マタギガンナー 3巻

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「これは故障じゃなくて大量のフレンド申請っスよ! …ってか最近『ガンナーズ·トライブ』にログインしてなかったんスね」

 電器屋立花、もう完全に山野さん専属メカニックですw。うっとうしい通知を切ったりランクアップ処理を代わりにやったり…でようやくログインしてみたら、周りがチョンマゲふんどしスタイルだらけw。

 キルキャットを引退に追い込んだルーキー山野仁成は今や超有名人。外見だけでも真似するフォロワーが大量発生していました。フィールドも山野さんだらけで、御本人はすぐログアウトしてしまいます。

「…どうもな 自分を殺しているようで…」

 …心中お察し致します…。

 ヘッショされた中に高菜がいたりしますが、まぁスルーでw。

 そんな時、東京在住の娘さん、園子から電話が。

「さっき病院から連絡があって…権助伯父さんが危篤だって!!」

 権助とは山野さんの亡くなった奥さんのお兄さん。義兄ですね。軽トラで延々走って東京までやってくる山野さん。途中で酔い潰れてるソフィアを拾ってホテルに届けたりw。ソフィアさん、あんたが探してるのその人!

「仁成…お前がいるとは心強い!すぐに阿根山に入ろう…」

 意識朦朧としている権助は未だ地元秋田にいるつもりのようでした。人食い熊が現れ、山に乗り込もうとしていたあの頃に。北海道から渡って来たヒグマとの命を縣けた戦い。権助はその身を囮にし、この戦いで手足を傷付けた彼はマタギを引退する事になったのです。

「仁成 お前は…戦い続けてくれ…俺の分まで…」

 その言葉を最期に権助は事切れます。

 通夜まで時間が出来、街を歩いていた山野さんの目にネットカフェの看板が。「ガンナーズ·トライブできます!」の幟も。

 現代日本にある唯一の戦場…ゲームに山野さんは向かいます。パスワード入力が出来なくて新キャラ作るしかなかったんですかw。ネカフェあるあるですね。

 とはいえ腕前は本物。冗談みたいなスピードで対戦相手を倒して行きます。

「ま…間違いない あのじいさんーー絶対チートしてる」

 山野さんを「まさか山野仁成本人?」と疑って監視していたネカフェ店長秋葉、盛大に勘違いしてますw。山野さんがそうとしか思えない技術を持ってるという事ですが…。で、この秋葉が実はチーター…どころかチートツールを開発するビジネス·チーター。山野さんを同好の士と見込んで危険なエリアへ誘います。

「僕らは『アンデッド·パーティー』と呼んでるんですけど…山野さんに伝わるかな〜 この面白さ…」

 ゲーム開発者専用デバッグフィールド…つまり隔離サーバー。秋葉はここへのバックドアをある人物から教えられ、チーターたちがやりたい放題のフィールド「チーターズヘブン」としてその筋では有名になっていたのです。何も知らない一般プレイヤーを誘い込んでオート蘇生チートを仕込み、自動追尾、弾数無限などのチートでいたぶり尽くす…それが「アンデッド·パーティー」でした。

 今回は動画配信グループを招待して生配信で無限に殺され続ける様子を配信させ続ける…自分たちはアカウントを隠すマスクを付けているから身バレはない…というなかなかレベルの高い胸クソ悪さ。

「死を…弄ぶな…」

 そりゃ山野さん怒ります。チーターたちに銃弾ぶち込みますが、当然彼ら自身も蘇生チート摘要済み。復活してきます。ですがアカウント隠しの仮面が割れる…要するにヘッドショット…されるとそのチーターが消滅!

 どうも生配信を見ている人がアカウントを確認して運営に通報しているらしい…。

 正確にヘッショされ次々BANされていくチーターたち。ここに至って秋葉はようやく気付きます。

「まさかこのじいさん…本物の山野仁成…!?」

 使える限りのチートを駆使して戦う秋葉ですが、山野さんに逆に利用されてボロボロです。

「恐ろしい相手など ここにはいない」

 で、更にようやく気付きます。山野さん隣でゲームしてんじゃん!PCのスイッチ切りゃいいじゃん!

 スイッチに手を伸ばす秋葉。

「…もう諦めたのか? あれだけ弾薬があればまだまだ戦えるだろうに」

 秋葉を睨む山野さん。

「いや…そうか ただ道具を揃えて 勝てる相手とだけ戦っていたのか」

 秋葉のキャラはすでにヘッドショットされていました。ネカフェを立ち去る山野さん。

「権助義兄さん 俺が戦うべき場所は…一体どこにあるんだ…?」

 秋葉の裏には「チーターズ·ヘブン」そのものを用意した黒幕がいました。開発側の人間であり、マスターランクプレイヤー、ID:ROBODEATH。何だか陰謀の匂いがします。

 山野さんの周りのあらゆる状況が世界大会に彼を参加させる方向で動いています。世界のその先に山野さんの求めるものはあるのでしょうか。個人的に、山野さんの真剣とソフィアや高菜を始めとするゲーマーたちの真剣は何か根本的に違うもののような気がしています。突き詰めると山野さんはゲームの世界にいても得るものはない…という方向に行っちゃいそうなんですが、そんな不毛な結論は嫌だなぁ…。

 

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