
「文化資産保存法」。台湾の歴史的に価値ある建造物を保護するための法律。件の学校はかつて日本統治時代に日本軍が建て、その後台湾式の建物が増築された台日折衷のユニークな様式になっており、非常に強い権限を持つこの法律の対象に出来る!
動画を撮っていた学生たちに動いてもらい、即保護対象に。早いなおいw
更にアレちゃんが布袋劇団について調べた結果、阿公たちは学生時代に憲兵に一度捕縛され、それでも何故か活動の制限も受けずに劇団を設立し活動は本格化。
おそらく阿公は現地台湾語の禁書を所持し、禁止言語で劇をやって憲兵にバレ、罪を減じる司法取引として国民党の融和政策に協力を求められた…すなわち北京語での布袋劇公演。
阿公とスー·ウェイと共に写真に写っていたのは鄭成功の人形。清朝を倒した英雄。台湾政府は鄭成功に中国共産党に対抗する自分たちを重ね合わせ、国威高揚に利用したのでした。
そもそも北京語だった鄭成功の劇を二人が台湾語に変更して人気を博していたのですが、それを北京語に戻してやれ、と憲兵が迫った時、二人で人形を隠したのがこの学校。
「こんな時代は必ず終わる いつか台湾が自由を手にした時 もう一度鄭成功の劇をやろう」
しかしスー·ウェイは拷問に遭わされる同志たちを救うため、北京語劇に協力を申し出ます。阿公たちから裏切り者と思われたまま死んだスー·ウェイ。事実を知った阿公は激しく後悔し、人形を取り戻そうとしていたのでした。人形のありかをつきとめ、阿公に手渡す百合とアレちゃん。
「一緒に誓いを立てたでしょ?だから今阿公に人形が届けられた もう一度!鄭成功の劇を!」
友の供養のためにも布袋劇の復活を…阿公にいま一度生命力が蘇ってきたところでエピソードは終了。次の百合の舞台は南アフリカです。
日本の食品会社の南ア進出のための献策に来た百合。現地の低所得者層の少年“ターボ”と知り合います。
「ターボはな〜〜UC5の南アフリカ最強プレイヤーだ」
「Ultra Urban Champion 5」…格闘ゲームですね。南ア最強と言ってもプレイ人口はそう大したものではなく…だからこれからUC5の世界大会に参加して証明する、と息巻くターボ。
eスポーツは現在注目が集まっている分野。しかも南アは競争相手も少なく、世界大会で活躍できれば更に注目度アップ! 百合は食品会社に彼らを支援させる事を考えているようです。しかし南アにはもう一人強プレイヤーが。白人のステファンです。ターボは黒人。国内上位2名が世界大会に選出されますが、アパルトヘイト政策の爪痕も色濃く残る南ア…。ゲーム後進国である南アは代表同士で連携が取れなければ生き残りも難しいのだすが、情報交換さえままならない…。
情報収集担当トーマスはステファンが白人コミュニティでも孤立している事を知り、声をかけます。
「ちょ…ちょっと待て! おまえターボと同キャラだったよな じょ…情報交換しねえか?周りにゃ内緒でよ」
イギリス系とオランダ系で対立があり、それがステファンの孤立の原因でした。本人には何も責任がない差別。ターボやトーマスに対する差別と同じ。
「何だおまえ金持ちのくせにただのボッチかよ」
「言ってろ凡人 孤独と最強はワンセットだ」
共通のワードを持つ者たちは繋がっていきます。
世界大会当日。勝ち進む二人。しかしターボのトーナメント表の先には優勝候補の日本人タニハラの名が。
トーマスがステファンに自身のキャラ攻略情報を流していた事が気に食わないターボ。タニハラに勝てそうもない事もあるんでしようか。トーマスを裏切り者と罵ります。
「俺だって白人は許せねえよ… だけどコイツはステファンだ!ゲーマーだ! 邪魔する家族と白人と黒人に挟まれて孤独に戦うスゲえ奴だ! 食うための金を全部懸けてゲームするスゲえおまえと同類なんだよ! 俺にはできない!仲間達にも! だから全力で応援すんだよ 八田さんは希望を持ってきた 2人でそれを叶えてくれ!」
反論するトーマス。
タニハラ戦。研究の進んでいないレアキャラで序盤を有利に進めるターボでしたが、優勝候補はダテではない。試合中に情報を得てアジャストしてきます。
…目付きが変わったターボ。異様に長い試合時間の後にターボは敗北。
決勝はステファン対タニハラ。
「南アフリカが世界を倒す」
そう宣言してステージへ向かうステファン。
「タニハラはバケモンだ 実戦中に情報収集と対応を同時にやっていたが…俺は情報収集で精一杯だったぜ 仕方ねえから対応のほうは…野郎に託すことにした」
もう一人の南ア代表のため、ターボは途中からタニハラの戦闘パターンを引き出す事に専念したのです。
「ウラのウラのウラの取り合い 最強1人vs南ア連合だ」
涙を流して観戦するトーマス。ゲームセットの声がかかるーー。
分断が対立を生み、対話が融合を生むんですね。共にある事が力になるのなら過去の傷跡もきっと乗り越えられることでしょう。
人種ではなく個人を見る…要するに友達になれば差別問題なんてなくなる、と言っていた人がいました。正にターボとステファンとトーマスの間では肌の色などもう関係なくなっているでしょうね。
激しい対立があったからこそ解決策もそこから出てくる…そう期待したいですね。
で、この次の百合の仕事が融合…というかもう混沌、ヒッピー文化に端を発するアメリカの奇祭“バーニングマン”という…ギャップ酷えw
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