真の安らぎはこの世になく -シン·仮面ライダーSHOCKER SIDE- 2巻

「今日より私の名は『クモオーグ』 SHOCKER初の『人外融合型オーグメント』第1号です」

 …クモが改造成功。「シン·仮面ライダー」開始時の状態に到達しました。代わりに精神の方がだいぶバランスを欠いている様子ですが…。

 サソリも過去の経験から重いトラウマを背負っている様子。

「今から私達がやっつけにいくやつら 『創業派』とか『ファウスト派』とかウチらは呼んでるんだけど 向こうは向こうで私達のこと『絶望派』ってよんでるらしいよ」

 絶望を体験した者の集団。しかし人工知能アイはより絶望の深い者に力を貸すはず。

 ケイのバックアップの元、ファウスト·ネットワーク本社と創業派のアジトを同時に襲撃。

「貴様ら機械は我々の道具だ!勝手に価値判断をするな!」

 ファウスト·ネットワークCEOが吠えます。

「その時代は終わりました 我々は今後 力を与えるべきと判断した者にのみアイの創造性を供与いたします 強い不幸と幸福への願いを持つ者こそSHOCKERの幹部に相応しいのです」

 ケイの宣言。あぁ、ここではじめて明確になるんですね。

 アジトを襲撃するイチローとサソリ、クモ。創業派の作り出した「ガーディアン」と戦闘に入ります。おそらくオーグメントとは違う、機械系の技術によって作られたものですがかなり強い。

 イチローとサソリは即戦闘に入りますがクモは棒立ち…!

「…いけません このままでは…どう考えても私は…負けてしまう」

 何に?自分に?

 ゲイだった自分のパートナーがカミングアウトしたとき、迫害されるパートナーを前に自分は事実をひた隠して、結果相手だけ死なせてしまった…。

「私が…本当に憎いのは私自身…!!!」

「あげようかァ 勇気ィ 変わろーヨ もっとピュアで美しい生き物に」

 何者かの誘いに乗って…

「「変身」」

 腕が6本! 一気に「シン·仮面ライダー」の戦闘形態まで移行したクモはガーディアンを難なく排除。

 交渉に出てきた創業派幹部ヘルマンまで一撃のもとに屠ってしまい、ついにイチローが止めに入ります。

「誰も殺さない作戦だったじゃないか!!」

「君は常識に毒されている 大切にすべき命など本来ごく僅か」

「勇気を出して『こちら』においでなさい 『人間』を捨て美しい獣の世界を共に生きましょう」

 イチローとサソリ二人がかりで戦いますが、サソリはクモに左腕を斬り飛ばされてしまいます。

「やめてよクモさん… もう僕は…大切な人を失うのは嫌なんだ… サソリさんも…クモさんも…失いたくないんだ…!」

 プラーナ強化人間としての本来の強さに目覚めたか…マフラーを翻しクモに立ち向かうイチロー。

「マサさん…もうやめようよこんなこと…」

「なぜ私の名前を…!?」

 プラーナの持つ同化作用の一つでしょうか。二人の心が繋がり…

「帰ろうよ…みんなで」

「私は…私の幸福は…人間を捨てること… なのに君は…何故私の『人間』を…呼び覚まそうとするのです…!」

 襲い掛かるクモを…抱き締めるイチロー。

「僕は…やさしいクモさんが好きだよ…!」

 おとなしくなるクモ。プラーナの効果でしょうか。

 この一件で絶望派がSHOCKERを牛耳る事になりました。イワンが指導者っぽいですね。

 ただアメリカ支部で不穏な動きが。そちらを警戒しつつも過ごす日々のうちにイチローは成長していきます。…といってもそこまで時間が経っている印象がありません。プラーナの効果でイチローの成長が促進されている感じでしょうか。

 イチローが新装備「交換式プラーナ充填機構付実験型ベルト」のテストを開始します。だいぶライダースーツに近くなって来てますね。

「緑川イチロー 兄…!」

 父緑川博士がいきなり連れてきた少女が、待望の緑川ルリ子でした。

 同志の遺児を引き取った…との事ですが、脳の損傷を修復するため機械化せざるを得なかった、と。その影響で記憶が失われていて、代わりに緑川家の一員である、という記憶を与えた…。

「イチロー…すまんが今日からあの子の兄になってくれ」

 …それなんてギャルゲー?w

 生体電算機といっていい状態で感情がほぼないルリ子ですが、それでも

「手を握ると心が安らぐというデータがある」

 …心はあるようです。「シン·仮面ライダー」のルリ子に繋がるにはもう少し何か必要ですかね。

 次なる敵はSHOCKER米国支部。怪しい動きをしている支部長ウルフソンですが…。

「総統閣下 私はあなたから多大なインスピレーションをもらいました 優れた人種が劣った人種を支配し…絶滅させる…! なんというシンプルで美しいポリシーなのでしょう…!」

 はいギルティw まんまネオナチでした。

 元々「仮面ライダー」のショッカーはナチ残党が母体のひとつ、という設定がありましたので、その辺の決着をつけるためにガチガチのナチズムを打倒するのは必要な事かも知れません。

 あとはルリ子がもう少し成長しないとw

 イチローもチョウオーグにならないといけないのでもう一度くらいは改造手術が入らなければいけないですね。

 それと…SHOCKERの主導権を取ろうとしている人は居なくならないと…具体的にはイワン辺りかな。

 イチローを追い詰める一手一手が確実に配置されていっているのは「Fate/Zero」を彷彿とさせます。あれも絶望のラストシーンが決まってて、どうやってそこに到達するか、の話でしたから。

 願わくば僅かでも、イチローにとっての救いが残るラストを望みます…。

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