ダンジョン飯 12巻

 ダンジョンアタック中にパーティ全滅。武器も装備も失った状態ではぐれた仲間を探しに行かなければ…で、思い付いた手がモンスターを食料にしながら進む!w

 リソース厳しい系RPGの様なサバイバルだった九井諒子先生「ダンジョン飯」ですが現在ライオス達は既にダンジョン最深部に到達。「狂乱の魔術師」に代わってマルシルが迷宮の主になってしまっています。世界を揺るがすまでに話が大きくなっており、終了が近いのかな…と思えばアニメ化決定?とりあえずおめでとうございます!

 突然開いた穴から深層に落ちたシュローたち。どこかで見たようなオークに捕まってます。聞けばオークたちは迷宮を脱出する為、邪魔するであろう冒険者たちを牽制する人質としてシュローたちを使いたいらしい。

「最近の迷宮はおかしい 出たくはないが仕方ない これ以上ここにはいられない」

 …多分冒険者はお構いナシで襲って来ますね。いっぺん殺しても復活させればいいだけですし。

 そんな事言ってる内に、一緒に捕まってるカナリア隊のフラメラに通信が入ります。曰く、迷宮の主を倒した冒険者と接触中。対象の名はライオス!

 ライオスの名にシュローとマイヅルは勿論、オークも驚きます。あぁ、そう言えばこのオーク、リドだわw。

 噂は千里を走り、ナマリとタンスの元にも届きます。タンスが言うには、エルフたちはライオスが新たな迷宮の主になってしまう事を危惧している、と。主が変わると迷宮に大きな変化が起きる…と言ったそばから大変動。シュローとオークがいた階層とナマリたちがいた階層が一緒になってしまいます。

 地上に出ようとするモンスターたちを必死に止める冒険者たち。フラメラはライオスが迷宮の主を継いだと断定し、討伐命令を出します。

 アイツはそんな奴じゃない、と否定するも「変な魔物を作り出したり、人を魔物に変えたりしないと言えるか」と問い詰められると揃って「言えない!」と考えてしまう関係者一同w。

 カナリア隊の使い魔捜索でライオス一同が…湖で溺れているのを発見w。トドメを刺しに行こうとするフラメラたちをなんとオークたちが止めに入ります。

「野菜を食えなくなるのは困るんでな」

 唯一話の通じる人間である彼らに死なれるのはそれこそ得がない。

「であれば我々はライオスを支持する!」

 直接ライオスを知っている冒険者たちもライオスを守る方に回ります。料理がらみの話が多いのは…まあライオスですからw。やってきた事が正しければ見返りがあるものですね。

 何より、あいつらエルフを退けるほど強くない!w 確信を持ったナマリたちはカナリア隊をスルーしてライオスの元へ向かいます。

 迷宮の主に選ばれたマルシル、翼獅子に言いくるめられてライオスたちと分断されています。水上歩行の呪文をなんとか思い出して溺れずに済んだライオスたちですが、カナリア隊の使い魔の合体した大きな鳥に呑まれてしまいます。胃の中で暴れて使い手にダメージを与えようとするライオス。

「パラサイトアタック!」

 …ひでえw。更にこの鳥がマルシルのクリーチャーの翼ある蛇…コアトルに食われ、マルシルの居城まで連れて来られる事に。この辺のエピソードのサブタイトルが「食物連鎖」w。ブラックだ、ブラックですよ九井先生w。

 ファリンの事もあるのでエルフたちと和解したいライオス。マルシルに翼獅子の本を持って話に行かないか、と提案しますが、マルシルは拒否します。…既に思考誘導が進んでる感じですね。

 マルシルには夢がありました。人種間の極端な寿命の格差を無くす事。ハーフエルフである彼女には1千年近い寿命があり、放っておけば彼女の大切な人は確実にみんな先に死んでしまう…。元々古代種は1千年の寿命があったはずだから不可能ではないはず…。

 翼獅子も現れ、欲望さえあれば実現は可能だと告げます。迷宮を広げ、地上を包んでしまえば可能だ、と。その為にライオスたちの協力が必要だ、と。

 ライオスは答えます。誰かが好きな料理を誰かは嫌いな事がある。万人が満足できる献立はない。

「きみの夢は 世界中の人にきみが決めた献立を無理に食べさせようとするのとおんなじだ!」

 追い詰められたマルシルは、それでもライオスたちを地上へは行かせまいと監禁します。監禁場所が厨房なのが気が効いてるのかなんなのかw。

 とにかくマルシルと話したい、ということでおそらく腹を減らしている彼女を郷土料理で釣る作戦に。情報源は門番代わりに置かれているマルシルの父親のドッペルゲンガーw。出来た料理が…ゴツ盛りラーメンだなコレw。懐かしい味だったかはともかく、マルシルに元気は出たようです。が、元気が出たマルシルは

「地上を目指す!」

 地上進攻を開始してしまいます。なんとかドッペルゲンガーを下したライオスたちも後を追います。

 エルフ、ドワーフ、ノームの首脳陣が異常を察知する中、島が割れ、コアトルが飛び出します。地上を目指す魔物の軍勢。

 いざとなって足がすくむマルシルにここぞとばかりに精神支配を強める翼獅子。こいつ絶対性格悪いよな…。

 人類連合軍対魔物軍団の激突のどさくさでナマリ、シュローたちと合流するライオスたち。ここでエルフから「悪魔は殺せない」という情報が出ます。悪魔は”無限“がある次元から漏れだしてる物質だから止める方法がない。迷宮の主を殺せば一時的に止められる…。

 悩むライオスに翼獅子はケン助を通じて話しかけます。お前も迷宮の主になれ、そして願え「この混乱を収めたい」と。

 人間の欲望を満たす事自体に喜びを感じる…“人の欲望を永遠に味わいたい”これが悪魔の本能でした。

「マルシルが会いたがっている」為にライオスたちを導くケン助=翼獅子。その姿は端から見ると魔物が自らライオスたちに道を開けているように見えて…「魔王ライオス」とか謂れのない誹謗中傷を受けたりw。

 マルシルは既に暴走状態でした。望むものが次々実体化して来て止められない状態。

 出てくるものが「おいしいパイ」「果物」「新しい靴」「寝袋」「イヅツミ用の櫛」とか異様に即物的なのはマルシルの性格なのか…w。

 食べ物の話からチルチャックの家族の話まで持ち出して気をそらし、なんとか近づくライオス。

「本当はわかってるんだろう その力の歪さに」

「不愉快で不都合で不安なものが存在しない理想の世界 そこにはきっと幸福もない!」

 いい事イヤな事があって今がある。なんでも好きに出来たらたどり着かないところもある…。

 それでもみんなと一緒にいたいから死を遠ざけようとするのはいけないことか?と食い下がるマルシルに

「翼獅子の力を使わずとも寿命を伸ばす方法を知ってるはずだろ」

「バランスのとれた食生活!!」

「生活リズムの見直し!!」

「そして適切な運動!!」

「この3点に気をつければ自ずと強い身体は作られる!!」

 …なんか根本が違うような気もしますが、迷宮内で健康に過ごした彼らが言うと妙な説得力がありますw。

 何かを感じ取ったマルシルは泣き崩れるのでした。

 これでマルシルは解放されるだろうし、後は翼獅子のさいごの足掻きがある位じゃないでしょうか?やっぱり最終回近くない?アニメまで間が持つんでしょうか…?

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