“鏡の国”ガリア王国。鏡面の枝憑きの助力を得るため、リュカたち教皇領軍は駒を進めます。ガリアは現在内戦状態。国王が失踪した事で、鏡面の枝憑きを新たな王としようとする“鏡面派”と従来の体制を維持しようとする“国王派”に分かれての小競り合いが続いています。
教皇領は、塔下が国王と親交があった事もあって国王派に肩入れ…対立してるじゃんw。協力とか無理では?実際鏡面派の軍が教皇領軍の行く手を阻みに来ます。
…が、通常の軍ならリュカの指揮する軍に敵うものではありません。枝憑きも従軍していましたがほぼザコw。ほとんど何も出来ずに殲滅されます。思うに枝憑きもきちんと鍛錬しないと強く…というか能力を活用できるようにならないんですね。ガリア国内の枝憑きの失踪が続いている、という話もありましたが主だった枝憑きが抜けた後だったのでしょうか。
国王派シンパの街で小休止するリュカたち。街中に鏡があり、その鏡面を特定の鏡面と繋げて空間を飛び越える事が出来るとか。そりゃ便利ですね。物流、通信、軍事にも革命が起きます。
そんな街の祭の夜、リュカはゾーイの身の上話を聞きます。妾の子として閉じ込められて過ごした幼少期。
「なろうと思えばゾーイはなんにでもなれるんだよ」
そう言ってくれた母が逃亡しようとした罪で瀕死の重症を負わされた…ゾーイは狂乱しました。城ごと破壊したゾーイは眠りにつき…目覚めたのは17年後!当初彼女は9歳だったので肉体としては26歳…。
目を覚ましたゾーイの隣にいたのは塔下…被り物取ったら中から出て来たのはお母さん?
「お母さんのために戦ってくれる?」
ゾーイは塔下の元で戦うことになります。
…塔下の顔って…これが塔下の枝憑きとしての能力?
翌日、首都へ向かう街道。鏡面の枝憑きも行方不明らしい、という話をしていた直後、石畳が突如崩壊!下には鏡が!
塔下と引き離されてしまったリュカ、ゾーイ、デミ、オスカー、ザヒードの目前には女がひとり。
「…それで私に用があるのよね? この私…鏡面の枝憑きに」
鏡面は花冠を倒すのに協力してもいい、と。ただし花冠の能力を渡してもらう、という条件を出して来ます。「枝憑きから枝の力だけを取り出す方法がある」らしい。
これ結構衝撃の事実なんですけど。隕石を落とす能力が移植できるとか、前提条件から変わってきます。
話を受けるべきか否かで揉めるリュカたち。ですがそんな中でも違和感が。鏡面には小さな女の子がついてきているんですが、「鏡面のひとり娘は三年前に亡くなっている」…。
実際鏡面の娘さんは殺されていました。ですがその後、国王が今の娘を連れて来たそうです。「蘇らせた」とだけ説明して。
その姿に確かに癒やされた鏡面ですが
「でも少しずつ違和感を感じるようになった」
成長しないどころか髪も伸びない、新しくできた友達の事もすぐ忘れる、亡くなる少し前にすりむいた膝のキズがまったく治っていない…。
「それでもやっぱり…救われたのは事実 だから今度こそ あの子を守りたい」
そんな事を言ってる鏡面ですが、実は枝憑きたちを多数監禁していました。鏡に腕を通させてその先で鎖に繋げる…結構えげつないぞ。能力を移すための実験台?枝憑きが失踪しているのは鏡面のせい?国の戦力が落ちるのも構わずに?
「この国の守護者として 鏡面の枝憑きとして 強くなければ」
「アンタ昼間は…今の生活を守りたいだけって言ってなかったか? この国がどーとかじゃなくて…娘を守るために力が欲しいって」
「…そんなこと言ったっけ?」
…この人ヤベえ。
リュカが花冠の力を渡す事を断ると、近くの鏡から剣が突き出てゾーイに一撃!そうか鏡で空間を繋げるとそういうことも出来るのか…。最大戦力のゾーイを無力化し、逃げるリュカたちに鏡面を通して鏡の破片を投げる…破片に触れたところから抉り取られる!応用範囲広すぎない?
なんとか鏡面から逃げ出したリュカたち。教皇領に戻ろうと主張するザヒードにリュカは首都を目指す、と。
「協力出来なくても 枝の力だけなら奪える…かも知んないだろ」
力を移す方法を塔下が知っていれば鏡面の力を手に入れられる…そのために塔下と合流するべきだろう、と。
首都へ入る為に国王派の軍と行動を共にする事に。で、対面している鏡面派の軍にいるかつての特務隊の生き残りを何とかしてほしい、と頼まれます。彼らが持っているのは鏡の剣。
「触れた物を別な場所に転送することで抉り取る 万物を裂く剣だよ」
あぁ、そんなのさっき見ましたね。無敵じやないですか…。
前線で不死身のオスカーが特務隊を引き付けている間に、剣に対応する鏡を探し出して叩き割る!という相当雑な作戦w。枝憑きじゃなきゃ不可能ですね。
オスカーが首だけになる激戦の中、ザヒードの幸運頼みで鏡を割り続ける!結局「彼自身の為にしか働かない」という特性のために、ザヒード自身の危機に絡む形で鏡破壊を達成。彼自身はこの力に嫌気が差しているらしいですが、生命の危機には雷まで呼んでしまう能力は半端ではありません。使い方次第ですよね。
気になるのは、オスカーが溺愛する妹。一度死んで、塔下が蘇らせたらしいです。鏡面の娘同様、いつまでたっても成長しないとか…。同じものなんでしょうね。
…塔に残されていたテクノロジー?でもクローンとも違うようだし…。単行本のオマケで、「死んだ人間の霊は塔の中に納められる」なんて話もあり…。死んだ人間のコピーが作れる?但しコピーだからこれ以上成長しない…とか。てことは塔を造った文明は「魂」を検証可能な現象として捉えていた?…不老不死実現してね?そんな文明がどうして滅んだ?謎は尽きませんね。
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