帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline 4巻

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 「Fate」シリーズの一つ…なんですが少々ややこしい経緯のこの一作。元々TYPE-MOONに近い立場の作家、経験値先生が勝手にw展開した聖杯戦争のシリーズがありまして、そこまでページ数のある話ではなかったのですが…。何せマスターとして「月姫」シリーズの秋葉や琥珀が出てくるwおフザケ感満載でした。ですがこのシリーズに出てきたサーヴァントがFGOに実装され、イベント「ぐだぐだシリーズ」として複数回登場し…きのこ先生が「正史と関係ない!」と叫ぶ中、平野稜二先生の絵にてシリアスなストーリーとして換骨奪胎が成ってしまいましたw。

 なので基本的なストーリーは知ってる人は知ってるし、なんならFGOでサーヴァントを召喚している人も…うちのカルデアにも何騎かいますw。

 太平洋戦争真っ只中の東京で起きる聖杯戦争。2020年の東京からタイムスリップしてきた赤城奏丈はセイバーと契約して祖母の九十九(作中時点でJK)と共に戦うハメに…。

 上海にて術師「火鼠」の蘭蘭芳(ランランファン)はランサーを召喚していました。

「ん?儂の顔を知っておるのか?いや無理もないか ついこの間死んだばかりだからな」

 …あー、若い頃の姿で召喚されるとアサシンになるあの人ですね。

「アタシについてくれば好きなだけ闘らせてあげるよ? もう普通の相手じゃ満足できないでしょ? 老師」

 二人は東京へ向かいます。その東京では奏丈九十九陣営にライダーを名乗る男が接触していました。陸軍は前回の聖杯戦争の勝者のサーヴァントをなぜか消失させずに現界させ続けている。アーチャー·織田信長。更に二年という異常な短期間で再度聖杯が出現。陸軍は聖杯戦争に勝利して大戦の勝利を願おうとしている…。ここで陸軍を止めなければおそらく本土決戦で多くの人が死ぬ。

「一緒に陸軍をぶっ潰そうってわけね」

 セイバーの協力を求めるライダー。が、手際良すぎて却って信頼されないのはどうなんだw。

 陸軍魔術関連を取り仕切る真瓦津少佐。前回の聖杯戦争でのアーチャー召喚にも関わっていました。将校が用意した触媒は信長の兜の前立。しかし現れたのは焔を纏った少女…。

「おう わしがアーチャー 第六天魔王信長じゃ」

 将校は侮って信長の首を引っ掴んで従わせようとしますが…そりゃ死亡フラグだよねー。

「わしは戯れは許すが 侮りは許さん」

 躊躇なく将校の首をぶった斬った信長に、周りにいた者はことごとく拝跪。さすがノッブ。

 信長といえど現界し続けるためにはマスターが必要です。この場でマスターにふさわしいのは自分しかいない、と内心期待していた真瓦津。しかし選ばれたのは魔力の抽出源として連れて来られたかなめでした。

「貴様らの甘言に乗ってやろう 天下取りのついでじゃ その聖杯とやら わしが手にしてくれようぞ」

 ですがその聖杯は信長の手によって破壊されてしまいます。

「あのようなものが万能の願望機とは片腹痛い」

 …アインツベルンの作った聖杯ならほぼ間違いなく汚染されているはずですからね。さすが信長、慧眼です。

 しかしそんな詳しい説明を周りにする訳もなく、真瓦津は信長に徹底的にコケにされて振り回されている、と感じてしまいました。

 再度聖杯が顕現したその時、真瓦津は陸軍の一部を扇動してクーデタ一を起こすと共に、信長を超えるサーヴァントの召喚に成功していました。曰くバーサーカー·宮本武蔵!

 英霊を従える「甲型英霊拘束具」に身を包んだバーサーカー。

「さあ動き出せ最強の剣豪よ!!あの小娘の首を僕の前に持って来い!!」

 …バーサーカー、いきなり手近の兵士を潰して回ってます。拘束具まるで効いていませんw。

「令呪をもって命じる!!自害せ」

「おっと」

 間髪入れず真瓦津の腕を切り飛ばし、令呪を吸収してしまうバーサーカー。

「まあ落ち着けよマスター 俺は主君殺しとかヒデェことはしねえからよ」

 腕斬っておいてよくもまあ…。

「お前は大剣豪宮本武蔵じゃないのか!?」

「ああ オレァムサシだぜ ムサシはムサシでも鬼武蔵だがな」

 はい真名発覚。森長可です。森蘭丸の兄。敵も味方も皆殺しにした文字通りの狂戦士。真瓦津とんでもない間違いしました。

「よろしくなマスター!このオレ様が来たからにはもう安心だぜ どいつもこいつもぶっ殺して楽しい国取りといこうじゃねえか」

 マスターの話ををまるで聞いていません。味方のはずの兵士をばんばん殺して…。

 ヘラクレスみたいにまるで会話ができないのも困りますが、こういう「言葉は通じるけど話は通じてない」のも別口の恐怖がありますね。どこまで信じていいのかわからないw。

 小説の文面がまた変わり、バーサーカーの暴虐を示す場面に。九十九の元にもバーサーカーが暴れている、という連絡が入り、ライダーと対処に向かう事に。

 バーサーカーは地上に到達、対英霊の装備を施したという戦車が襲いかかりますが、まるで相手になりません。槍でぶち抜かれる戦車とか、ギャグ寸前の映像が続きます。

 現用兵器とサーヴァントがガチンコ勝負するシーンって割とないのですが、こうして見るとサーヴァントってのは無茶な存在なんだな、と改めて認識させられます。…あれだけ憎たらしかった真瓦津が可哀想に見えてきたw。

「だ 駄目だ…全員殺される…… あの化け物に殺されてしまう」

 あと出て来ていないのはキャスターかな?今巻ラストページにちょこっと出ていますが、原作通りなら出番は最後の最後だけなので…。

 真名とか知らないふりして書くの難しいな。この記事も途中まで真名ガッツリ出して書いてて、「あ、真名出てないじゃん」と気付いて書き直してますw。

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