
死にざまを美しく飾りたいと願うのはヒトの性である
ならば死ねず、生き残ってしまった者はどうなるのか…でアサッテの方向に答えを求めてしまった「異世界サムライ」です。しばらく置いてたら2巻が出そうなので慌てて…てのはナイショでw
月鍔ギンコ。武士の家に生まれ、戦場にて討ち死にすることが本望と断言する女。
嫁ぐ道もある、と薦める父に自らの顔を刻み、
「某 女に非ず 侍に御座候!!」
と叫ぶ。その父…師を殺して参加した関ヶ原の合戦。次々と敵を斬り捨てるギンコ。華々しく散れる…と暴れるも、種ヶ島を受けて気絶、目を覚ました時には全て終わっていた。
「すべて骸か…? ひとりのこらず!」
生き残った。生き残ってしまった。綺麗に散りたかったのに!
「某にはそこもとらがかがやいて見えます 某ひとりのけ者はいやです」
生首抱えて泣き叫ぶギンコ。
以後大きな戦はなくなり、泰平の世に死に場所を求め、武芸者と決闘を繰り返す。しかしギンコの剣は最強の域。
「貴殿ならこの首斬り落としてくださるか?」
勝ち残るのはいつもギンコ。剣鬼の異名を得るまでになってしまいますが、本人の望みは「戦って死にたい」。
「さあ仏にお祈りなさい 血にまみれたあなたの人生も赦されましょう」
たまたま立ち寄った寺で神仏を拝むも願う事はひとつ。
「赦しはいらぬ 敵がほしい 私が鬼なら悪鬼羅刹のはびこる地獄の世へ いっそーー」
「いいよ」
仏(?)の妙に軽い一言で全く知らない場所へ放り出されるギンコ。
石造りの街、鎧の騎士たち!異形の亜人。そして…ドラゴン!
「は!?」
「これは 合戦だ」
驚愕するも己の分かる状況に引き込むw
「まざりたい」
最初に思うことがそれかw
どちらを斬るか一瞬迷いますが、子供を襲おうとした亜人…オークか何かか?…の方を斬り捨てます。
「異形ども やはり斬るのは貴様らだ」
亜人を一気に斬り、ドラゴンに斬りかかるも空に引き揚げられ…深い森に落っことされる!
森の中で樹人…トレントに出くわし…
「木が喋ってるーーー!!!?」
ことここに至ってようやく別世界に来た事を理解するギンコ。龍は…一応父から話を聞いてましたからね。おとぎ話として。
こともなげにトレントを斬り刻み、襲われていた少女ミコを助けます。
ミコの家にとりあえず世話になるギンコ。
そこは孤児院。
「改めて名乗ろう 私はヒスイ教シスター兼『愛の家』院長 ギブリール!愛称はルゥちゃんだ よろしくな!!」
エルフの元勇者。人類を脅かす厄災たる魔物たちと戦う力を持った人類最強の戦士たち…それが勇者。
「これが笑わずにいられますか この世界はあふれている! まだ見ぬ希望が!! ああ早く戦いたい! もっと早く来ればよかった 異世界万歳!」
話を聞いたギンコのこの反応…やっぱり相当おかしいなw
ギブリールには石化の呪いがかかっていました。“蛇の王”バジリスクによってかけられた呪いで、ミコはその治療のために薬草を探していたのですが、根本的には術者のバジリスクを倒さなくては呪いは解けない…。
「なんだそんなことでいいのですか!? じゃあ某がそのヘビを斬ってしんぜよう!」
あー、この娘とにかく戦いたいだけだ…。
ともかくギンコはバジリスクの洞窟は向かい…割とあっさり斬り殺してしまいます。
…バジリスクの突然変異種『三ツ首のバジリスク』を!
死んだ目になってたギンコが、転移したらイキイキしてるw
その理由が「強い敵と戦えそうだから」なんですが、現在会うやつ会うやつ一合保ってないですよ?
はっきり言って、今のところギンコの期待する強い奴には会えていない訳で…。
異世界でも死んだ目になってたりしたらどうしようw
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