
“しゃべる奴”をぶった斬る沙! 会話のターンは終わり、バトルのターンへ。
「まずいね 沙が本気を出している」
「え え」
「暴走しているということだ」
40年間戦い続けていた沙は技術能力とも相当なレベルに達しています。かつて優が反重力を応用して水面を蹴ったように、空気を蹴って自由に飛び回る沙。
それはまずい、戻れなくなる…と“教授”が注意します。
「そう ある意味今の沙はマン·バイトと極めて近いことをしている その行動に…徐々に“心”が引っ張られてしまう」
優に、沙を連れ戻してほしい、と頼む“教授”。“教授”自身は飛ぶことなどできないが、非常に進化の早い優なら、おそらくもう空中を蹴ることもできる!
“教授”には人間の感性はほとんど残っていないが、沙にはまだ残っている。沙にとっての“今”に紐づいた存在である優なら、人でなくなりかけている沙を引き止められるかもしれない…。
「沙を…頼む…助けてあげて…」
言葉の端々から気づく。
「あ あのさ…“教授”…女の子…だよね?」
…確かに“教授”自身の顔は出てきていないし…女の子が土偶にされたのか!
飛び上がる優。
「今は飛ぶよ!沙と…“教授” あなたのために だから一緒に…一緒に来て “教授”」
“しゃべる奴”との空中戦を繰り広げる沙。
「どうした? どうした どうした?何を言ってるのかまるでわからないぞ まあ…かまいはしないが…どのみちきさまらは全員…このおれが切り刻んでっ!」
「沙ー!」
「ゆ う? 優?」
目つきが人のものに戻って行きます。優と二人、“しゃべる奴”を斬り倒す!
「おれたちを“母”の元へ連れて行く…と言ったな! いいだろう?行ってやる!だが今じゃない! 行く時は…おれたちが自分の力で行く!出向いてやる! 待っていろ!その時がきさまの最期だと そう伝えておけぇぇ!」
マン·バイトの大繁殖を阻止するため態勢を立て直す沙たち。まずはSNSからの情報ではぐれマン·バイトと接触。味方に引き入れる…「ベン·トラーッ」
…それは…いにしえのUFO召喚の儀式w真面目にやれw…と思いましたが、どうやらホントに話がついた様子…。週給牛一頭で味方になる、とのことではぐれマン·バイト「ぎゅうタン」が仲間にw
そして大繁殖のため…新しい“女王”を生み出すために地上に降りてくる“母船”…葉巻型を、複数のマン·バイト·イーターによって内部から破壊する!…というのが“教授”の策でした。
「ためらっている場合じゃないかもしれないな…」
飛行機事故の生き残りがあと二人いる、と沙。しかも一人はすぐ居場所がわかる、と。
「はい本日のゲストは現代に降臨した最強の美魔女!こと女優の岡菜麗愛さんです」
えー、マン·バイト·イーターになって年を取らなくなったのをいいことに極限の若見え女優として鳴らしていましたw 本名岡菜ミミかな?
生き残り三人は今後一切関わらない、と約束して別れたそうですが…。
「状況が…想像以上に目まぐるしく変わり始めている “母船”が来る! 否応なしに世界のすべてが地獄に巻き込まれる! だから…すべての取り返しがつかなくなる前に一度だけ…声をかけてみようと思ったんだ! おれたちに…力を貸してもらえないだろうか? “母船”を倒す…ためにだ」
未来なんてものにはすっかり愛想をつかせている、と共闘を断るミミ。
「本当に…どうして来たのよ ちらりとでも思わなかったの? 言ったでしょう?沙を…憎んでいる奴もいるんだって!」
「もしかしてそいつが生きていて…もしかしていつか接触して来た時のために 私を…見張っているかもしれないって?」
窓の外には…浮かぶ男! それは生き残りの最後の一人…霧峰!
「おれはこの時を待っていたんだ!あの事故が…沙のせいならっ おれは奴に同じ苦しみを与える権利がある! 自分の手の届かぬ所で!力の及ばぬ所で自分の愛する者たちの!運命を決められてしまう苦しみをっ 奴より先に 奴の女を切り刻んでなぁっ」
「わ…私… 沙の女じゃありません!」
いろいろ拗らせているようですね。割り切れないものを全部沙のせいにして、彼を殺すことが生きる目的になってしまっています。ほぼ八つ当たりです。
それでも沙は霧峰を仲間に誘おうとします。
「うう いやだ!誰がっおまえなんかと?」
「それでもーー一度だけ…尋ねる! 霧峰…おまえはおれと…」
そのとき、沙たちに走る頭痛。夜空を駆ける流星!それは…マーキング!
