ベルセルク  42巻

 森恒二先生監修、スタジオ我画作画として初の単行本となります。祭は続く…!

 妖精島がざわめく。

「来た」「何が来た」「人?」「…いや……」

「外から来た…」「恐ろしい存在…」

「ここ(島)に…」「入り込んだ…!」

 キャスカが見つめる先にはガッツ。そしてその先には…グリフィス!

 …贄の印が血を吹き出す。護符も一瞬で砕け、狂乱するキャスカ。

 怒りに震え、ドラゴン殺しを振り降ろすガッツ。

「グゥ…!! …リッフィィイイイス!!」

 しかしその大剣は空を切る。当たっていないのではない。当たってもそのまま剣がすり抜ける! …まるで相手にならない…。

 同時刻、「花吹雪く王」ダナンも異常を察知。

「こ…こんなことが! き 危険です…あふれ出てくる…地の底から次々と…!」

 シールケのファルネーゼが護るキャスカに近寄っていくグリフィス。斬り掛かるガッツ! 凄まじい勢いのドラゴン殺しは、しかしキャスカを抱いたグリフィスの肩口でピタリと止まっていた…キャスカを守るために今度は透過させなかったのか。レベルが違いすぎる!

 …地面が割れ、黒いものが溢れてくる。

「イシドロさんこれは…!」

「忘れねェゼ アルビオンで見たアレか!? マジかよ!」

 泥に囲まれ立ち往生しているイシドロ、セルピコ、イスマとダナン。骸骨の騎士が助けに来ます。

「今宵 この地に閃烈なる光が差した!それは楔となり島全土に亀裂を刻み込んだのだ!」

「…これらはその亀裂より生じたこの島を支える本来の主とも言える存在だ!! 人の手には負えぬ …逃れよ!」

 泥が湧き出す只中で座り込むガッツ。グリフィスはキャスカと共に、迎えに来たゾッドに抱えられて飛び去ります。手を伸ばせどもどうにも出来ないガッツ。

「一太刀も… あっけなく!!!」

 沈んでゆく妖精島。それは幽世のものでなくなっていく証なのか。イスマが、ダナンが光を放ち始める。

「現世から…去る時が来たのです…」

「イシドロ…」

 イシドロの手を取ろうとしたイスマ、届かずに光の粒と化し。ダナンもまた。次々と消えていく幽世の生き物たち。 ゴッドハンドは幽世すら壊していくのか?

 最後に残った草木も生えない小島に立ち尽くすガッツ…。

 人魚の警告で島を離れていたロデリックの船に集合するメンバー。

 ガッツも回収されますが、船倉に閉じ籠もってしまいます。

 ドラゴン殺しを放り出して座り込む。

「オレは… 何も信じちゃいなかった… 何も…何も… だが お前だけは…!!」

 グリフィスはファルコニアに戻り、キャスカは強制的に昏睡状態に。何度も逃げようとしますが、所詮は夢の中…。

「篭の雛は今や安寧なる微睡みの中…逃げられはしまい…」

 グリフィスはポツリと呟きます。

「東だ」

 シールケはキャスカの行方を追う為、儀式を行います。アストラル体を分離して気の流れ…竜の道を辿る。あらゆる気が集中するところへ。

「そのような地は世界広しと言えど唯一つ…!そして…そこにきっと!」

 同じ頃、倒れ込むガッツにあの黒い犬が語り掛けていました。

「…ほしいのだろう…? 力が!!!」

「拒めはせん その烙印ある限り… 拒めはせん その身ある限り…!! その身 その血… 軋む骨の音 苦痛 魂すらも! 委ねよ!! 一切を!!! さすれば…ククク…」

 さらに同時刻、船は襲撃を受けます。襲撃者は…クシャーン兵!

 未だ倒れたままのガッツが籠もる船倉にまでたどり着きます…。

 ガッツ、ズタボロです。身体は毎度回復するのが信じられないくらいにボロボロになってますが、今回メンタルがヤバい。

 キャスカに存在レベルで拒否られて大概参っていたところにグリフィスと直面。バケモノを斬り続けた事でバケモノ特攻のほぼ唯一の概念武装と化したドラゴン殺しが、グリフィスにはまるで無効。そりゃ心折れます。

 犬こと黒い鎧がここぞとばかりにガッツを懐柔しようとしてきてますが、その末路はおそらく二人目の骸骨騎士な訳で…。

 グリフィスを殺せるなら魂もいらない、くらいガッツなら言いそうですが、それはあんまりハッピーエンドとは言い難い。なんとかもうちょっとカードが欲しいところですね…。

 そして森先生にエールを。「ベルセルクの続き」など、どれだけ頑張って描いても批判が出ない訳がない。そりゃそうだ、もう「完全なベルセルク」はどこにもない。各読者の頭の中に「理想のベルセルク」があるだけなんですから。

 それでも、三浦先生が残したストーリーを発表してくれようとしている、その意志と勇気は讃えられるべきだと思います。

 森先生、あなたが三浦建太郎の一番のファンだ。

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