「採用されましたー! メインイベント『スベシャルパーティー』配属ですー!」
「馬鹿正直に履歴書出す奴があるかー!!」
アッシュ救出のため勇者降臨記念祭にアルバイトとして入り込もう作戦…ムラビトはメインイベントのスタッフとして採用されました…本名でw
ただでさえ「ラ·ストヤーデ」を利用する形になってしまうのに身分詐称は道具屋の矜持が許さなくて…めんどくさいプライドだw
ただ、「ムラビト」の名前を出してもそのまま通るということは、ラ·ストヤーデは何も知らない事の証拠でもあります。国王側も故意か偶然かすだち屋を見逃している。チャンスです!
他、シャルロッテ(シャリテ)は趣味wを活かしてファングッズの即売会場に。ミオ(マオ)はスイーツバイキングにウェイトレスとして…メイド服で喜んでいるのが可愛いw
いちばん凄いのはジャバラですが。道具屋協会の関係者としてなんと正規にパス取得w
全員で会場に網を張り、秒刻みで行動する勇者が絶対に一人になる瞬間…すなわち「トイレ休憩」を狙う!
「仕方ありません 周りに人がいると『すだち屋』と『アッシュさん』として話せませんから」
「…必ずアッシュさんに会って声をかけます 『一緒に帰りましょう』って」
「返事は手紙なんかじゃなく 声で」
配達行ってくる、の手紙を残して帰らぬ人となった父の姿と重なる。
勇者降臨記念祭当日。ゲロ吐きそうになりながら「勇者」として会場を回るアッシュ。すだち屋メンバーとニアミスしながらも抜けられない…マオちゃん下剤仕込もうとしないw
「迷子センターで膝抱えてるジャバラ」の衝撃映像で限界を越えたアッシュはトイレへ直行w とにもかくにも一人になったアッシュを探すすだち屋メンバーですが…ムラビトは途中、幻術によって牢屋に捕らえられてしまいます。
「はじめましてすだち屋くん アタシの事知ってるかな?」
アッシュのかつての仲間「美魔法使い」のリラです。
祭が終わるまで牢屋の中で大人しくしていてほしい、アッシュの心労を減らす為に! リラはムラビトを置いて去ろうとします。
「僕達はアッシュさんを…『勇者』を王様から自由にしたくて! けしてお祭りを邪魔しひ来たわけじゃないんです!!」
「…自由にしたき気持ちはアタシも一緒よ でもどうして『すだち屋』なの? なんでアッシュがアンタたちのところへ帰らなきゃいけないの?」
勇者を自由にするなら他にも方法はある。今回発表される『勇者と姫の婚約』の直後に国王が亡くなったら…?アッシュが『王』になったら?
「もしもよ」と笑うリラ。アンタにはできないからアタシがやる、と。
でもそれではアッシュは勇者アーサーのまま、演じ続けなければならないだけだ、とムラビト。
「知ったような口を利くな!!」
激昂するリラ。「勇者」の称号は傷つき、泥に塗れて手に入れたアッシュの全て。そしてリラはその旅のはじめから隣にいた…。
「パッと出のお前がッ 『すだち屋(自分)がホーム』みてぇな顔してんじゃねぇよ!!」
勇者の称号は簡単に捨てられるものてもないのですね…。
更にリラは国王がなぜ『勇者』に執着するのか、それを明かします。
国王には隠し子がいました。その男の子は騎士として育てられ、その生まれで歪む事もなく真っ直ぐ育ち、ついには聖剣エクスカリバーに認められ、『勇者』となりました。
国王が愛する息子を勇者として公表しようとしたその日、王都にドラゴンが襲来!
勇者は国王が用意した白銀の鎧を付け、聖剣を振るう。勇者はドラゴンを追い詰めるが、勇者もまた傷つき止めを刺す力は無く…。
聖剣は「一人目」の手を離れ、駆けつける「二人目」の手に握られた。
静かに死んでいく「一人目」。
「すっげえ…これ聖剣エクスカリバーだよなぁ!? 絵本で見たまんまじゃん!! マジ!?俺選ばれたの!?」
ドラゴンの頸を斬った「二人目」アッシュが喜び勇む隣で血の慟哭を放つ国王…。
「あいつの夢が叶ったのは 最悪のタイミングだった」
降臨祭とは「一人目の命日」。アッシュは遺品の鎧を着せられ、国王の復讐の対象として「生きて恨みを受けるため」魔王との戦いを全力でバックアップされた…。
複雑に絡み合い過ぎて解決が見えないこの問題。
「…むしろ話し合いしかないと思います」
両者とも本音で話し合っていない。お互いちゃんと向き合って話し合えば…。
とはいえ簡単に「一緒に帰る」で終わる話しではない事も確か。
「…けど僕はまだアッシュさんからその答えを聞いてない!!」
魔法で電気を帯びている鉄格子を無理矢理破ろうとするムラビト!ほぼダメージ受けるだけなんですが。
「…ただの村人がどうしてそこまで調子に乗れるの!?」
「…憧れの人に頼られたからです」
そのとき、天井を破ってアッシュ登場!
「リラてめぇえええ!!店長監禁プレイしてんじゃねええええ!!」
少々ズレた文句w
「馬鹿!!アタシが張った『視覚遮断魔法』まで破りやがって!! アンタは丸見えなのよ!?」
一瞬後、3人が転送された先は…王の間!城自体に魔法がかかっているそうで、城内で王の召喚に応じない事も、王に歯向かう事も許されない…。つまりここにいるのは国王!
迷惑をかけた、として『すだち屋』に資金援助を申し出る国王。ただし、「リラに翻意あり」と証言しろ、と。
「これ以上親友を!!王家の玩具にさせるもんですか!!!」
リラの攻撃は国王が着けた巨大な羽根と尻尾に阻まれます。
「『全自動代理報復戦闘装備』エクディキス
装備者に向けられた『敵意』に反応し自動で防御と反撃をこなしてくれる優れものじゃ。
11年前のドラゴンの亡骸で作らせた 世界にひとつの特注品よ」
「てめえが着てるソレは…ッ自分の息子の仇じゃねえか!?」
「息子?そんな者はおらぬ」
聖剣に見捨てられて無駄死にした男など、恥ずかしくて名も残せぬ…と吐き捨てる国王。
全てを「アーサー」で上塗りする。跡が残ればあの子は永久に侮辱に晒されてしまう…
全てを闇に消し去ることこそが鎮魂なのだぁ…。 心の奥底に隠していた本音が溢れ始めている国王。
リラに止めを刺そうとする尻尾! かばいに入ったムラビトの目前で止まります。
「たとえ他人に『馬鹿だった」とか…ッ 『無駄死にだった』と言われてもッ 自分だけは!!『立派だった』って言い続けろよ!!! 覚えていてよ!!!クソ親父ぃぃぃー!!!」
素手で国王をぶん殴るムラビト。
「ただの村人が国王を地に落としおった あの魔王ですら届かなかったこの顔を殴りおった そんな事がありえるか…!! 本性を現せサイショ村のムラビト…貴様は一体何者なんじゃ!?」
「『すだち屋』の大バカ息子です」
いまはもう亡い者との記憶を悲しみのあまり消し去ろうとしている国王と、頑なに過去を守ろうとして凝り固まっていたムラビト。いろいろあって思い出を大切にしつつも変化を受け入れようとするムラビトは、ただただ過去を塗り込めようとしている国王と対局にあるように思います。
きっと変わる事を恐れてはいけないのでしょうね。残された者は生きていかなければならないのですから。
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