ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー·Dの悪霊的失恋 2巻

 岸辺露伴先生がドラマや映画など進出著しいですが、こちらはそれより少し過去の話。第四部開始前が舞台の「クレイジー·Dの悪霊的失恋」です。

 オウム·ペットサウンズの能力は「声」を聞かせ、その声に起因する過去の出来事を体感、再現させる。声を聞かされた時点で回避不可能、能力の解除方法は不明…。ホル·ホースはこのスタンド能力から逃れていますが、どうやって抜けられたのかわからない、と。

 鳥が入りづらい地下道に避難して対策を練ろうとする仗助とホル·ホース。

「あ!?何だって?? だぁーッさっきからヘリの音がうるせぇな 全然聞こえねぇじゃねぇかッ」

 そう言うホル·ホースの手は震えてじっとり汗ばんで。

「兄貴もしやビビってるんすか?」

 そう言う仗助も汗だく。

「オレはビビっているッ ビビりすぎている 何かおかしい」

 振り向く仗助の目はあのパンチカードの目!

 地下道を逃げてくる群衆の向こうから迫ってくるのは…戦闘ヘリ!しかし機銃で撃たれ、倒れた人には傷跡は残っていない。これはスタンド攻撃!

「これは…ッ!!独裁者の暴動鎮圧だ!!!」

 そして逃げ惑う群衆の間を縫って放たれるボウガン!

「これは幻覚じゃねえッ 本物の矢だ!!」

 矢が当たった子供を直す仗助。その仗助にも矢が命中!

「人の後ろからコソコソと…いい御身分っすねぇえ まあそのままそこで寛いどって下さいよ 今からオレがぶっ飛ばしに行ってやっからよおおーーッ!!!」

 能力が解け、群衆に逆らうように走る仗助。解除には何か強烈な感情が必要なのか?

 ホル·ホースも死の恐怖からDIOとの対面を思い出し、能力を振り払います。

「暴動鎮圧だか何だか知らねぇが DIOに屈したあの時を思えば この程度の恐怖ーッ 屁でもねぇってなッ!!!」

 解除に必要なのは恐怖を乗り越える強い意志か。

 「皇帝」の銃弾はボウガンを破壊、オウムも逃げ出します。ボウガン男を仗助が、オウムをホル·ホースがそれぞれ追いかけ、ホル·ホースはオウムの翼を撃って撃墜。ボウガン男は仗助…クレイジー·ダイヤモンドの「ドラララララ」を食らってダウン。仗助のじいちゃんに逮捕されます。

「罪状は…『人様に向かって尖った矢を発射してきた罪』だぜッ」

 ホル·ホースとボインゴが逗留しているホテルロビーでじいちゃん…良平さんが事情聴取。

 自分のマンガ本…トト神を探しに行こうとしないボインゴに良平さん「自分でも探してみては?」と一言。

「ぼ…僕が何をしてもむ…無駄だよ」

「かけがえのないものならダメで元々! やれることはやっておいて損はないぞ?」

「わ…わかったよ おじさん」

 地味に、初めて見ず知らずの人と話してますボインゴ。ここが彼のターニングポイントな気がしますね。

 トト神の特徴を知らされて涼子の事を思い出す仗助。「導火線」を探す涼子の前に。

「つかぬことを伺うけどよぉ オレらに隠してること――あるんと違うっすか?」

 トト神を見つけられてしまいます。

「今ッ この本を失うわけにはいかないッ!! あの時!!エジプトの街で私が道に迷わなければッ お従兄ちゃんが私を捜しに来なければッ そして『DIO』と出会わなければ――ッ お従兄ちゃんは死なずに済んだかもしれないのッ」

 花京院典明の死の真相を知るため、この本が必要だ、と涼子は叫びます。自分のせいで花京院が死の運命に入ってしまったのならその経緯を知らなければならない、と。

 過去映像を見る限り、そもそも花京院一家のエジプト旅行自体がDIOの仕込み…スタンド能力者の典明に”肉の芽“を打ち込む為の策であったようですが…。

 さて、オウム…ペットサウンズの本当の飼い主は警官 仮頼谷一樹でした。

「良いか一樹 『人間』には絶対に心を許してはならん 善人ぶっておっても内にドス黒い闇を抱えた浅ましく愚かな存在なのだ」

「頂点を目指す者は下らぬ誇りや信念などに拘らず 最終的に勝てば良かろうの気持ちでいれば良いのだッ」

 仮頼谷の祖父の言葉ですが…「勝てば良かろう」?スイスのサンモリッツに諜報任務?

「成人の暁には お前にだけわしに流れるエキスを分けてやろう」

 カーズに会ってるよこの人!しかも吸血鬼になってる!ゾンビじゃない、石仮面で脳を押してる本物の吸血鬼です。

 仮頼谷を吸血鬼にする前に行方不明になってしまったらしいので彼は人間のままのようですが、人格は大分歪んでしまったようで。ペットサウンズのスタンド能力で成り上がりを狙っているらしい。ボインゴに声をかけ、トト神を探し始めます。

 一方、ホル·ホースが仗助と涼子に合流。トト神をもう少し涼子に貸しといてもいいんじゃないっすか?という仗助と、トト神の危険さを知ってるホル·ホースで仲間割れ。

 キレてる涼子を放っておけなかった、と涼子と共に逃げる仗助。

「キレてるんすよあんたは 会った時からオレなんかよりずっと」

 典明が死んだのは自分のせいだ、とずっと自分を責めて来た。それはいつしか呪いとなり、しかしその呪いから逃げたい自分も居た。お従兄ちゃんが死んだのは自分のせいじゃない、そうであって欲しい。

 そしてついにその呪いを消し去る手段(火)を手にした!予言の書、トト神。

 さあ、お従兄ちゃんへの想いにケリをつける為に火をつけろ…!

「…導火線はあの子じゃなく…私の中にあった――」

 …ペットサウンズの能力にかかり、フラフラと歩き出す涼子。カバンを放り出して。そしてそのカバンを拾ったのが仮頼谷!

「これで私は『未来』と『過去』を手に入れた!!!」

 はぐれた涼子を探す仗助。涼子…の服を着せられたボインゴが転がされているのを助けようとおびきだされる仗助…これ流石に無理ないw?と連載時にも思いましたが、まあここはスルーでw。

 直後に二人にペットサウンズの能力発動!

「…とうとう追い詰められた とでも思っているのか? それは違うぞ? 私から逃げられるかもしれない、などという不可能を妄想した時点でお前はチェックメイトだったのだ」

 …現れた幻覚は…DIO!そしてその肩に止まるペットショップ!

「せめてお前が調教した鳥たちに始末されることを誇りに思うがいい」

 ペットショップが放つ氷の柱をクレイジー·Dで迎撃しようとする仗助。ですがそれは幻覚!

「オウムの能力は過去を追体験させることーー すでにDIOに殺されたこの男の痛みを避ける術はないーー」

 ペットサウンズの能力を解除する方法のヒントは得られましたが、トト神が仮頼谷の手に渡ってしまい、敵側絶対有利な状況で以下続刊ですw。

 涼子もですが、この話ボインゴが過去を振り切る事で終わる気がしますね。そしたらきっと背も伸びるぞボインゴw。

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