
小さい頃の安海。開店したばかりの七の貸本屋に出会い、「ロボ太とポコ太」に出会います。
「ゆうめいなまんが?」
「ぜ〜んぜんっ! 漫画はいーっぱいいーっぱいいーっぱいあるけど 君の好きな漫画は君が決めるんだよ」
安海、他の漫画もたくさん読むんですがなぜか「ロボ太」がお気に入り。続きを描いてほしい安海は奥付の住所(小学館)にファンレターを送ろうと…。
途中でビール煽って泣いてるお姉さんに出会い、放っておけなくて
「大丈夫ですか?」
「…大丈夫じゃないさ…だけど君には関係無い…」
…手島先生だよおい! 詳細は不明ですがおそらく漫画家を諦めて島に帰ってきた直後。七と一緒に来たんですね。
絶望しているところに「ロボ太」が好き、という安海に会って、おそらく立ち直った。こんな頃から安海は手島先生を泣かせてたんですねw 多分これが☆野0がもらった唯一のファンレター…。
現代に戻って、コミティアの準備を始める漫研。「ダークフワ」で一冊、藤森と安海それぞれで一冊づつ作る、という話をしますが…とにかく好き勝手描く安海と描きたいシーンを決めてしまうのでこじんまりとまとまってしまう藤森。いまいちうまくいかない二人は合作することに。
即ち安海が前半自由に描き、後半藤森が引き取って纏める。二人の長所がうまく補い合って一本の作品となりました。
距離が縮んだ二人は「相ちゃん」「心ちゃん」と呼び合う仲に。
…こんなん手島先生じゃなくても「くぅ〜〜ッ」てなりますってw
今回日程の関係でコミティア最後まで居られないので、前乗りで東京見物も。つっても神保町の本屋さん巡りですがw いいですねー、仲間と古本屋巡りとか最高ですねー。
コミティア当日。相は石龍さんの個人サークルの手伝い。…そう、壁サークルですw スタッフが列整理に入り、忙しくて代金をゴミ袋に突っ込むしかないあの!w
あっという間に完売。違う世界を垣間見た相。戻ってみると漫研も完売!石龍さんがSNSで宣伝してくれたらしい。まぁ石龍さんとことは発行部数が違うんですが。
漫画編集部の出張持込窓口に金剛寺さん(手島先生の元担当)を見かけた相。
「漫画を読んでもらえないですか?」
合作同人誌「星の歌」を持ち込みます。
設定は面白いがキャラが弱い、プロでは通用しない…。
実はプロとか考えていなくて、本屋巡りのとき小学館ビルを見て上がったテンションで持ち込んだ相。恐れ入って引き下がろうとする相。
「相ちゃ…安海さん今、絵の特訓してるんです キャラの勉強もします! 私達もっと面白い漫画描けます!」
心が反論します。あのおとなしい心が!
「安海!こんな時、漫画の主人公なら…」
イマジナリーフレンド ポコ太が焚き付け…
「もっと面白い漫画描くのでまた読んでください!!」
「心ちゃん、ここ出るまであとどれくらい?」
…え?
「金剛寺さん、すぐ帰ってきます!」
今から描くの!?
「星の歌」を切り貼りしてキャラの描写を増やした版にして来ました。そりゃさすがにゼロからは描けないよなw
それは荒削りながら、金剛寺の目から見ても確かにレベルアップしていました。
「改めて名刺お渡ししますね」
それは見込みあり、の証拠。
しかしそれは手島先生との「プロを目指さないこと」という約束を明確に破ることになります。
「安海さんはプロになりたいんですか?」
プロの厳しさ、恐ろしさを知っている手島先生は帰りの飛行機の中で聞きます。答次第ではもう手伝えない、とまで考えて。
「コミティアの人たちみんな、自分の好きなもの作っていました 私も自分の好きなものを描きたい」
プロアマとか分けるのはちっちゃい、と相。
「それができるんだったら…どっちでもいいです」
プロアマ関係ない、自分が納得できる面白い漫画が描ければいい。
「…それが一番しんどいですよ」
自分の中にいる一晩厳しい観客を相手にしなければならないのですから。
面白い面白くないではなく、売れなければと悩んで潰れた自分とは違う道を彼女は進むのかも知れない…。手島先生のまんが道も相を通じてまた繋がっていくのかも知れません。
いいですね。ジュヴナイルと共に、夢破れて潰れた大人(手島先生)が壊れた自分を拾い集めていく話にもなっているんですね。
「ロストワールド」が到達する場所が今巻で少し描かれています。自分の夢に殺されていく地獄。お話の構造上、ここはガッツリ描かれなければならないはずです。手島零というキャラクターを完結させる為にも。
これが相と、漫研とどう関わっていくのか。 …一歩間違うとドロドロのバッドエンドに行きそうですが、とよ田先生ならハッピーなエンドに持っていってくれると信じています。 …きっと!
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