年一冊ペースでしょうか。それでも連載期間と作者細野不二彦先生のご年齢を考えたら大したものです。「ギャラリーフェイク」堂々の37巻です。
リモート取引の隙をついたなりすまし贋作者を暴く「なりすましを撃て!」。
「でも、そもそも贋作ビジネスのフジタが贋作者をあばくって…業界的にドーなの?」
「オレは“なりすまし”ってヤツが気にくわなくってな これはフェイクというより、詐欺と呼ぶべき物件さ!」
勝手なこと言ってますw。商売の障害を取り除く為の方便にも聞こえたりw。オンラインの隆盛によってアートに触れる敷居が下がった事でアカデミズムに凝り固まった界隈をぶっ壊す可能性にも言及。
ヤクザに騙し取られたロートレックのポスターを巡って、潰れたレストランのオーナーの再起を描く「ロートレックの晩餐会」。
件のポスターが最初っからフジタのところから出たもので、つまりは贋作。関係者全員それがわかってないという…いやオーナー板井さんは「この」ポスターにこだわっていたから真贋は関係ないのか。
茶器の擬人化ソシャゲの監修を頼まれたフジタが、女癖の悪い茶人を叩きのめす「蘇る戦国の茶器」。
いや主に叩きのめすのはサラなんですがw。「刀剣乱舞」とか例に出して来てますが、どうもソシャゲというシステムをいまひとつおわかりでない様子。まぁそこもご愛嬌w。
お久しぶりの国宝Gメン知念さん。家族旅行の途中で、かつての上司の黒い関係を暴かねばならなくなった「“星の時間”」。
芸術家のもっとも脂の乗った時期の話と、仕事の充実を求めて職を移った男の零落が重なり何ともやりきれない話に。
ですが「ミロ、ろさんじんほしい〜!!」は良かったですねw。娘さん目利きですよ知念さんw。
ロシアの富豪の遺品修繕でジュネーヴのフリーポートに呼ばれるフジタ。三田村館長が一枚噛んできて…「フリーポートの修復家」。
関税を回避して美術品を取引する疑似タックスヘイヴン、フリーポート。“告発秒”の三田村館長をそのまま連れて行くわけには当然行かないので、フジタの助手兼ワイフ(!)としてw。三田村さんもけっこう満更でもないようで…。
「この人も…ススで汚れた何世紀も昔のイコンに似ている 表面の顔をめくるとその下に別の顔が現れる そのまた下に別の顔……」
結局フジタがはぐらかすので、二人の仲は進みゃしないんですがw。
現代アートからウクライナ戦争の事情、果ては最近のゲームに至るまで、題材の豊富さには頭が下がります。また、未だに創作枚数が一定量あるのが凄まじい。「バディドッグ」が終わったかと思えば「デビルマン」のスピンオフとか書き始めているし。
一時ものすごい量を描かれていた時期があって、その時作品数を数えてみたら確か月刊不定期連載まで含めて6本くらいだったと思います。漫画黎明期と違うんですよ?!
あんまり目立ちませんが、細野不二彦という作家は間違いなく天才だと思います。質、量、スピード全て揃っている人って滅多にいませんからね。
願わくば、少々量が減っても構いませんから面白い作品を発表し続けて頂きたいと思います。
…ホントここんとこ訃報多すぎるから…。
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