黄泉のツガイ 2巻

 クソアクティブなユルくん、勝手の分からない現代社会でも全く躊躇しません。アサを探して影森と接触します。

 ユルくん居ない事に気付いたデラさん大慌てです。が、その慌て方が…。

「彼は今下界(こっち)の戸籍持ってないんスよ?」

「あ…という事は…」

「保険証が無いので医療費十割負担である!!!」

…そこかよw。現実的なのかズレてんのかw。

 愛ちゃんに捕らわれてしまったユル。

「ツガイさん、隠れてんだろ?出て来いよ」

 ジンの仲間ハルオの呼びかけに

「ま なるようになるか」

 無造作に出てくる左右様。ズンズン歩いて来ます。

「はい止まってー おたくらの主は捕まえましたー 主の命が惜しかったら…って」

 止まりませんw。「どいつ人質にとる?」とか相談してます。挙げ句ユルに、愛ちゃんに捕まったままでいろ、と。それでやっかいそうなのを一匹足止めできるから、とw。

 影森側大混乱です。

「なんでツガイが主に命令してるんですか」

「ツガイって普通主を守るのが最優先だろが!」

 対して右様

「よそはよそ!!うちはうち!!」

 ズンズン近づいて来る左右様にジンたちは拳銃やらショットガンやらガンガン撃ち込みますがまるで効果がありません。

 「わたしたちは元々岩だし」

 ツガイにはツガイでないと対抗できないようです。ハルオが出した亀が左様に重量をかけて動けなくし、兎が拳法のような動きで右様を翻弄します。

「手を貸せ左の!!」

「すまない右の 動けん」

 手詰まりかと思われたその時、ユルが亀に向かって鉈を投擲!亀の顔に命中、左様の上からよろけてどいてしまいます。

「避けろ ユル」

 隙をついて抜け出した左様はユルを閉じ込めていた愛ちゃんの牙を破壊。外に出たユルは

「右さん!厠に行ったら最後は」

「消灯だ!!」

 ユルの言葉を理解して、咆哮で駐車場内の照明を破壊する右様。突然の暗闇で誰も動けない中、兎が

「ハルオ あの小僧のツガイの気配が遠ざかっていく」

 …喋れるのね兎さん…じゃなくて!

 逃げようとしている、と判断して一瞬緩んだジンの頭をアサの言葉が通りすぎ…

「兄様 ガチハンターメンタルなので」

 闇にまぎれてジンの足に斬りつけるユル!

 誠くんがライトを出して照らし出した先には、ジンの首に鉈を突きつけているユルの姿がありました。詰みです。

 ツガイが主を置いて逃げる訳がない、というジンたちの思い込みと、何よりまるで10年来の相棒のようなユルと左右様の連携あったればこそですね。主とツガイが一緒に戦う、というのは割りと珍しい形の様です。

 ユルの要求は「アサと話をさせろ」。東村の都合も影森の策も知らん。アサと会って話を聞きたい…。

 ジンは「お兄さんに影森の屋敷に来て欲しい アサを呼び出す事は出来ない」

 最後の一人アキオの「駐車場に入りきらない」ツガイが無傷である事もあり、ここから更に戦うのは不利と判断したユルは影森家へ向かう事にします。

「ガブちゃんガブちゃんガブちゃん」

「たいへん…ジンさんが兄様連れてくる どうしよう 何着ればいい!?」

 LINEで連絡を受けたアサ、これまでにない感じで狼狽えてますw。どっちかと言うとこっちが素の可能性が…w。

 ハナのツガイ、虎鉄と二狼の追跡能力でユルが影森家に入った事を知ったデラさん。しょーがないから、と迎えに向かいます。…影森敵だよね?なんか緩くない?

「兄様!!死んでない!?生きてる!?ぎゅってしていい!?」

 アサちゃん…。ユルと会った瞬間コレですw。しばらく緩い会話がつづいた後

「父様と母様はどこだ」

 ユルくんいきなり切り込んで来ました。

 結論から言うと「二人は行方不明」。母親の故郷沖縄に向かう途中、飛行機の中で消えた…と。

 影森に対する疑いは残りますが、東村からの刺客を何度も退けて自分を守ってくれた…

「私は影森家を信じる」

 アサは言い切ります。何も言えなくなるユル。

 突然襲ってくる未知のツガイ!影森家は結界で守られているはずなのに!

「男の方は…まぁ今は死んでもかまわん 女の方は首から上があれば良い」

 影森でも東村の所属でもない、よそ者のツガイ使いが連れ立って攻めて来ているようです。

 その内の一体…二体?結界の中に人を閉じ込めてしまうツガイにユルとアサは別々に捕らわれてしまいますが、アサの「解」の力で無事脱出。その時わかった事ですが、左右様にはそれぞれ「解」と「封」の暴走を停める力がある、と。

「聞いていたのなら話は早い!わしはおぬしの天敵だ よろしくなアサ」

「…という事は もしも兄様が『封』の力を身につけてしまったら あっちが兄様の天敵になるのね」

 …なんか後に繋がりそうな話です。

 結局そのツガイは「解」の力で契約を破棄され、アサと再契約となりました。便利なの手に入ったなw。

 ジンたちが強いのと、ユルくんの真性狩人っぷり(闇にまぎれてどこからともなく矢が飛んで来る…コワイ!)で襲撃犯は撃退。生き残りはアルバイト感覚で集まったならず者ばかりの様で、黒幕に繋がる情報は取れず…。

 右目の眼帯の話からアサが話し始めた事が

「私ね 一度死んでるの 東村の刺客に殺された」

 衝撃の発言で2巻終了です。

 東村と影森だけではない、更に別枠の勢力がありそうですね。

 左右様も強いですがマインドセットが現代と違うユルがやはりメンタル面で抜きん出ていますw。迷わない主人公ってどうなんだw。話作りづらい気がするんですがここまでキチンと面白いのは流石の荒川先生w。

 とりあえずユルが「封」の力を持ってしまうと取り返しがつかなくなる気がするなぁ…。

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