長州藩の態勢を牛耳る事に成功した高杉。首席家老の職も窺える「統理」という役目を用意されたようですが…。
「くっだらねえ」
勝ち馬に乗りたいだけの有象無象が尻尾を振っているだけだ、と高杉らしい一刀両断ですw。わちゃわちゃやってる一党と横に佇んでいる万次の元に村田蔵六…後の大村益次郎が現れます。幾松を伴っての訪問の目的は
「…実はつい先日 私のところにこれが届いた 桂くんからの手紙だ」
行方をくらましていた桂小五郎からの再起の便りでした。幾松は桂のなじみの芸姑。潜伏先の山陰、但馬国まで彼女ともうひとりくらいで迎えに来てほしい…と。
知ってか知らずかほぼ万次さんご指名に近い状態w。断る理由もなく、幾松万次のふたりで桂を迎えに行く事に。
潜伏先に辿り着いて抱き合う桂と幾松を見てひとつの恋が終わったりしましたがw、まあそれはよし。
帰路についた3人。路上で出会った侍に桂は顔色を変えます。
「佐々木只三郎…新選組と対を成す見廻組の与頭…我々の敵です」
頭上から長大な錫杖で桂に殴りかかる僧形の男!万次には佐々木が対しますが…万次、一瞬で左腕を切り飛ばされます。その後も佐々木の斬撃に全く反応できない万次!
「おいおい…己…いつ斬られてんだ?」
「万次先生!気をつけて下さい 彼は『小太刀日本一』とまで称された男です」
「なんでお前と一緒にいると日本で一番強ェような奴がいつも出てくんだよ!?」
ほんとにねぇ…。
両足も斬られてほぼダルマになりながらも佐々木と僧形…五黄を抑え、桂と幾松をなんとか逃がす万次。自分も急流に身を投げ、どうにか逃げ切ります。
普通ならこれ死ぬやつですが、まぁ万次なので…たまたま下流に逃げていた歩蘭と應榮たち隠密の4人に拾われます。右手以外は先がない状態ですがさすが血仙蟲持ち、すぐ息を吹き返します。
鷹榮は佐々木と面識があるようで…幕府内でも派閥対立があるそうで、佐々木たちが不死計画推進派。鷹榮たちが反対派。佐々木と敵対するなら共闘しよう、という話に。
合間に歩蘭の身の上話も聞く事になります。曽祖父綾目歩蘭人から続く狂乱の医術の歴史。外国人の血が混じっているせいで捨てられ、丸山遊郭に禿として引き取られた歩蘭。松本良順にたまたま見出されて江戸城の血仙蟲研究に携わる事になりました。
「あそこには血仙蟲に係わるようなもんは何も残っちゃいねえ筈だろ」
「そりゃあ万次さん…やっぱりアンタだよ」
かつて那珂湊で無骸流に斬られた万次の右腕。それが巡りめぐって江戸城の地下に収められ…。
「アンタの右腕が腕だけだったのは最初の二十年間 その後は徐々に成長し始めたのよ 血を糧にね」
その再生力を見た研究者か不死研究を再開した…ということらしい。
一通り話し終えた後、歩蘭は万次を薬で眠らせて何やらしていますが…あー、けっこうおぞましい事してるようですが…とりあえず今は関係ありません。
万次の手足を持って現れた佐々木と五黄。
「あれが佐々木只三郎?」
鷹榮の知っている佐々木と違う?
ともかく迎え撃たなければなりません。鷹榮と白で万次の手足を取り返し、それをくっつけたら万次は歩蘭を連れて逃げろ、と。…敵わないのを承知で捨て石になる気です。
「南無阿弥陀仏 死こそ衆生平等 挽弊連 五意五黄が極楽浄土へ誘いましょう」
五黄が万次の手足をエサにふたりを引き付ける内に佐々木は万次と歩蘭の元に。
五黄対鷹榮、白の戦いは五黄の錫杖に翻弄されつつも、白のちぎれた腕まで囮に使う凄惨な展開の果てに鷹榮が万次の手足を確保して万次の元へ。
一方、万次は足場を悪くする、火を放つなど手を尽くして佐々木の動きを制限し、なんとか対抗。手足が届いたところでうるるが犠牲になり…
「時は充ちた…と思うよ」
復活した万次と佐々木の炎の中の戦い!
「もういくら斬られても構わねえよ この状況下なら生きて帰れるのは己ひとりだ」
…炎の中から這い出して来たのは万次ひとり。万次の勝利ですが…
「なんと…」
燃える中へ飛び込む五黄。もう助からない、と言いつつも歩蘭は佐々木の背中に複数の移植痕を見出していました。
鷹榮は朦朧とする中、小さな頃の事を思い出していました。
「只三郎 もう時間だ」
「はい父上」
あれは…あの男は…佐々木源八。
佐々木只三郎の父 源八だわ…。
えーと、只三郎改め佐々木源八は不死実験の被験者?ある時期から老化しなくなって、息子只三郎と入れ替わっている?じゃあ本来の只三郎はどこ行った?
怖い考えになってしまいそうです…。しかし鴨壱號みたいなのもありながら「只三郎」みたいな成功に近いものも作れている…まだまだ被験者の体質によるところが大きいのかな?
歩蘭ちゃんのマッドぶりも相当ヤバいし、「右腕」という原資がある事がわかってしまったし…幕末の裏歴史は更に悲惨な戦いになりそうです。
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