ゴルゴ13の超絶狙撃を支える縁の下の力持ち…その内実は金払いだけは良いが無茶苦茶言ってくる客の要望を叶えようと四苦八苦するおっさんw。デイブ·マッカートニーが主役のスピンオフ「銃器職人·デイブ」です。
ニューヨークの葬儀屋の雑用係を表の顔とし、その地下に工房を構えて銃のメンテや改造を行う。曰く「死に神の鎌を研ぐ男」。
デイブが世界最高クラスのガンスミスである事は間違いありません。なんたってあの完璧主義者のGが自分の銃の整備を任せるくらいなんですから。それだけにGから無理難題を突き付けられ、うんうん唸りながら対応策を考える事になりますw。
それでも全ての条件をクリアしてしまうのがデイブのデイブたる所以です。
時速200㎞で走行中の列車に乗り込んで自爆テロを起こそうとしている3人を一撃で射殺する弾丸を作れ…タイムリミットは2時間w。デイブは鉄と鉛を詰めた弾芯を作り、ガラス窓を撃ち抜いて人体内で止まる弾丸を実現しました。
移民の若者に決闘の真似事をさせて喜んでいる金持ちの息の根を止める為には口径の大きな拳銃に毒ガス入り硬質ガラス散弾を詰めて渡したり。若者も撃たれて共倒れになってしまいましたが…。
イタリア人銃器職人と期せずして狙撃銃対決となってしまったデイブ。Gの注文を不審に思うも、途中である事に気付き注文通りに仕上げる事に。Gはスチームを壊す事で一帯に蒸気を溢れさせ、湿度の変化で相手の銃弾の軌道を浮かせる事で勝利を納めました。
銃器メーカーH&Kのライフル改良にかつて関わっていたデイブ。その銃はHK416の名で出回っていましたがさまざまな理由で各国軍の採用には至っていませんでした。H&Kは新製品G36を売り込もうとドイツ軍精鋭部隊にG36を持たせ、HK416使いであるゴルゴとの対決を仕組みますがG36には大きな欠陥があって…。
基本デイブ自身は銃を撃つわけではなく、調整した銃をGや依頼者に渡すだけです。Gも顔出しはほぼなく、大半は仕事の結果が示されるだけ。派手な場面は非常に少ないですね。ですが現実の国際情勢や銃器事情がたっぷり盛り込まれた骨太な構成は読みごたえがあり、抑えたムードとマッチしていると思います。こう言う落ち着いたのも嫌いじゃないんですが、この後に始まったのが「聖なる怪物」ファネットを主役に据えた「Gの遺伝子」…ちょっとキャッチー過ぎて相対的に沈んでしまってるかなぁw。
「フッ…だから言ったろ 俺に関わり過ぎるとろくな事にはならねえんだ…」
コメントを残す