何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!? 9巻

https://amzn.to/3FlfetN

 他の時間軸の自分と記憶が入り混じってしまったお遥。…なんか最近こういうのときどきありますね。並行世界の同一存在と同化。

 お遥の場合、信長に引っ張られて記憶だけ時間を戻った形になったようですね。

「子供のお遥が未曾有の精神現象に耐えられるわけがない このままじゃこの子は…壊れちまう」

 前例のない事に戸惑うクマ。ですが信長は苦しむお遥に声をかけます。

「しょうがない…わしも逃げねーでやるよ」

 上杉謙信戦の勝ち筋が見えず心折れかけていた信長。ですがお遥を見て考え直したようで…。

「お前ならこれしきのことで負けはしない!打ち勝て…気合百倍だ お遥!!」

「うえ…さ…ま? …聞こえた 確かに…今…励ましてくださる声…私を…大切に想ってくれる人の声が」

 きあい ひゃくばい!! 金平糖をかじって、追いかけてくる記憶に立ち向かうお遥。

 それが「未来の自分」である事に気付き、受け入れる。

「あとは任せて あなたの分まで上様と姫様を支えてみせる」

 元気になったお遥。ボロッと「わしなんて刻を繰り返しとるしのう」とかもらしてしむったのですが強制送還にはならず。どうやら彼女も信長と同じ存在になったらしい。

「なればお遥 お前には“わしが何を為しているか”全て話そう そして今一度命じる 生きて我が側におれ 生きて我が覇道の共をせよ」

「はい 合点です!」

 その姿には須弥城のお遥の姿か重なって。心強い味方の誕生です。

 現時点で二人が突き止めねばならないのは二つ。一つは上杉謙信への対抗策。もう一つが帰蝶。彼女の死とその周りの状況が光秀の怒りと離反を招いた。つまり帰蝶の死を回避する事で光秀離反の未来も変わるかも知れない…。

「それでは 今日より更に天下布武を目指そうぞ…気合百倍ッ!えいッえいッおーー」

 …おなじみ本能寺に転移しました。二人一緒にw。失敗からの転移かと思われましたがどうもちょっと違って…。

 乱入してきた島津義弘を後ろから倒した二人の若武者。伊達の次世代、伊達政宗と政道の兄弟!本能寺を襲撃していた島津の軍は伊達兄弟が撃退。とりあえずの危機は脱します。

 いつもの「記憶トンだふり」でいろいろ聞き出す信長。

 敵はやはり明智連合軍。織田の味方は徳川と伊達を始めとする東北勢。光秀は石山本願寺を改築した須弥城に控えている。

 最大の相違点は上杉。

「謙信は天正七年 上様との戦に敗れ 程なく病死しております」

 …謙信に勝ってる?あれだけ探して勝ち目が見つからなかったのに?残念ながら具体的にどうやって勝ったのかは不明。

 ほぼ絶望的な状況で死に戻りする事は決定ですが、その前に謙信を倒した経緯を確認してから!

 もうひとつ、帰蝶の件。時系列どおりならこの時空の信長は帰蝶を粗略には扱わなかったはず。なのになぜ光秀は戦を起こしているのか?これは調べる価値がある!

 信長とお遥、二手に分かれて信忠と輝宗双方に話を聞きに行く事に。

 …信忠は結局当時畿内の抑えに回っていたので詳細は知らず。

 輝宗の方に向かったお遥は途中で松永久秀と遭遇。

「記憶が…共有された…このお爺さんーーすごく裏切る人だー!!」

 はい、お遥ちゃん正解ですw。ここでも合戦中に上杉側についたりさらに裏切って織田側に戻って来たり…なんで許されてんだこの人w。

 そんな事をやってる間に一向宗が伊達を抜いて京に侵入。

「おどれ顕如めエエ…」

「上様 顕如ではないのです」

「今この時一向宗を束ねるのは… 羽柴“本願寺”秀吉でごさいます!」

 …正直、これが今巻で一番笑った&納得しましたw。秀吉が一向宗乗っ取り…すげぇやりそうだw。

 その頃、須弥城の光秀。足利義昭と話しています。

「この日の本に信長は居るべきか それとも否か」

 前巻で突きつけられた問い。

「下剋上の世に舞い出たあの方は己が為の戦をし過ぎた 無限の血を流し過ぎた 乱世の寵児織田信長 是非もなし 彼奴が死を以て戦国の終焉とす 其が我の天命と心得たり」

 インテリが使命感拗らせてめんどくさい事になってる…。少なくとも信長との和平はないですね。

 一方信長は輝宗の陣に到着。上杉討伐の詳細を聞き出します。

「かの戦 始まる前より勝敗は決していたかと」

 二年かけた調略による上杉包囲網が導いた当然の結果だと、そう言うのです。

 ただそれだけでは巻物のシミュレーションと大して変わらない、と信長が訝しんだところ…

「その後上杉家で“内部分裂”が起き始め 戦は長期化…決着つく事なく謙信は死にました」

 そこで現れたのが明智の娘、玉姫!光秀とは縁を切った、とする彼女が出したのが…

「貴方様に“これ”を 謙信公の遺言書にて」

 お遥が決意を固めた瞬間に本願寺転移というのが気になります。彼女が信長の敗因に繋がるのでしょうか。でも話を聞く限り上杉調略に彼女の存在は欠かせないようですし…。

 呼吸するように裏切る弾正の爺さんw。口ではなんだかんだ言ってますがとにかく裏切りたい、としか思えない。近くにいると迷惑ですが遠目で見てる分にはネタで済む…ヒドイなw。

コメントを残す