アイシュ姫の兄、シャルマ王子と魔女タイアット。そしてルパン三世の4人が城内で顔を合わせてしまいました。完全にシャルマ王子を信頼してタイアットを断罪するアイシュ。
「いんやアイシュ そっちはどうも魔女の仕業じゃねえ」
地方の貴族に魔道具を与えて操ったりアイシュ暗殺を企てたりはタイアットではない、と。全部魔女の指図だとしたら行動がチグハグすぎる。王女を確保したい魔女と国を騒がせたい誰か、単に勢力が二つあるってことでは?そして魔道具や王印の杖のようなアイテムを魔女以外で持ち出せるのは?
ルパンが問い詰めるとシャルマはいきなり拳銃を抜き打ち!不二子の銃?
咄嗟にアイシュをかばうルパンですが、その前に現れた魔法障壁で銃弾は止まります。しかし同時に撃たれたタイアットは自分を守るには間に合わず被弾!
「アイシュをーー妹を狙ったな…!?」
「そうすれば魔女は妹の防御を優先するとわかっていたからな」
王子いろいろタガが外れて来てますね。しかもタイアットに撃ち込まれたのはミスリルの弾丸。魔法の発動を阻止する、魔女特攻武器です。
ここに至ってアイシュもシャルマの異変に気付きます。王子の理屈としては魔物の軍勢の再侵攻に備え、同盟関係のエルフ族ドワーフ族を支配下に組み入れる…勇者召喚の儀式を行おうとしないタイアットも排除する。ザックリ言うと軍国化を進めたかったようです。
シャルマが勝手に行った儀式には損得ずくで協力する人間が呼ばれるよう条件が付け加えられていました。
「『財を求める悪魔の如き人物』!そして呼ばれたのがあなただ 異世界一の盗賊ルパン三世!」
ルパンは思いっ切り悪い顔で笑います。
「雀の涙程度の駄賃で済むかよ 俺がいただくのはこの国丸ごとだ」
そもそも勇者召喚の儀式には王族が持つ光の魔力が必要。シャルマも光の魔力を持っていますが、才能はアイシュの方が何倍も上。彼女は王城から離れたところで祈っているだけで儀式に割り込み、ルパンのカウンターとして銭形を呼び出してしまった。なんて的確なw。
追い付いてきたエルリールがシャルマに報告します。
「生け捕り叶わず 異世界の勇者ゼニガタ始末しました」
「あ?」
…見たこともない顔でキレるルパン。一瞬で距離を詰め、二人を相手どります。その動きは正しくアサシン!ですがエルリール相手には攻めきれず、膠着状態に陥ったところで割り込んだシウーリの勢いに紛れてなんとか脱出。タイアットの隠し部屋に逃げ込みます。
タイアットの体内のミスリルの弾丸を摘出し(麻酔なし!)、落ち着いたところでタイアットの事情を聞く事に。
なんとタイアットは300年前から生きており、勇者召喚魔法を作り出した張本人だったのです。
魔王に率いられた魔物の軍勢に対抗するため、希少な光の魔法を使える血筋の者の助力を受けて呼び出されたのがイカイ…伊海勇之進でした。忍者として鍛え抜いた技と、与えられた異能…雷を操る力(ライデイン?)で戦い抜くイカイ。
タイアットはある時イカイに聞きました。何故何も聞かずに自分たちを助けてくれるのか?
イカイの故郷の忍者の里は平和な時代になり、取り潰しとなってしまっていました。だが彼は今まで修行ばっかりしてきたから他に何をすればいいのかわからない。途方に暮れていたところで召喚され、助けてほしいと言われた。少しはやる気にもなる。
「士は己を知るもののために死す―なんて言葉も俺の世界にはある 君たちは…友達だ」
それだけで命を懸けて戦い、魔王討伐までしてしまった。
仲間たちが国を立ち上げるのを見届けてイカイは帰還の途につきます。
「でも…私たち もっとあなたにたくさん報いるべきなのに」
「結構貰ったじゃないか 建国記念金貨」
“存在しない国の金貨”これですね。
「なにか…なにかないの?最後なんだから」
なんでもするからここにいて …タイアットの本心は口から出る事はなく。
「あ…そーだ この国を守ってやってくれないか?友達の国だからな」
勇者が去り際に放った言葉は彼女の心のよりどころとなります。時間経過を遅くする魔法を自分の体にかけ、文字通りアイソプミア王国を我が子のように見守り続けました。300年の間に傷つき、魔力も弱体化しながらも政務を執って国家そのものを改造する事で戦力を上げ…それが専横と見られてシャルマの反発を招いてしまった…。
タイアットにしてみれば、己の身を削って永らえさせてきた我が子がそれ故に崩れようとしている訳で、拷問もいいところですね。アイシュに判断を委ねる形で反省を表しています。とりあえず二人は和解。あとは王子と魔物を繋げている者さえなんとかすれば…。
あ、とっつぁんは無事でしたw。当たり前と言えば当たり前ですがw。
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