「思い出したのです」
幕府の吟味方相手にしゃあしゃあと譲状発見の経緯を語る伊都さん。
「あの時に思い出しておれば――家中の争いもなかったのでは、と思うと…それが悔しうてなりませぬぅ…」
腹を括ったとはいえ口からでまかせが出るわ出るわw。
幕府側は徹底的に譲状を調べる構え。それこそ過去の駿河からの書状と突き合わせて筆跡鑑定までする勢いです。新九郎なんか浮き足立っちゃって悪夢にうなされて飯も喉を通らないw。
大御所義政は口では今川新五郎の実績を認め、未だ幼い龍王より守護職にふさわしいとか言っておきながら、新五郎を推しているのが義政の父義教に逆らった家系の者ばかりだから、と譲状を本物と認める事に…結局将軍の胸先三寸なんですね。
幕府のお墨付きが出た、という事実を最大限に活用し、新九郎は新五郎側と交渉。新五郎を代官として認め、龍王が元服するまでの七年間知行を任せる、その後当主の座は龍王に返してもらう、という話に。七年の間に駿河に龍王の地盤を固めなければなりませんが、交渉としては大勝利と言っていいでしょう。道灌やら京の難物やらを相手にしてきた経験値が活きた、のでしょうか?w
さて駿河を割る心配はとりあえず無くなりましたが、その向こう関東は混沌を究めています。関東管領上杉顕定と古河公方足利成氏の和睦の動きに対応し反対派の千葉孝胤と長尾景春が動きだし、それらを排除するために太田道灌が動き出した。その辺の動きを知った堀越公方足利政知も慌てだした…。
翻って新九郎の回りでも将軍義尚の婚姻にかこつけて
「あんたはどうなの?そろそろお嫁さんもらってもいい頃じゃないの?」
…嫁取りとかややこしい話に更に家の借金繰りで頭を悩ませているところに件の将軍がまた親(義政)に似て勘気持ちで何かあると「出家する!」…。
気持ちの整理をつける為に一休禅師所縁の大徳寺に座禅を組みに行ったり。
新右衛門さん出てきてますのでいつか出るかと思っていましたが、やっぱり出ました一休宗純w。とんち小僧一休さんは完全に創作で、歴史的には老境に入ってからの破戒僧っぷりの方が本筋ですね。ちょい役ですがまぁ存在感でかいことw。
総じて、望む結果を得る為に偉い人の機嫌をとり、偉い人の気分に振り回される中間管理職の悲哀を味あわされっぱなしの新九郎くんでしたw。この後あたりでようやく仕官の話が来て、小笠原のぬいちゃんとの婚姻も具体的な話になってきます。借金も裏技オブ裏技みたいなものでなんとかするので、新九郎にも運が向いてきた…と言えなくもない、かな?上が脆弱な足利幕府なので、おそらく一時的なものなんだろうなぁ、というのが悲しいところ…。
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