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　ラムカン率いる魔獣軍団がアイソプミア城を襲います。エルフ、ドワーフの増援も到着。

「古臭え魔法弓でワシらの手持ち火砲に勝てっかな〜？」

「んだとこの穴蔵暮らしのドワーフどもめ！　我々はんな火だの鉄だの野蛮なもんいらないんだよオラァ！」

　…魔獣と戦ってるんだよね？人類側同士でやりあわないよね？

　一応族長同士はツーカーの仲のようで。

「おまえは老けたなオルゴルダ　そんな様で戦場にくるか」

「おっふぉっふぉ　スムンナの奴がえっらい急かしよるもんでなあ」

　エルフの長老カンプランとドワーフの族長オルゴルダ。タイアットに不義理をされて不干渉状態になっていたとはいえ、王国の方から攻めてくる訳がない、と王城防衛戦に参加。タイアット絶大な信頼を受けています。

「よし　ここから狙う」

　戦場を遥か臨む塔に登った次元とスムンナ。組み上げたのは…対物ライフル！？

「ドワーフたちが作ってくれたこいつがありゃあな」

　作ったのかドワーフ…てか次元が図面引いてるよね…それも実は結構すごい。

　人類軍と魔獣軍が切り結んでいる中に乱入しようとする五エ門。

　キシャラとシウーリが魔物を排除し真竜の目前まで五エ門を送り込む算段をしています。人類軍が先触れとして攻勢を強め、剣士が走ります。

「我が名は十三代目石川五エ門！異界より義によって竜退治　仕る！」

「あーあー　どいつもこいつも必死になっちまってまあ　剣士ひとり勝ち目があるとでも思ってんのかね？　救えねぇな」

　言いながらも警戒を怠らないラムカン。塔上の次元にも気付いています。

　竜の体を登りラムカンを狙う五エ門！その五エ門を無数の火球で退けるラムカン！

「俺は真竜が体内に従えてる精霊を使える　弾切れなんぞねえ　そろそろ終わっときな」

　竜の攻撃と火球の手数で圧倒される五エ門。しかしその時尽く火球を撃ち落とす矢！キシャラです！

「2対2よ　ブシドー的にも問題ないでしょうゴエモン」

　一方次元の方にも空飛ぶ魔物たちが襲いかかっていました。スムンナの斧と次元のマグナムで落とせない事はないのですがこのままではライフルが構えられない。竜の動きが止まった瞬間を狙わなければならないが…。

「狙撃に専念して！飛んでくる魔物は私が全部やっつける！」

「まーー今さらだな　今日ばっかりは相棒の流儀でいくか」

「相棒？ルパンのこと？」

「はっは　気にすんな　信じるってこったよ」

「ジゲンはいつも私を信じてくれるーー　ドワーフの誇りにかけて！　指一本でも彼の邪魔はさせない！」

　ただ一度のチャンスを待ち、集中していく次元…。

　重傷の身のラムカンにも限界が近づいていました。

「決着を急がせてもらうぜ…！」

　周り中の魔力を奪い取る真竜。

「焔の吐息がーーくる！」

「焔か　某一人だけならしのげるかもしれんーーが　斬鉄剣よ…此度は先刻の戦いとは違う　今　某の背には異界の友がある　この一時だけは彼らのためーー再び輝け　斬鉄剣よ！」

　真竜の真正面に立つ五エ門！

「勇者ども　俺の血ーー異世界！異世界の全て！　灰も残さず消えろ」

　異能ゆえに一族ごと排斥されたその怒りを籠めて。

「イウナンーーお主との戦いで開眼した技　今こそ！　砂塵斬りーー改め　火炎斬り·円」

　これまでに戦ってきた好敵手と、出会った友の為に。

　ミスリルの輝きを放つ斬鉄剣が作り出す魔力吸収圏はブレスを防ぎ切り！

「キシャラ殿　イウナン　礼を言うーーそして　今だ！」

　ブレスで動きを止めた真竜…その背のラムカンに向けてライフルを撃つ！

「くるとわかってたぜ異世界の砲使い…！」

　魔法の盾が光る。弾丸が止まる。更にもう一発！

「だが大砲の一斉射だろうが真竜と繋がった俺の魔法盾は破れん！」

「ああーーだからその弾丸は特別製だ」

　ミスリルの弾丸！魔法を無効化してラムカンに届く！

　全軍の動きが止まる。

「キシャラ殿　風の魔法を！斬鉄剣へ！頼む！」

　竜の焔を吸った刀身に風を纏い、さらに高温に…！

「今こそーー！燃えよ斬鉄剣！かつて空から落ちたお主の真名の如く！」

　秘剣　逆流星ーー

　ドラゴンをも真っ二つに斬り裂く一撃！

「勝負ーー」

「ありだ」

　連携の勝利です。

　統率を失った魔物たちはすでに人間の敵ではなく、局面は掃討戦に移ります。

　城内では竜人の姿をを現したエルリール対ルパン銭形戦が続いています。銃が全く効かない体の上に不利になると空に逃げるエルリールに苦戦中。

　目眩ましで怯ませた隙にワイヤーでエルリールに取り付いたルパンが高度を下げさせ、銭形の一本背負いに連絡先！羽根を潰した！

「貴様ら…それほど我が手で直接殺されたいか」

　ルパンを投げ飛ばすエルリール！

「すまんがーーそいつはワシが逮捕せねばならん男でな」

　満身創痍の銭形。

「最後の一本といこうかーー！」

　タイアット以下全員ズタボロになりながらも勝利を収めつつあります。あとは生き残れさえすればアイソプミア王国は立て直せると思うんですが…そういえば王様は何してるんですかね。最前線に行ってるとは言っても魔物の大軍がこっちにいるんだけど…。まだ本隊がいる？

　…アイソプミアの件が解決してもまだ作品続きそうなんですが、ひょっとして魔物の国方面に行くのかな？