
運命に抗う一族、ジョースターの血統のお話「ジョジョの奇妙な冒険」も第9部。
これはひとりの少年·ジョディオ·ジョースターが亜熱帯の島々で大富豪になっていく物語ーー
「ザ·ジョジョランズ」開幕です。
場所はハワイ、オアフ島。悪徳警官に因縁つけられて車を止められる姉弟。
「車を降りなさい 身体検査をします」
姉の身体をまさぐる悪徳警官。
「何だっ?これは…おまえ…そうなのか? ヤバイぜェ〜〜 さっ更に興奮して…来た…」
「兄さんの身体からその手を…どけろォ…おい…直ぐにだ…」
…あー、ちょっと理解が追いつかないんですが…バディの警官が銃を向けます。
「両手を頭の上で組めェェェ頭の上だァーーッ 両手を組めェーーッ」
しかしバディの方には雨のようなものが当たり、潰れてしまいます。
「何をやってる 何だ?何をやった?おまえがやったのか? 小僧ッ止まれェェェェーーッ」
姉…兄が警官の顔に手を置くと切れてもいないのに目鼻の位置がずれ…その隙に悪徳警官の方にも雨が…。
警官たちを叩きのめし、監視カメラのデータ破壊のためにパトカーまで燃やして逃げる二人。
姉は兄、車は盗品、ついでに積んでいたサーフボードには麻薬が仕込んであり…こいつら嘘ばっかりだ!実は警官は正しかったw
本編の主役は弟…ジョディオ·ジョースター。スタンドは重量のある雨を降らせる「ノーベンバー·レイン」。兄はドラゴナ·ジョースター。スタンドは傷をつけずに中身を動かす「スムース·オペレイターズ」。
彼らは「仕組み(メカニズム)」に組み込まれる事で力を得ようとしています。具体的には麻薬の売人、運び屋等の使いっ走り。ヤクザのコネクションで実際彼等の母親が護られていたり、彼等自身もいい目を見ている訳で。学校の中で麻薬が取引されている事になりますが、その組織のリーダーが校長先生…控えめに見てハワイ終わってるのでは?
この「仕組み」の頂点に立つ事がジョディオの目的。
「『これは亜熱帯の島々でひとりの少年が大富豪になっていく物語』 まだ謙虚さが足りないだろうか…?…いや…オレが必ず手にするね」
その校長からの依頼。24カラットの天然ダイヤモンドをハワイ島に持ち込んだ男がいる。市場取引価格は「600万ドル」。このダイヤを手に入れて来れば現金化まで校長が請け負って報酬2%…12万ドル。
リスクは理不尽に高い気がしますが、ジョディオは仲間と共に依頼を受ける事に。メンバーはジョディオとドラゴナ、自分の筋肉を自由に動かす「THEハッスル」を持つパコと…ジョディオのお客さん…つまりヤクやってるウサギ。スタンドは自分以外が欲しがったものに何でも変身する「THE MATTEKUDASAI」。…どんなセンスだ。
ダイヤの持ち主の日本人の別荘へ忍び込む4人。ジョディオか見張り役で残り、3人が屋敷内へ。
プールで泳ぐ日本人を見張るジョディオ。
「あの日本人…知ってるぞ 有名人だ 原作本もウチにあるしネットのアニメもいつも見てる」
「あいつ漫画家だ」
…露伴! 岸辺露伴先生! 第4部初出の変人漫画家で、その濃いキャラからその後準レギュラー化し、スピンオフ「岸辺露伴は動かない」はTVドラマ化、映画化もされました。
「ストーンオーシャン」で世界が一巡してから消息不明だったので少し心配していたのですが、こちらでも元気でやっているようですw
ダイヤを探すドラゴナたち。パコとウサギはダイヤ以外の現金や高そうなワイン類なんかもごっそり持っていこうとしてドラゴナに止められてます。オアフ島まで飛行機で戻るから、税関で引っかかるようなものは持っていけない、と。…どうも考えなしの行動が目立つな。どう見てもチンピラ以上のものではないですね、彼等。
そんな中、溶岩を研究しているっぽい部屋を見つける3人。この「溶岩」が露伴がハワイまで来た目的のようです。
露伴に屋敷の中の異変を気づかれそうになり、「ノベンバー·レイン」で誤魔化したりしつつダイヤを盗み出す事には成功します。
逃げようとするパコの足に絡む…釣り糸?
突然締まり始める糸!
「お…おい!?ヤバイぞ はずれない!」
「あたしの手首にも…何よこれ!? プラスチックの『糸』!?」
糸を放ったのは、猫?
「オレたちは攻撃されているんだよ あの猫はずっと狙っていたんだよ!」
異変から全てを察知する露伴。場数が違いますからね。
「もしもし!!みんな聞こえているのか?『彼』は…ヤバイぞ!ほとんど気付いている…彼は『スタンド使い』だ」
各自のスタンド能力も駆使してなんとか糸を外すドラゴナとパコ。逃げようとしますが、何故かリュックのジッパーが開いていてダイヤが転げ落ちている!
あわてて拾おうとするドラゴナ。同時に手が伸びてきて…そこに居るのは露伴!
「君が開けたのか?金庫を 凄いな だがどうする? 今はまだそうではないが ここでそのダイヤを拾い直したら 君は危険な事になる」
「あんたを縛らなくてはならなくなった プールサイドで寛いでるだけで良かったのに」
戻ってきた2人と実力行使に出ようとするドラゴナですが、あっというまに手が本に…!
「ヘブンズ·ドアー」
「それよりももう少し君たちの身体にそれぞれ書かれている事を『読ませてくれ』 このダイヤモンドの存在をどこで君たちが知ったのか?それがとても重要だ この『ダイヤモンド』について何を知っている? 『どこまで知っててここへ来た?』」
全員あっさり本にされ、目的から何から丸裸に…。
「単純で安心したよ 君たちにとってはマズイ事態になってはいるけどな」
一足早く復帰し、ダイヤを確保していたドラゴナ。
「絶対に…握っていた 受け取って…ずっと 確かに…今は…この手の中にある 手の中で今…触れている」
しかし開いたその手にダイヤは無く、床に転がり落ちていた…!
このダイヤモンド、呪いのダイヤのような物なんでしょうか。持ち主に不幸を呼ぶ、とかの。溶岩の方にも何かありそう。不幸を回避できるとか?
いや露伴先生、呪いをどうにかしようとか殊勝な考えは一切なくて、単に面白がっていじくっているだけなのは確実なんですがw
ジョディオ、「仕組み」を利用して大富豪になる、と言っていますが考えの甘さ、若さが散見されます。ピンチを切り抜けるにもスタンド能力頼りで力押し感が否めません。
この点、承太郎やジョルノならスタンド能力以外でも策がありそうなのと一線を画してますね。「ストーンオーシャン」初期の徐倫に近い感じ。
ここからどういう方向に進むのかまだわかりませんが、「仕組み」に沿って成り上がるということは逆に「仕組み」に裏切られればどこまでも堕ちていく一方だということでもあり…何よりもジョースターの一族がそんな縮こまった人生を歩いてもらいたくないなぁ、と思います。さて?
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