ハイパーノートの数は揃い、帝国各地への輸送を待つばかり。終盤に入った「ハイパーインフレーション」5巻です。
ルークの最終計画はハイパーノートの販売を盾に政府と交渉し、ゼルニストン自治領のガブール人奴隷を解放とルークの故郷のガブール人国家としての独立を認めさせる事でした。グレシャムの伝手でハイパーノートの売り先の反社勢力との連絡は終了。ハイパーノートを各地に輸送し、いつでもバラ撒ける状態にしたら交渉開始です。
輸送にはガブール人信者を使わざるを得ない為、城の守りが手薄になるのがこの作戦の穴だったのですが、ルークは裏社会の用心棒を雇って城の防衛に充てようとします。
「考え直せルーク!!部外者を呼ぶなんてそれこそリスキー!!用心棒など絶対に呼ぶな!!」
「じゃあ呼ぼ♪」
グレシャム私兵を伏せていて、城ががら空きになった途端に攻め込む予定でした。グレシャムの強硬な反対に真意を感付いたルークのファインプレーですね。てかグレシャムの思考パターン割と単純w。
この用心棒に情報部の銃使いコレットが紛れ込み、この馬車を追う事でヨゼンがルークの城の位置を探ろうとしますが直接突き止めるのは失敗。構成員をぶん殴って白状させます。
「人間が痛みに勝てるわけないだろ!!暴力舐めんなッ!!」
いや、そうなんだけどもうちょっとオブラートに包んだ言い方ってものが…w。
コレットに救世主チームの内情を探られ、ハイパーノートをぞろぞろ出してるルークの姿もばっちり見られw、計画決行まで間がない事も知られてしまいます。レジャットに詳細を知らせて城を襲撃させるのは…タイミング的にギリギリでしょうか。
ここでクルツ、役目が終わったグレシャムを始末する事に。
「どうせ裏切るだろうしな!!」
流石わかってらっしゃるw。
が、ここでフラペコの機転で逆にクルツを撃ち、城はグレシャム商会の手の内に…!
と思ったのもフラペコの策略。外の伏兵との連絡方法などを聞き出してから薬でグレシャムを眠らせ、牢に閉じ込めてしまいました。もちろんクルツへの銃撃も偽装。
「グレシャムさん…私はルークさんに幸せになってもらいたいし グレシャムさんにはおカネを稼いで欲しいんです 両方とも諦めませんよ!!」
「私は私の信じる道を行きます!!」
すげえ事言い出しましたw。ですが実現の為に最善の一手「ジャストタイミングでグレシャム拘束」をやってのける実力は本物。グレシャムも評価額プラスで成長を認めますw。
ハイパーノートの運び出しは終了、あとは城から逃亡するだけ…。ルークはカネの価値の暴落…ハイパーインフレーションを体験しているフラペコから、ハイパーノートをバラ撒いた後に何が起きるのかを聞きます。その大混乱を知っているが故に彼はハイパーノートをバラ撒く側にいて、ギリギリまでバラ撒かずに済むようにしようとしているのかも知れません…。
更にダウーとコレットが接触。「可愛い」とコレットをお人形の様に扱うダウーにコレットがキレます。
「どこにでもいるわね あなたみたいな人… 人の気持ちとか…考えたことある?」
小さい体をバカにされ続けて来たコレットの、恵まれた体格のダウーに対するコンプレックス。しかしダウーには意外な効果がありました。
「『気持ち』…悲しくなったり…嬉しくなったり…え…?ダウーだけじゃないの!?ほかのみんなも同じように…」
「ダウー…なんてことを…」
はじめて他人の心を理解したダウー。己のルーツを再確認し、銃に全てを賭けるコレット。二人が決定的にすれ違ったところでレジャットの手勢が城に到着。襲撃が始まります。呼応して暴れ始めるコレット。
ハイパーノートが既に運び出されてしまった事を知ってもレジャットはルークの確保を優先します。
「今は夜だ」
「仮に反社会勢力にハイパーノートを売れたとしても それを一般市民に使うには朝を待たねばならない」
「朝までにルークを保護し ハイパーノートの番号を突き止める!!」
…ルーク本人を確保する事に異常に拘っているように見えるのは…気のせいでしょうか?w
ルーク側は逃げ出す隙を作る為、グレシャムの私兵に突入指示を出します。三つどもえで混迷を極める城内。きっちり脱獄手段を用意していたグレシャムがタイミングを見計らったかのように牢を出ます。
「ルークを捕らえハイパーノートを売りまくる!! 世界を壊す準備はいいかァァ!?」
一番解き放っちゃいけない奴が一番ヤバい時に出てきました。全て分かった上でハイパーインフレ起こそうとしてますコイツ…。
レジャットはコレットと合流、グレシャムも配下と合流。両勢力が出くわしてルークの思惑通りの潰しあいが始まりますが…。
「なぁレジャット…このまま消耗し続けるのはな~~んかもったいないな?」
え~……。
「ルークを捕らえるところまでは目的は同じ ここはひとつ共闘といこう!!」
「ルークを保護した後はまた敵同士 どっちがルークを手に入れても恨みっこなしだ!!」
見ている全員が驚愕する最悪の組み合わせですw。
「ルーク狩りだッッ!!」
キレイにハモる二人。
「怪人に怪人をぶつけたら合体しちゃいました!!」とフラペコに評された一群は完璧なチームワークでルークたちを追い詰めていきます。ルーク側の唯一のアドバンテージ、ダウーも「人の痛み」を理解して戦えなくなり…。
フラペコの「世界経済なんか崩壊してもみんなの命があった方がいい」という降伏のすすめ。クルツの「大事なものを守るためには戦うしかない」という説得。ダウーは人として
「ルークはこの世でただ一人!替えなんてきかない!! ダウーはルークと未来へ進む!!」という信念を獲得し、銃弾をも弾く「完璧な甲冑」を纏って再び戦います。コレットの正確な射撃をものともせず包囲を突破。城の隠し通路から逃げ出そうとします。
ハイパーノートが出る発作が収まって思考が研ぎ澄まされた(賢者モードw)ルークの策略で仲間割れさせられたグレシャムとレジャット。それでも追ってくるレジャットをクルツは一人足止めに向かいます。
娘の為、奴隷とされているガブール人の為に戦うクルツ。レジャットが「能力に見合った大義を欲している」と見抜きます。逆に言えば守るべきものが何もない。更にレジャットの体にゼルニストン自治領での救世主製造実験と同じ傷が残っているのを見て
「救世主になろうと自分で… 救世主になればガブール人のために戦う資格が手に入る…とでも思ったか だが痛くて諦めた」
図星だったようです。狂乱するレジャット。
「人間が痛みに!!勝てるわけないだろォ!!」
「勝てるんだな これが!!」
60年、耐え続けて来た男はレジャットの一太刀を受け、しかし笑いながら死んでいきました。ルークとダウー、そしてフラペコに後を託して。
ネタと本気と魂がシームレスに繋がって渾然一体になってる…正直、どう反応していいか迷うシーンも幾つもw。
次巻辺りで終了でしょうか。グレシャム辺りがもう一撃くらいかましてくれそうですが、ここまで来るとフラペコにも決めてもらいたい気がします。グレシャムを完全に出し抜いて終わってみてもいいのではないかな、と。
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