去る2月13日、松本零士先生がお亡くなりになりました。85歳。大往生と言って良いのではないのでしょうか。晩年は少々…いや違うなw。昔からエキセントリックなところがあって結構周りを振り回す方だったようです。
まぁそれはそれとしてw松本先生といえばやはり「宇宙戦艦ヤマト」「キャプテン·ハーロック」に代表される、宇宙を海として捉えた作品群が思い出されます。それまでロケット等が飛んでいた、専門知識を持った人以外にはいまいち取っ付きづらかった「宇宙」という世界に、海の底に沈んだ戦艦大和をぶち込み、宇宙を「海」であると認識させた。一気に人と宇宙の距離を縮めて、宇宙を近しいものとして再設定してくれたのです。
「戦場まんがシリーズ」で存分に発揮されるメカ描写…内部構造から把握して描き上げる説得力とメカへの愛情に満ち溢れた不思議なバランスのマシンたち。その「船」が宇宙を翔ける姿は圧倒的な納得を伴って受け入れられ、「宇宙で繰り広げられる海戦」という普遍的なイメージの構築に至ります。
ガンダムシリーズ、銀河英雄伝説など、無重力空間の戦闘を海戦に仮託して描くのは以後のスタンダードとなりました。
それだけでも創作界隈に大きな影響を残したのは間違いないですが、「男おいどん」に代表される若い頃のままならなさを描き切った大四畳半物語系、そしてそこから派生するジュヴナイルに「銀河鉄道の夜」をミックスした「銀河鉄道999」。語り始めれば終わりは見えなくなります…。
かつて貧乏だった我々も、多少無理すれば「縦だか横だかわからんステーキ」も食えるようになりました。ですがあの頃の、わけのわからんサルマタケとかぶち込んだインスタントラーメンが無性に懐かしくなったりするのです。
今頃あの世で水木一郎アニキと再会したりしているのでしょうか。ご冥福をお祈りいたします。
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