロチの元に戻り、オロチと共に燃え尽きてしまいます。全てを裏切った男と自分さえも騙しきった男のみじめな最期でした。オロチはともかく、カン十郎には何か救いがあっても良かった気もしますが、いっそ自らを罰する事が赤鞘の仲間たちへのけじめでもあったのでしょうか…。
ギア4「スネイクマン」「バウンドマン」を駆使し、カイドウと互角の勝負を付けるルフィ。全力で戦っていい相手、と認識し戦いを楽しみ始めたカイドウ。しかし世界政府…五老星はルフィを、いやその”悪魔の実“を恐れ、CP0に即時抹殺命令を出します。この世界最強クラスの戦いに割り込め、と…。
CP0の名もなき男はその命令を忠実に果たし、ルフィの邪魔をしてカイドウの一撃を入れさせてしまいます。かつて部下がモモの助を人質にとったせいで全力の戦いが出来なかったトラウマも刺激されたカイドウ。
「承知の上か…」
怒りのままCP0の男を叩き潰す。ギア4が解け、縮んでいくルフィを放置してカイドウは勝利宣言に向かいます。
「この国は巨大な武器工場だ!!女も子供も関係ねェ!全員が奴隷!! 働き疲れたらそのまま死ね!!それがお前らの一生だ!!減った奴隷はいくらでも補充する!!」
己の怒りをぶつけるように暴れるカイドウ。心折れ、降伏しようとするモモの助とそれを止めようとするヤマト。そんな時、ズニーシャがモモの助に話しかけます。
「”解放のドラム“が聞こえる」
「ジョイボーイが…!! 帰って来た!!!」
心臓がドラムのようなリズムを刻み、ルフィは再び立ち上がります。
「敗けたのに楽しくなってきた…アハハハハ!!」
ゴムゴムの実にはもうひとつの名前がありました。800年間、世界政府から逃げ続けるその実の名は動物系「ヒトヒトの実」幻獣種モデル“ニカ”。ゴムそのものの体を持ち、空想のままに戦い、人々を笑顔にしたという“解放の戦士”“太陽の神ニカ”。その能力を得る実です。
「おれのやりたかった事全部できる…!!もう少し戦えそうだ」
「これがおれの最高地点だ…!!これだ…!! “ギア5”!!!」
さあこの白いルフィの戦い方は無茶苦茶です。巨大な手でカイドウをつかみ出すわそのままブン回すわ、“熱息”を地面をひっぺがして受けるわ…。まるで「トムとジェリー」のような、いわゆるトゥーンの動きです。これをバトルマンガでやられたら対戦相手はたまりませんね。
ただし反動もキツい模様。一旦ギアが切れるとルフィは今までにない位消耗し、老人のような姿になってしまいます。
「終われねェよな…!!モモ…!!玉…!!錦えもん…!!ペドロ…!!」
無理矢理ギア5を再起動。カイドウを圧し始めます。
「…ひとつ聞くぞ…お前は…誰だ」
「おれが誰か? モンキー·D·ルフィ!! お前を超えて!!『海賊王』に!!なる男だ!!!」
鬼ヶ島内では雷ぞうとジンベエが水を操って火を消そうとしており、更に落ちようとしている島を支える為、モモの助が”焔雲“を出そうとしています。各自が様々なところで事態の収拾を図っています。終わりは近いですね。
ちょっと思ったのが、ときどき出てきたルフィの超回復力。あれはきっと”ニカ“の能力の片鱗だったんですね。体力の回復はともかく、メシ食ったら歯が生えるとか、致死量の毒を自力で解毒とか。人間ばなれしたキャラばかりなんで気にしてませんでしたが、ゴムは回復はしませんよね、よく考えたらw。
尾田先生どこら辺から伏線仕込み始めたんですかね…?
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