「これは?私が?印を付けられた時と同じ“流星”なの??」
「そうだ! だが…本来“流星”は同じ地域では10年周期…ほどにしか降らないっ こんなっ…短い間隔で起きるはずはっ!」
しかし選定は進み、巨大な目のようなマン·バイトが「選定スル」と呟く中、小型たちが人間を襲い始めます。
ミミと霧峰もやむを得ず戦いますがとても間に合わない!
「ただ広い範囲で“印を付けられた者”が増えている! ものすごい勢いで!増え続けているんだ このままでは!このままでは…」
ぎゅうタンに乗って飛び出す優。
「あの目みたいな奴を…やっつけます!」
しかし“目”についてはデータもなく、どんな奴かわからない。分析が終わるのを待て、と言う“教授”。
「データが少ないのはもっともじゃろ 奴が姿を現すのはこの400年で3度目じゃ じゃがわしはくわしいから教えてやろう!」
突然ぎゅうタンに乗ってきた老人!
「奴には二つの呼び名がある!! 一つは“ビフロンスの目” そしてもう一つは! ネッシー!」
はああ!? それ長谷川先生短編のネタじゃないですか?地球最後の謎ネッシーが宇宙最初の謎となって飛んでいく、という…。
元ネタ(?)通り首と尻尾が伸び、首からビームが!
「あれは“加重力砲”じゃ!見当はつくじゃろうが!くらったら踏んづけられたみたいになるぞ!」
「お おじいさん? 誰?」
「フランスのエージェント!コード·ネーム“ミッシェル”(天使)じゃ!」
「ひどいセンスのコード·ネームじゃろう? もっともわしの場合 本名もミッシェルなので文句もいえん! そう わしの名はミッシェル·ノートルダム おっと! ノストラダムス そう名乗ったほうがキミたちにはわかりやすかったか?」
…あー、「大予言」のノストラダムスを健在として出してきました。設定上マン·バイト·イーターにさえなっていれば問題ないですが…。
予言の能力として超演算能力を出してきました。予言ではなく、“未来”を演算していただけだ、と。だから状況が刻々と変わる戦場では入力が出力に追いつかない。
「私にわかるようにっ」
「ちょっと先のことはほわっとしかわからん!」
役に立たねぇw
更に米軍のファータとガーゴイルも参戦。
「“ビフロンスの目”はおまえたちには渡さない!」
「“竜の心臓”は私のものだ」
“ビフロンスの目”はおそらく八齢か九齢の高位のマン·バイト。高位のマン·バイトからはより強力なチカラが手に入る。
だから母船と戦うつもりなら奴の心臓を食わなければならない!
ですが“目”の外皮は硬く再生力も高く、現状のメンバーではダメージを与えられない。
「“加重力”を蹴り返します!」
“目”の上から落ちてくる優。撃たれた加重力砲を足で受ける!ビームが曲がりはするが本体に当てるにはまだ角度が足りない…沙、霧峰、最後にはファータとガーゴイルまで参加してビームが“目に直撃!撃破!!
しかし“竜の心臓”はファータの元に。ノストラダムスはここでその力に耐えられるのは優だけだ、とファータを止めようとしますが「試してみなくてはわかるまい?」とそのまま食べてしまいます。
凄まじいパワーを発しながら脱出していくファータ。
「私にはね!どうしても叶えたい願いが一つだけあるんだよ! 400年間願って!探して叶わなかったこと これがあれば必ずきっと手に入るっ! だから!」
消えていくファータ。沙たちも退いていきます。
「あの力を受け継げる者って?」
優がノストラダムスに聞きます。
「それはな…つまりすでにおまえさんが次のーーマン·バイトの女王候補の その一人なのじゃという意味じゃよ!」
人類に仲間の肉を食わせてまで進化させようとしている意味がこれのようです。他種族から女王を創り出してでも、自分の種族の能力を上げようとしている、ということでしようか。…理解できなくはないですが納得はしづらいですね。これは人間としての倫理とか規範が邪魔しているのでしょうか…?
いやまぁネッシーとノストラダムスで掻っ攫われてしまった訳ですがw
…なんか前巻でも似たような事書いたような気がするな…流石長谷川先生、上手いわw
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