ついに最終巻。贋札を巡る闘争は二転三転、最後まで読めません。
城からの逃亡を図るルーク。地下の隠し通路から外へ出ようとしますが、通路の存在はレジャットに知られていて…入口をレジャットが抑え、出口にグレシャムが回って挟み撃ちする事に。
「ぶっ殺せェェェェ!!」
即座に裏切ったw
ギリギリ反応できたヨゼン以外はあえなく死亡。
「グレシャムの手下はグレシャムが裏切るのに慣れてる」という驚愕の理由でグレシャム側は即応できたらしい。ひでえw。
ただレジャットもきっちり裏切り、入口側のグレシャムの手下を一掃してコレットたちをグレシャム側に…もうやだこの人達、欠片も信頼がないw
暗闇の中での泥沼の闘い。格闘となればコレットたち秘密情報部の方がグレシャム手下のチンピラより強い。
追い詰められたグレシャムは最後っ屁の爆弾をコレットに押し付けて隠し通路へ逃げ込む!
「あげりゅ」
「ルーキュ〜〜〜!!たちけて〜〜〜!!」
赤ちゃん言葉使っても可愛くねぇw
これ以上ないどの面案件ですが、他に選択肢のないルークたちとグレシャムはやむなく共闘。無事なコレットと、彼女を庇ってボロボロのヨゼンが待ち構える出口へ。
鎧のダウー対ヨゼンコレットで均衡状態になりましたが、存在感の薄いフラペコが後ろに回ってコレットを抑え、グレシャムの最後の爆弾で通路を崩し、追撃を分断!
ですが出口側から回ってきたレジャットが現場に到着。
「両手を上げてゆっくり前へ出ろ」
ハイパーノートは既に帝国全土に輸送されていてバラ撒かれるのを待つばかり。通し番号が分からなければ経済の混乱を止める方法はない。つまりルークは番号を隠し切れれば勝利。レジャットは商業活動が始まる朝までに番号を聞き出して電信を使って全国に公表すれば勝利!
ルークの最終手段は…自決してでも番号を守る事!これまでに命を落とした仲間達の為にもここで止まる事は出来ない…毒薬を飲もうとするルーク!しかしフラペコが止める!
「何かのために命を懸けるなんてバカバカしい…」
フラペコの「命さえ助かればなんとかなる」という姿勢は一貫しています。彼が辿ってきた歴史がそうさせるのか。他の強烈なキャラに引っ掻き回されながらも譲れない一線を頑固に守る…。彼はいいキャラクターに育ちました。
しかしその直後のルークの「出したい衝動」…いわゆる男の衝動w…でハイパーノートを出してしまい、レジャットの手についにハイパーノートが。
「勝った!!勝った!!勝ったァァ!!俺が世界を守ったぞォォ!!」
「あ〜〜あ…んじゃあもう…我慢しなくていいわけだ」
ルークの様子が変わります。ハイパーノートを出す勢いで情報部員を吹っ飛ばし(!)、レジャットを絡め取る(!?)。
「見ィィタぁぁなぁアア〜〜!? 番号を知った者ハ……生きて帰さなイぃ」
攻守が入れ替わりました。
レジャットから番号を奪い取れ!!
ルークから番号を守りきれ!!
「ここからが本番だぜ レジャット狩りだッッ!!」
まさにモンスターのような状態で襲いかかるルーク!怪獣大決戦からなんとか脱出したレジャットですが、ハイパーノート現物は持ち出せず…手に入れたのは番号だけ。
即座に公開される番号。入念な準備をしていたレジャットは帝国の隅々まで番号を周知。
ルークは番号が公表されたとき、その番号とハイパーノートを照合し、もし一致していたらハイパーノートを燃やせ!と指示を出していました。一枚残らず燃やし尽くされる各地のハイパーノート。
「たった一晩で紙くずに…ああッ これは…これはまるで…!!ハイパーインフレーション」
失意のどん底のルーク。しかし助け舟は意外なところから。
「…ん?人生を懸けた計画が失敗するなんて べつに普通のことではないか」
…グレシャムです。実際何度も失敗して立ち上がってきた男は説得力が違いますw
「失敗など構わない!!まるで構わない!!何度でも立ち上がればよいのだ!! またイチから…いや!!借金があるから今度はマイナスからカネをかせげるんだ!!ルーク〜!!面白くなってきたなぁ!!」
…この男、人の心のないクソ外道なんですが、この不屈の魂だけは見習いたいと思います。
更に戻ってきてくれたガブール人信者たち、クルツ商会の残党、紙職人たちに版職人ピオラに発破をかけられ、ルークは最後の賭けに出ます。ハイパーノートの番号の部分だけを削り、修復して新しく番号を印刷し直す…真·ハイパーノート!
しかし、この真·ハイパーノートは作るのに大変な手間がかかる。
「それなら人手を増やせばいい 俺には一つ心当たりがある あそこにはおよそ13万人の人手がある」
「ゼニルストン自治領 あまたのガブール人奴隷に贋札を作らせる」
ゼニルストン自治領は指導者イェルゴーをはじめ末端の国民まで「ガブール人のことを本当に心の底から同じ人間と思っていない」という厄介な人々。
ですがハルやルークは役者が違います。帝国を破壊するための真·ハイパーノート350億ベルクとハルの身柄を交換する、当然収益は自治領のもの…という不公平もいいところの条件から…。
真·ハイパーノートを倍の700億ベルク作って、ハルと交換する前に帝国と交渉する!という離れ業に持っていく!
