ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王 6巻

 ハドラー侵攻のターニングポイントとなります6巻です。ダイ大でも描かれたあのシーンの再現ですね。

 北の王国オーザムで空裂斬の修行に励むアバン。その修行半ばで彼はパーティーメンバー·レイラの変調に気づきます。

「そうか…そうでしたか…ならば『のんびり』はしていられない」

 パプニカにロカとレイラを滞在させ、アバンはマトリフを伴って古巣カールへ。実家ジニュアール家で研究に入ります。対象は「凍れる時間の秘法」!結論としてはアバンなら使用可能。但し天体運行が条件に入って来るので時間が限られる…。

 その頃、魔軍側では魔王ハドラーが自らの修練の為に籠ってしまい、事実上ガンガディアが軍を切り盛りしていました。パプニカに勇者の仲間に似た者を見た、と報を受けた彼はとりあえず完成したばかりの「あれ」を送り込む事にします。呪文を一切受け付けず、魂も持たずただ命令の通りに破壊を撒き散らす…その名はキラーマシン!

「たとえ勇者が空振りでもパプニカを滅ぼすには最適だ…!」

 その通り、呪文攻撃が主体のパプニカ兵には相性最悪です。しかしロカと、駆けつけたアバンの剣術はカール流剛剣!豪破一刀の二連撃はキラーマシンの首を破壊。あえなく機能停止となります。このキラーマシンがテムジンの手に渡り、後にデルムリン島でダイに竜の紋章の覚醒を促す事になるのですが、それはまた別の話w。

 パプニカ北方のウロド平原に場所を借り、アバンはハドラーとの決闘を画策します。数百年に一度の皆既日食。この時にしか発動しない「凍れる時間の秘法」によって魔王を永久に封じる。ただし、アバンの技量でも秘法を完全に使いこなせるかは分からない。最悪の場合、秘法の余波で術者アバンも封じられる…。

 そんな危険を犯さないでも全員で戦って行けばいい、と掴みかかるロカ。

「自分の愛する女性のことぐらい気づかってあげなくては…!」

「し…知ってたのか…オレたちのこと」

 いや、結構バレバレですよ?w

「じゃあ責任取らなきゃ パパになるんだし」

「…パパ?えっ…ええええええっ…!?」

 はい、レイラさん既にマァムを身籠っていますw。やることやってんじゃんロカw。

 ロカを気絶させ、レイラに預けます。

「戦火の中に生まれた子供こそ平和に生きるべきだと私は思います 優しい名前をつけてあげて下さいね レイラ」

 アバンとマトリフ、助っ人のプロキーナ老師3人で決闘に向かいます。

 ここからがオリジナルエピソード。マトリフがレイラに伝言を託します。

「惚れた女の手も握れねぇような奴だと思ってたから見直した だからよ…後悔のねえように…その手を絶対放すなよ」

 惚れた女の手を握れなかった男からの精一杯のメッセージです。これやりたくてロカとマトリフの関係を逆算して作っていった感さえあります。元のストーリーが決まっているが故の強みですね。

 決戦の場、ウロド平原に佇む3人。勇者、拳聖、大魔道士。おそらくこの時点での人類最強パーティーが成立しました。それでも魔王とそのモンスター軍団相手では分が悪い。

 皆既日食が始まる正午までアバン抜きの二人で全軍を抑える!そこに全てがかかっています。

「重圧呪文(ベタン)!」

マトリフの広範囲重圧呪文でモンスター軍団のほとんどの動きが止まります。ハドラーに突っ込むプロキーナ。

「武神流奥義…閃華裂光拳!!」

 裂光拳が入っても即対応され、有効打になりません。ハドラー様ダイ大開始時点より間違いなく強いですよね?w

 均衡状態のハドラープロキーナに対し、マトリフにはガンガディアがあたります。多彩な呪文を駆使するマトリフに一瞬の隙を突き格闘の一撃が!動けなくなったマトリフに最大火力のメラゾーマを叩き込もうとするガンガディア。

 マトリフはかつてギュータで師バルゴートに教わった事を思い出していました。二つの呪文を組み合わせるのに危険なものがある、その代表がメラとヒャド。両極端のこの二つを同威力で合わせると全く別の…全てを消滅させる力となる!

 ガンガディアの火炎に合わせてヒャダルコを放つ!

「こいつの炎と威力を合わせて…弾けろおぉぉぉッ!!」

 おそらく初めての消滅呪文メドローアの発動です。モンスターの大半を巻き込んで大きなクレーターが出来ます。ガンガディアは咄嗟のルーラで地底魔城まで避難しますが戦線離脱。マトリフも戦闘不能です。

 「…やりきったってことだよ」

 動揺するハドラーに笑いかけるプロキーナ。ここでようやくハドラー、アバンの姿がない事に気づきます。時はまさに太陽に陰がかかるその時、皆既日食!

 消え去り草の効果で姿を隠していたアバンが儀式を終えて姿を現し…

「凍れる時間の秘法!魔王ハドラー!お前を封印する!」

 が、やはりアバンでも力量が足りません。ハドラーと共にアバンの身体も石化していきます。

「こんな無謀な呪法でオレを封印すればお前自身も道連れだぞ!それでもいいのか!」

「…いいに決まっている 上出来だ」

 笑いながら答えるアバン。ストラッシュも完成していない今、この場で平和を手に入れるにはこれしかない。しかしそんな半端な気持ちで呪法を仕掛けても失敗していただろう。大切な仲間が新しい生命を授かった事を知り、未来を守る為の勇気と決意を持つ事が出来た…。

「相討ちなら成功!それは勝利に等しい!」

 力のみを信じる魔族には理解できない感情。

「私と共に永遠の時間の中で眠れ!魔王よ!」

 ただ一つ心残りは…

「……姫っ……!」

 …秘法は完成し、統制を失った魔王軍は各地で劣勢に陥ります。アバンとハドラーはマトリフが人知れず持ち去り…。

 当代の竜の騎士は後顧の憂いを断ち、アルキードから地下…魔界の冥竜王の討伐へ。またこれは別の話。

 マトリフはカールのフローラ姫を訪ね、石化したアバンの様子を見せます。

「あんただけは特別だ 今のこのアバンを知ってなきゃいけない人間だと…なぜか思った…」

 マトリフはアバンの秘法だけを解く方法を探すという事でした。今さら何をしても無駄かもしれないが…。

「それでも…ジタバタしましょう!」

 それはかつてアバンが言った言葉。彼女がずっと信じている言葉。

「彼は出会った時からずっと私の勇者だから!」

 …ひとり静かに涙を流すフローラ。どいつもこいつも自分の色恋には疎いようです。

 ロカとレイラの娘マァムも無事に生まれ、平和を享受する中…アバンを解放する方法は見つかりません。どうしてもハドラーも一緒に解き放ってしまう、と。

 ハドラーの身体は港町サババの地下壕に封印されていました。ディードック、貧乏くじ引かされてるなぁw。が、その地下壕に穴を掘って現れたのは…クロコダイン?!

 相変わらず細かいネタまで拾ってくれて、読んでて気持ちいいですね。バランまで出て来ましたよw。

 これで秘法が解除されて最終決戦になだれ込むんでしょうか。ヒュンケルの件とか未解決で残さなければいけないものがいくつかありますが、可能な限りスッキリした終わり方をして頂きたいですね。

 

 

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