ハラルド中将と同じポーズをオーメロッド中尉が取っているだけなのに、なんでここまで胡散臭さのない表紙に仕上がるんでしょうねw 。人徳の差かw。
ハラルドがブレタニケの知人に挨拶回りに行く間、アメリアは大使館内の顔つなぎに。ついでにアーノルド紹介で陸軍のパーティーに参加する事に。ブレタニケどころか各国の駐在武官も参加するパーティー…会場は当然陸軍事務所…ブレタニケさんが大家疑惑のあるあそこで裏金使いまくりの部外秘の密談しまくり?前巻のハラルドの解説を念頭に置くと、可能な限り距離を置きたい類いのものですね…。
関係作りたくなくてとっとと退散したのを深読みされ、帰り道で食い詰め軍人をけしかけられますが…
「こちとらマリーンに交じってライフルマンまで取ってる海兵出なのよ!なめないで!」
めっちゃ強かったw。それは良かったのですが、アパートメント(ハラルドん家)に戻ると来客。
「ブレタニケ外務省査証審査局審理史料編纂分室二等事務官のジェーン·グレイと申します」
要するに諜報部門の人です。名前もあからさまな偽名。
「ドラゴンフライ皇国の駐在武官である貴下が、つい先ほど第16王立騎兵連隊将兵に暴行を働かれましたね? 差し支えなければ今後の為事情を聴取させていただいても?」
情報部こわ!油断も隙もないな。アメリア、キャリア終わった…と観念しましたが、これハラルドの抜き打ち試験でしたw。
ジェーンとハラルドが「敵の敵は味方」的協力関係で、ブレタニケ軍の下っ端が暴走したのを察知して詫びついでにハラルドの様子伺いに来たのを新品中尉の能力試験に利用した…ここだけで三つくらい謀略が重なってますね。油断も隙もないな…。
アメリアに厳しいですがジェーンにも厳しいハラルドさん。ジェーン通してブレタニケ情報部の協力を取り付けます。
「明日の敵とでも今日必要ならば握手しますよ?」
「では永遠の国益の為に」
くっそ薄っぺらい言葉の元に次の瞬間裏切るかも知れない協力関係が成立。
「嫌だよ怖いよこいつ」
悪魔の笑顔のハラルドにジェーン内心ビビりまくりです。握る手を振り払いたくて仕方ないのに握り続けるしかないw。
ブレタニケ情報部の「協力」の元、陸軍武官団を説得する工作をアメリア主導で実践せよ、という「実習」…なんだよその怖いゼミ。テロール教授かよw。
諜報部の上司に強烈なイヤミを(ジェーンが)言われながら調べたドラゴンフライ陸軍のご乱行の記録を本国のジャーナリストにリークして炎上させる、というルートを取る事に。骨子はハラルドのアイデアですが、人間の本性を加味してアメリアが半分くらい修正を加えてます。
「貴官の知見に敬意を 卓見だな」
「今後もその悪意に精通した知恵を貸してもらいたい」
アメリアさん、ハラルドのお眼鏡にかなったようですが…褒めてるように聞こえねぇw。
さて、ブレタニケ駐在陸軍武官団は思惑通り大炎上。おそらく現行指導部は解体となるでしょう。アーノルド以下若手の一派は身持ちを固くし、上層部のスキャンダルの種を集めて改革の準備を進めていたのですが、正論モンスターが一足飛びにやらかしたもんだから連座の危機に陥ってしまいました。
ハラルドがアーノルドに持ちかけたのが
「下剋上するなら『今』だろう 今なら『自分たちが告発した』といえる 私はそれを応援するのも吝かでないよ?」
キャリアを繋ぎたければこっちの下につけ、とw。アメリア曰く「悪魔に魂を売る契約」にアーノルド捺印してしまいますw。
用済みになった陸軍大将団事務所棟をブレタニケ諜報部に(超高値で)売り払い、郊外に新事務所を用意。そこにアーノルド一派を集めて…早速研究を始めます。流通している商品から物資の移動を予測し、協商と皇帝同盟の間の禁輸が機能していない事を看破したり、新聞の訃報を収集した結果、会戦の「本当の結果」を浮き彫りにしたり。ハラルド間違いなく優秀なんですよね。…なんで人格だけクソなんですかw。
で、次にそのハラルドが指示したのが
「というわけで諸君 現場研修だ」
つまり最前線。口開けていないと至近の着弾の衝撃で鼓膜が破れる戦場です。
「わたくしはーー海軍中尉なんですけどーー!!?」
ハラルドの引っ掻き回し方が無茶苦茶なのでw、いまいち先が読めないですね。巻末ウソ予告の学園編も作中に伏線入ってたりしますしw。とりあえずブレタニケ軍、政府共にハラルドの魔手か届く事は確定…かな?
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