戦奏教室 4巻

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 鏡面派に占拠されたガリア首都リモージュの攻城戦。塔下の話では「鏡面の力を手に入れるには鏡面本人を殺す必要がある」とのことで、どうしても防備を破る必要があるのですが…。

 城壁の上に据え付けられた大きな鏡から石が飛び出し、国王派の後衛まで届く…!

「鏡面だけが動かせる兵器のひとつ “鏡の砲門”だ」

 …鏡に落とした石を上下に並べた鏡の間を通し続けて加速、任意の速度がついたところで発射! 通常の投石より角度調整、速射とも簡単で、何よりありえない速度での投石が出来る。 便利すぎます。

「すまないがリュカ…デミ ゾーイ…今すぐ力を貸してくれ」

 しかしリュカは震えるゾーイを出さず、音の印で距離を正確に測る事で投石機の命中精度を上げ、砲門を直接破壊する事で無力化。

 デミはそこを突っ込みます。どうしてゾーイに行かせなかったのか、と。

「情を持つのは仕方ない でもな…アイツを戦わせないってことは…他の誰かを犠牲にするってことだぞ」

 覚悟を決めたリュカはゾーイに

「戦ってくれ…鏡面と アイツを倒さないと花冠の攻撃を防げなくて…教皇領が吹っ飛んじまうから お前にしか…頼めなくて…」

「任せて お母さんとリュカは…私が守るから!」

 ゾーイを先頭に兵を展開する国王派。鏡面派も完全装備の鏡面を押し立てて戦場へ。

 ゾーイと鏡面の直接対決…かと思いましたがゾーイは鏡面をスルーし、一般兵を殺して周ります。鏡ワープでも追いつけない鏡面は、ならばと対抗して一般兵に向かう。

 …鏡面の力は戦場に鏡があってこそ。鏡を持った兵が減ればその分鏡面の力が削がれる。ゾーイが敵兵を殺している間、鏡面本人は一般兵に命を張って引き止めてもらう…。

「アンタの部下には悪いけど…今思いつく中じゃこれが最良だ どっちの兵が先に全滅するか…鏡面とゾーイで 殺戮の速さ比べだ」

 地獄のような戦場にさらに増援を送り込む鏡面。リュカのいる高台に一枚でも鏡が到達すれば終わる。

 リュカによる光の指揮で完璧に統制された軍は敵軍をコントロール、寄せ付けません…が。

「おいリュカ 鏡面が麓に来てるぞ」

 ひとり到達すれば鏡を通して…!

「衰えて今は使えないものと思っていたが 大技が来るぞ…」

 鏡面は奇妙な剣とも棒とも言い難いものを持っていました。

 構えた棒から次々と剣が生えてくる…。

「あれ全部…鏡の剣か!?」

 触れれば抉れる鏡の剣が山のように…これ支えられるのか? …あぁ、倒れる前の一瞬だけ支えられればいいのか。正に使い捨ての大量破壊兵器。

 剣を振り下ろそうとしたその時、鏡面の後ろにゾーイ!倒れる剣は形を失い。

「ただの鏡に戻ってる…間一髪…間に合ったみたいだぞ 我らがゾーイ姫が 敵を殺し終えて」

 力を失い、死にかけている鏡面。

「お母さん?何…してるの?」

 最後の一枚の鏡は“娘”カトリーヌと繋がり、呼び出します。

 本物じゃない、代用品。わかってる。

「母さんのどこが好きなの?」

「どこって言われても…じゃ…じゃあ…お母さんは…自分のお母さんが好きじゃないの!?」

 娼婦だった母。自分を捨てて逃げた。「本当の娘でもないくせに」

「分かんないけど 好き」

「…じゃあ分かるでしょ? 私の気持ち」

「…うん うん…!」

 カトリーヌを抱きしめる鏡面の枝には花が!

「あなたは家に戻ってなさい 私はもう 誰にも何にも 負けないから」

 空間にヒビが入り、鏡の剣を取り出す。

“開花”によって鏡なしでも空間を超えられらようになった!

 周囲を包囲した兵も一閃で全員斬り飛ばす!明らかに効果範囲が広がっています。

 襲いかかるゾーイを空間を超えていなす鏡面。花畑、高空、海、市街地。飛び回り戦う二人。最後に戻ってきた戦場でついに一撃いれるゾーイ。駆け寄るリュカ。

 鏡面は倒れますが、正体不明の枝憑きに不意を打たれ、ゾーイも吹き飛ばされてしまいます。

「力…途切れる…」

 眠りに落ちようとするゾーイ。庇うリュカ。正体不明の枝憑きの攻撃を受けようとしたとき…

「リュカ ゾーイを守ってあげるのよ」

 最後の力で二人を遠くへ飛ばし、そのままこと切れる鏡面。

 なぜリュカとゾーイを助けたのか。純粋にリュカを慕うゾーイの姿に“娘”と同じものを感じたのか。既に真意はわかりません。

 これにて鏡面派は崩壊。首都は開城。裏で「塔の権限を移譲」された塔下は鏡面の能力を確保します。

 …塔下、千年生きてるとかヤベェ事を言い出しました。他にもそのレベルで生きている人がいるようで、おそらくそれが塔の管理者…。なんだか一気に超越者のゲームじみてきたなぁ。

 そんな中、リュカは変わり始めています。ラッパ吹ければそれでいい、と言っていた彼が枝憑きたちを仲間として認識し、ゾーイを大事に思うことでまた変わろうとしている。

 それが良いことなのか悪いことなのか。ただ何かを得ている事は間違いない。問題はどこまで塔下の掌の上なのか、ですね。

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