すだちの魔王城 3巻

 かつての魔王城の隠し部屋が発見され、そこに封印されていた魔王=マオの秘宝…お人形とメルヘン日記wを回収するべく魔王城に潜入するすだち屋一行。ですがそこでマオと776代魔王の座を争った従兄弟ジャバラがいて…ムラビトの腹を貫いて「魔王の血」を奪おうとします。

「これで余(オレ)が次の『魔王』だ」

 ですがジャバラ血を飲めませんでした。マズくてw 。

「よもや貴様ッッ 『人間』か!!?」

 アッシュとマオにジャバラはとりあえず抑えられますが、ムラビトの傷は超回復でも間に合わない!

「すまぬムラビト この他に方法が思いつかない」

 自分の血をムラビトに与えるマオ。彼の魔王化が進む事になりますが…。

「ぎゃああーッ 痛かったーーッッ」

 一気にギャグの雰囲気になったしまあいいかw。

「ジャバラ=ナインズマザー 貴様どの面下げて生きておった?」

「こちらの台詞だ マオ=マオーウ776世 一体その醜悪な姿は何のつもりだ?なぜ魔王を辞めている?『勇者』との決戦はどうした!?」

 …ん?どうもこの人、勇者との決戦時に城のトラップに引っ掛かって地下に囚われ、時間が経っているのも分からずに彷徨っていたらしい…10年間!しかもその事に気づいた瞬間に10年分の空腹を自覚してぶっ倒れる…相当抜けてるぞこの人w。

 一旦落ち着いた両者。改めて状況の説明を。なんで勇者とつるんでるのか、そもそもあの人間(ムラビト)何?

「我の『夫』だ」

 …ジャバラポカーンw。

 ですがマオの目的が『魔王』を体から完全に消す方法を探す事、と聞いてジャバラは激昂します。魔王を決める魔王決闘の場で不意打ちしてまで魔王の座を奪ったマオが、自分の都合でその魔王の力を消そうなど許さない、と。

 聖剣で一気にケリをつけようとするアッシュの前に割り込むムラビト。

「あの日 マオさんはジャバラさんを貶めたんじゃない ジャバラさんを『守りたかった』んです」

「そしてジャバラさん あなたも同じだったんでしょう?」

 見たこともないはずの二人の光景がムラビトには見えました。それは魔王城が見た記憶。

 ジャバラの攻撃を受けるムラビト。しかしその攻撃は通りません。

「どうして僕が『魔王』に選ばれたのか分からない 僕は魔王になりたくない だけど『魔王の血』がジャバラさんを マオさんを苦しめている もし今彼らを 『魔王』なら救う事ができるなら 今たった一度だけ 貴方を助ける為に『魔王』になります」

 その姿は魔王の第2の能力。“魔王ノ鎧装(マオウ·アーマー)”。魔族の攻撃を完全無効化する、「配下の反逆を許さない」能力!

 ジャバラの攻撃をものともせず、ジャバラに噛みつき返して魔王の血を取り返すムラビト。

「マオはね かわいい『オヨメサン』になりたいの!」

「マオを魔王にさせないために魔王になる」

 互いの互いを思う行為は決定的にすれ違い、勇者に負けて、でも生き残って。

「こんな言葉…お前にとってはまた屈辱かもしれない…ッ 同胞たちも絶対許さない『言葉』だろうが…! ジャバラが生きててッ 『生きて…再会えて』…!!よがっだぁぁぁああぁあぁ~ッ!!」

「生きててくれてよかった マオちゃん」

 ようやく素直になった二人。

 ムラビトの事もジャバラは認めます。

「認めよう 貴様こそ…否 義兄上こそが『魔王』である」

 八方丸く収まった感じですが…なんか忘れてない?

「こちらが魔王の隠し部屋から見つかった 魔王の『秘宝』です!!」

 道具屋協会の捜索隊に見つかりましたw。ただ、日記は字がヘタクソすぎて読めないw。ぬいぐるみ類は「人里から拐って食べた子供たちの遺品」ということに。

 …魔王の威厳は守られたw。

 魔王の存在が怪しまれないよう、ジャバラの身柄はマダム·シンメトリーに預ける事に。道具屋審査員見習い、ジャバラ=シンメトリーw。けっこう胡散臭いぞ?w

 その過程でマダムにムラビトの魔王化についてバラす事になってしまいましたが…いずれバレる事!タイミングとしては良かったかも。ついでにアッシュが発症した鬱をムラビトがなんとかして、すだち屋メンバーの結束が固まったり。

 かと思えば王国最大の道具屋「ラ·ストヤーデ」のサイショ村支店が出来て…いや偽者だったんですが。メンタル復活したアッシュが「勇者アーサー」をちょっとだけ再開して撃退w。

 とりあえず道具屋の「交流会」に出て魔族の血を消滅させる方法の情報を探す、という目標が出来、参加資格の★5を達成する必要が出てきました。ラ·ストヤーデ(本物)の社長もすだち屋に興味を持つようだし、アッシュも王様に会わなきゃいけなくなりそうだし、次の舞台は王都ですね。ただで済む訳ありませんが…。

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