さあアニメ化決定で絶好調の「怪獣8号」8巻です。9号の脅威に備え、各員の強化が進みます。
前巻でナンバーズ6との同調に失敗したレノ。1ヵ月で鍛えまくり、6号との実戦レベルの同調を可能にしました。実際に怪獣を討伐する試用実験に設定された制限時間は10分。サポートに入る小隊には伊春の姿もありました。
「与えられた時間は短い その間に結果を出す!!」
冷気を纏い怪獣に突っ込むレノ。その凄まじい身体能力に劣等感を感じながらも追いかける伊春。反応が遅れた伊春を余裕でフォローに入るレノ。
「ありがとう伊春くん おかげで冷静になれた あとは俺がやります」
「待ってくれ…置いてかないでくれよ」
呟く伊春。トップに届く才能ではない、と思い知らされレノとの違いを見せつけられ打ちのめされています。
レノはレノで怪獣の外皮を破壊できず、出力を上げ続け…
「もっと強ければ先輩も伊春くんも傷付かずに済んだんだ 俺がやらなきゃ」
暴走状態に陥っていくレノ。体を壊し、それでも怪獣の周囲を凍結させて他者の関与を拒絶…自分がやらなければ、という意識が先走って空回って…。
「ここまでだ」責任者緒方隊長はレノを止め、全員での討伐に移行しようとします。
自己嫌悪に押し潰されそうになるレノ。
「待ってください緒方隊長!!レノに レノと俺にもう少し時間をください!!」
氷を砕いて進む伊春。
「絶対 あいつは絶対…やり遂げます!!そうだろ!? なぁレノ!」
レノを引き連れて一旦退く伊春。自分が核を攻撃可能な状態に持っていくからそこを狙撃しろ、と。
「なんでもかんでも一人でやろうとしやがって オメーは年下なんだから黙って俺に頼っとけ!!」
涙をぬぐって立ち上がるレノ。
「わかりました 頼みます」
伊春の解放戦力はテンションによって大きく上下するようです。「なんて不安定な子だ!!」
「しかし瞬間的に出している数値は市川くん並 力の使い方を教えたら 化けるぞ」
ヒーローになるのは俺じゃなかった、と述懐する伊春。でも目の前の壁を叩き続け、必ずそこに行くから!
外皮を撃ち抜き、核を露出させる伊春。
「決めろ レノ!!」
過たず核を貫くレノの一撃。
その時緒方の心に去来するのはかつてのヒカル…キコルのお母さんですね…との思い出。彼女が4号細胞に適正があることがわかり、緒方に聞いてきた事。
「私に…私にできると思うか?」
「できるよ 君ならきっとできる」
この時反対していたら…緒方は今でも悔やんでいました。同じように支えあうレノと伊春を見て二人を認める緒方。彼らはこれからいくらでも未来を塗り替えて行けるのだから。
「市川くん合格だ 君にこの国の未来の一端を託すよ」
レノが6号装着者として認められた事を知ったカフカ。
「俺はどうだ?」
自分は8号の力を使っているだけで、自分の力では何も為していないのではないか?
保科副隊長はカフカが人に戻れなくなりつつある事を知り…
「9号は僕が倒す お前はもう変身するな」
「ゆっくりでええから日比野カフカの道を行け」
「けどそれじゃ…悔しいけど俺の力じゃ…誰も守れない」
カフカの覚悟もまた固いものでした。
「俺は8号になって戦います」
保科はカフカに格闘を教える事を提案します。
「隊式格闘術」
「四ノ宮功が完成させた闘法や」
戦力解放ができないカフカは防衛隊の武器を使う戦法を覚えても意味がない、変身を避けられない以上、カフカ自身を鍛えて変身時間を極力抑える!
照れ隠しのネタも交えつつカフカに「共に生きよう」と示唆する保科。理想の上司だなw。
さて、カフカはどうなるのか。そもそも怪獣と人間の中間の状態って何なんでしょうか。同じような例の9号と功の場合はあっという間に功側が食いつくされてしまったようですし…。
どうしても連想してしまうカフカの小説「変身」の最後は、毒虫に変身してしまった主人公が家族に見捨てられて、せいせいした家族がピクニックに出掛けてエンド…と言うだいぶ救われないものなのですが…大丈夫だよね?
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