「スクライド」「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY R」「ジャイアントロボ 地球が燃え上がる日」等ぶっ飛んだ作風で知られる戸田泰成先生作画、「新米オッサン冒険者シリーズ」等おじさん主人公の小説で人気を得ている岸馬きらく先生原作…という相当濃い味付けの組み合わせ。…どっちかと言うと悪魔合体?
突如出現した『ゲート』を通り侵略してきた『魔族』と人類の『百年戦争(ティタノマキア)』。ゲートを作っていた『魔王』ベルゼビュートを人類の勇者『七英雄』が倒し、百年戦争は人類の勝利で終了しました。
そして英雄たちがそれぞれの道を選んで25年…。七英雄の一人『光の勇者』アラン42才は第一王国ユニランド領の騎士団長の任を受けていました。
「一年かかっていた訓練を3カ月に縮めるのです!!!」
「習得の早い『テンプレート魔法』を使えば モンスターの討伐ならそれで十分!!」
領主ジンジャー侯爵の無茶な提案。作中描写を見る限りテンプレート魔法というのは属性と番号を指定すれば魔法が発動する、というもののようで。簡単なだけにいろいろ犠牲にしていると思われます。
モンスター討伐を主眼に置き、対人訓練を省略したカリキュラムで育成した騎士たちが現場に出るようになってしばらく。
将来を嘱望される騎士ウィリアムが率いる対モンスター部隊が『敵』に遭遇します。
「『武器』を使い…『馬』に乗り…『隊列』を組む…」
「『人間』ではない …あれは…あれは…『魔族』だッ!!!」
魔族の圧倒的な能力に次々と死んでいく騎士団員。
「昔の人たちはこんな奴らと戦っていたのか…!!!」
それでも魔族の足止めをしようとするウィリアム。
アランは単騎救助に向かいますが…。
「ふん…結局…まともに戦れたのはコイツたけか…つまらん」
アランが見たのは、魔王軍大将リアルゴの斧に貫かれたウィリアムの姿でした…。
「借りるぞウィリアム お前の剣…」
アランが振るう剣は一瞬で魔族軍を撫で斬り!リアルゴも一刀のもとに切り捨てます。
「ああ…いつも起こってから悔やむのだ だから全力で生きようと決めたのに」
「だが時間は戻らない 失われた『命』も戻らない ならばーー俺のやるべき事はーー」
魔王が復活し、あの『地獄』が来るというのなら…備えるのみ。
「ならば『彼ら(英雄たち)』を再び集めなくては」
アランはかつて百年戦争を共に戦った第一王国ホワイトハイド皇帝マーガレット…完璧名君に見えて実はメンタルヨワヨワw…に要請して七英雄招集と魔王軍対策会議を開催します。
『怪力聖女』『悪役令嬢』『最強賢者』『生き残った村人』『追放されし暗黒僧侶』…『光の勇者』アランを含め、『遊び人』以外の6人が揃った会議。魔族対策を話し合う中、横槍を入れてくる者が一人。
「『魔族』が出現なら…我々が先頭で指揮をとるのが道理ですな…!」
『人類防衛連合』長官サイモンです。魔族に対抗するために作られた組織ですが、現在では『ありもしない戦い』に備える最悪の利権団体!
「七英雄と七王国は我々の後衛に回ってもらいます!!」
謎の自信。
「じゃあ『人類防衛連合』の常駐兵は20万人だけど、最低でもその6倍は必要だと思うけど…?」
「臨機応変に対応します!!高度な専門訓練を積んだ…『防衛連合』の精鋭たちがね!!!」
…あー、これ駄目な奴だ。利権を手放したくないが故に横車を押しているだけのようです。七英雄に匹敵する、という英傑『グレートシックス』なんてものまで用意して…。
対魔族戦の指揮権を巡って七英雄とグレートシックスで模擬戦を行う事になりましたが…。
第一戦 『怪力聖女』ドーラ対『トップオブバワー』ストロング。一撃でドーラ勝利。
第二戦 『追放されし暗黒僧侶』デレク対『トップオブマジックエネルギー』リーン。洗脳魔術とハッタリでリーン降参。
第三戦 『悪役令嬢』イザベラ対『トップオブスピード』ステファン。普通にぶん殴ってイザベラ勝利。
…まるで相手になりません。
ですがこの時、折悪しく魔王軍侵攻の一報が。連敗中とはいえ指揮権の移譲がなる前なので人類防衛連合の軍事作戦が対応する事に。
高価な魔法石を砲弾にした砲撃で戦線を維持しますが…突然の水蒸気爆発と共に現れる巨大な二つの影!
「イカン…!!あれは…!!暗黒七星!!!」
砲弾が吹き上がる水の壁で止められる…!
「我らは『暗黒七星』ヘビーリィレイとボルケーノ 下等生物よ 抵抗するだけ無駄と…知るが良い…!!」
ボルケーノの溶岩で砲撃部隊は壊滅。
グレートシックスの残り3人が駆けつけますが暗黒七星の相手をするにはまだ足りない!
「まだ兵は十分残っている!!我らは負けたワケでは無い!!!」
現実を認めないサイモン。「銀英伝」のアンドリュー·フォークだなこの人。
「そこまで無能か貴様は!!!」
一喝し、命令違反を犯そうとも戦場に向かおうとするアラン。
「オレはもうこの前のような後悔はしたくにい」
「行くのは構わないわアラン でも少し待ちなさい 今にわかるから」
ほどなく、イザベラが裏から手を回して用意した「指揮権移譲宣言書」が届けられ、嫌がるサイモンにデレクが洗脳魔術を使ってサインさせるw 裏取引も完璧だ七英雄。
「死になさい」
粘るグレートシックスに業をにやしたヘビーリィレイは超巨大な水塊を落とす質量攻撃「メテオレイ」で全てを消し飛ばそうとします。目の前に残るのは巨大なクレーターのみ…。
「また…君たちを救けられないんじゃと思ったが…」
「そう…アナタが かつて魔王ベルゼビュートを倒した『光の勇者』 アラン·グレンジャー!!!」
3人を庇って振り返るアラン!
「今回は…間に合った!!!」
勢いのある絵柄と更に勢いのあるストーリーであっという間に一冊読めてしまいます。
以前より少しキャラの陰影が少なくなって読みやすくなった…?いや気の所為かな。
キャラクターたちが年嵩なせいか、搦手含めて味方側に隙がないですね。おそらくは、その分魔族を圧倒的に強くしたり、サイモン等人類側で足引っ張りキャラを用意したり、になると思いますが…。
主役クラスがほとんど成長しきっているのもあって、展開が一本調子にならないかだけ心配です。
戸田先生なのでどんどん無茶苦茶やってくれるだろうと確信してますがw。
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