ルークの能力と、ハルの「万一のときの為」のガブール人奴隷たちの組織化あっての事です。
自治領へ真·ハイパーノートを引き渡すその日、ルークは帝国へ乗り込みます。
「やあ帝国知識人の諸君!!最後の『商談』だ!! おっと無駄な抵抗はやめるように 俺に危害を加えるのもなしだ 俺はいつでも帝国経済を破壊できるんだからな!!」
ですがレジャットはハイパーノートの現物を手に入れ、「紙の繊維の並びまで同じ」という判別方法に辿り着いていました。
「さっきから何を勘違いしているんだ?俺は『贋札を一斉に売るぞ』と脅しに来たわけじゃない だってとっくに350億ベルクの贋札は売っちゃったんだから」
「…はあああ!?」
グレシャムが犯罪組織などを通じ、既に真·ハイパーノートをバラ撒いていたのです。帝国の経済はまもなく崩壊…が、そのとき統計局から報告が。
「おかしなことが…その…帝国経済が…回復しています」
誰も贋札だと気づかないため、実質的に市場に大量の貨幣が供給されたのと同じ事になり、消費が増え景気が回復した!
金本位制…ベルク札は兌換紙幣であるがゆえに金の準備料以上に放出できない、という弱点があるのですが、貨幣の流通量が増えた事で需要が増え物価が上がり儲けが増えて…良性のインフレーションが起きている!
真·ハイパーノートによる良性のインフレーション…「ハイパーインフレーション」。
さらにグレシャムは真·ハイパーノートを反社に売りつけたとき、ベルクは暴落するから借金しまくって貴金属や不動産を買いまくっておけ…と勧めていました。その貸元が…クルツ金融w ガッツリ裏の勢力を削いで行きました。
「ゼニルストン自治領の奴隷を解放し ガブール人国家の独立を承認しろ できないなら…贋札の判別方法を…公表する!!」
とんでもないひっくり返し方をしてきました。しかしレジャットは更にもう一手。
「真·ハイパーノートをヴィクトニア帝国の正式な紙幣とします!!」
判別できないんだからそのまま使いましょう!と。姑息と言えなくもないですが、たしかに有効な手です。
「さすがだなレジャット…最後の手まで使うことになるとは…」
「プラス350億ベルク…俺は追加で350億ベルクの真·ハイパーノートをバラまける!!」
「レジャットが真·ハイパーノートを正式な紙幣としてくれるなら好都合!!残りの350億ベルクもバラまいて…さらに刷って刷って刷りまくるーー経済が壊れるまで!!」
信者·ハイパーノートの製造に関わっていたカドでゼニルストン自治領を攻めろ、そして自治領の奴隷を解放しろ、とせまるルーク。
ただ一つ条件がある、とレジャット。
残りの真·ハイパーノート350億ベルクを政府に渡してほしい!絶対に贋札をバラまかないという保証がほしい!
対してルーク。
「要するに帝国政府が欲しいのは ベルクさっきの価値が暴落しない保証だろ?」
「俺が帝国政府にカネを貸す!!」
グレシャムが反社から巻き上げた資産を帝国政府に貸付け、その返済はベルク札で行う!暴落が起こればルーク側は大損。帝国経済を壊さない、これ以上の保証はない!
で、350億ベルクをうやむやにしたわけですが、自治領に渡ったハイパーノートは本物にある「印刷ミスっぽい欠け」をわざと修正してある「完全ゆえに不完全な」ハイパーノート!「贋札殺し」がかつて仕掛けた罠を利用した巧妙な罠!ハルと交換に自治領に渡ったベルク札は丸ごと使えない!
自治領にはルーク、グレシャム、レジャットの3人が揃って率いる奇跡の軍が攻め込み、奴隷を解放!
かつてのルークのムラ付近の土地がルークに譲渡され、ガブール人国家となりました。
ハルはルークと再会。レジャットは帝国情報部で陰から世界を守る仕事を続け…かつてクルツに指摘された
「キミには守るべきものが本当はないんじやないか?」
という問いにヨゼンやコレットたち情報部の仲間を守りたい、と答えて。
グレシャムはひとり立ちするフラペコと別れ…グレシャムのカネも持って行ったw
グレシャムを出し抜くとは、成長したなフラペコw
ダウーは…
「それとダウー ルークのこと好きなんでしょ?」
ハルから問い詰められてますw
「救世主」の生殖能力は取り戻せる、とハルから聞かされて
「ルーーークーー!!」
ぶっ飛ばしそうな勢いで駆けていくダウー。
ほぼ丸く収まりました。酷い目に会った者には報酬が、酷い目に会わせていた者にはそれなりの報いがきちんと来ていると思います。…まあ常識の枠を超えているグレシャムとかはバランスの外にいそうですがw
能力を失っても、このルークとハルがいるのならガブール人の国は大丈夫でしょう。またグレシャムが裏切るかもしれませんが、多分それすら彼らは上手く利用すると思いますw。
何はともあれ住吉先生、お疲れ様でした!
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