メカニカル バディ ユニバース 1.0 1巻

「…空を…空の色を見ていた…この色はなんというか…『好き』なんだ」

 とてもアンドロイドとは思えない独白をするおふくロイド改めブラウ。

 ツイッター連載から商業連載へ移行した「メカニカル バディ ユニバース」。めでたく各キャラの名前も決まり、単行本としてまとまりしたw

 見上げた空が青かったから「ブラウ(青)」、息子くんは雨の日に拾ったからレイニー。超テキトーなような、それでいてピッタリなような…。

 「1.0」にあたり、各キャラの絡みがより複雑に練り上げられています。それぞれの背景も最低限説明されていますが、やはりツイッター版前提ですね。

 辻狙撃の排除依頼を受けたブラウ。当然、同じ狙撃手の自称ヒーロー「鷹の双眸(ホークアイズ)」が黙っている訳ありません。

 道具屋の孫娘リーカと固定型機銃AI「ホーク」のコンビはいきがかり上ブラウと協力して狙撃犯に対する事になります。

「そうか…一緒になれたんだな お前の”想い人“と」

 …ブラウとホーク、前からの知り合いのようで。

「私に対するあれこれ ブラウさんに話してたの!?」

「ああ」

「恥っず!!」

「恋愛についてはよくわからないがホークは真剣に語ってくれていた」

「恥あっっず!!」

 …まぁこんなやりとりしながら狙撃犯を拘束。

 狙撃犯退治には「経験不足」とブラウに言われ、同行させてもらえなかったレイニー、経験を積もうとひとり荒野に出て…嵐に遭って遭難。「泣き女隊」元隊長ダリアとパワードスーツの制御AI「ジュークボックス」のコンビに助けられます。

 その荒野にはダリアが狩ろうとしている巨大白兵ドローンが徘徊しており…。

「坊や 死にたくなけりゃ動く準備しときな 『竜』が来る」

 戦争で生まれた自律兵器の中でも特に強い、環境を変えるような兵器をおとぎ話の怪物…「竜」になぞらえて呼ぶ。今回出会ったのは竜に届かない「竜もどき」ではありますが…レイニーをかばいながらでは少々つらい。

 ダリアがジュークに言ったのは「坊やを逃がしな!」の一言。

「何も言われなかった 手を貸せ の一言すら」

 ブラウにも言われた。

「お前の成長を疑っているわけではない しかし今のお前にはまだ早い」

 何のためにここまで来たのか。役に立つためには…。

「俺がいても助けにならない どころか俺がいるから二人は普段通りに戦えない」

 だから装備を全部外して身軽になってここから離れる。

「逃げるだけ…それぐらい自分でケツ持たせてくれよ」

 駆け回るダリアにジュークを投げ渡し、一礼して逃げ出す。

「…悔し涙かい いいじゃないか」

 女性の悲鳴のような駆動音。レイニーには何が起きているかも分からない。

「何でもいい!! 振り返ってる暇なんて…にい!! 今はとにかく…走れ!!」

 不様に逃げてブラウの元までたどり着く。

「おふくろの言う通り 俺…全然まだまだだ…」

「…自覚出来たならそれは成長だ レイニー」

 経験を積むべく、レイニーはブラウとの傭兵稼業を繰り返す事になりますが…ダリアの始末がまったく描かれないw 竜もどきも確定で排除したんですね。その信頼感がスゲェw

 文明復興を掲げてドローン兵器狩りを推進する名門ハーシェル家。ブラウたちはそこから依頼を受けていました。 そのトップがお嬢ドロイド…コーディリア。そしてそれを護衛する人間のメイド、シゥ。

「二人で所帯を持つつもりはない?」

 レイニーがシゥと話している様子を見て言い出すコーディリア。 …何を言ってるんでしょうかこのお嬢様は。

「お嬢様こそバカも休み休みお願いします」

 シゥさん取り付く島もありません。

 でもコーディリアも諦めずにレイニーを呼び出して…。

「うちのメイドと仲良くしてくれてありがとう それであの子と『つがい』になってくれる気になったかしら?」

「いやぁ…そもそもですね…俺が気になってるのは依然としてお嬢さんなんで…」

「もう結構帰っていいわ」

 …レイニーてめぇアンドロイド萌えかw

 その上「仕事に関わる事ならおふくろ次第」とか言い出すもんだから、コーディリアの差し金でシゥとブラウがレイニーを賭けて試合をすることに…何で?

「それがお嬢様のお望みならばなんなりと」

 シゥさん本気?

 銃器を使わない、素手のスパーリングですが、それでもブラウはシゥの行動パターンを解析して有利に試合を進めますが…避けられる想定のブラウの顔面への一撃をシゥは被弾!

「直…撃 何故避けなーー」

 一瞬の停止の隙にブラウの腕を取って押さえ込むシゥ!

「あなたの経験のない行動と経験を逆手に取ったまでです」

「痛覚のないアンドロイド相手に関節を極めるとは詰めを誤ったな」

「アーム一本捨てる程度ーー」

「そうでしょうね…ですがーー腕一本でもきっと御子息は哀しまれます」

 ブラウのウィークポイントをよく知ってます。ブラウは降参。コーディリアはレイニーに「貴方はここで働いてあの子と良い仲になって頂戴」とか宣告しますが…。

「本人の了承もなく何やってんですか おふくろはまだしもお嬢さんともあろう人が」

 レイニーが一番まともだw

 そもそもレイニーとシゥの話が合うのは

「だからそんな保護者達がですね 変な勝負ふっかけたりソレに乗ったり そういうバカなとこがほっとけなくて好きだから話が合うんですよ」

 優秀なようでどこか抜けてるアンドロイド達w 人とアンドロイドが支え合い、共に歩く姿は何か暖かいものを感じます。新しい世界の形の一つなのでしょうか。

 しかしそんな世界に馴染みたくない、馴染めない者たちも。

「かいい(怪異)」と呼称する者たち。「口裂け女」「のっぺらぼう」「てけてけ」。ブラウとレイニーに興味を持った彼らはオフィーリア…コーディリアの、アンドロイドに入れ替わる前のコーディリアの妹の依頼を受けていて。

「分かってるわよ 約束通りご指名の『お人形』は壊してあげる」

 要人暗殺に向かう「かいい」たちを混成軍が迎え撃つ形になります。

 まったくの愉快犯に見える「かいい」たち。本当に目的は無いのでしょうか。またレイニーの成長を見守るブラウは、レイニーが独り立ちしたらどうするのか…?

 …てかツイッター連載当初はあんまり先の事は考えてなかったような気がするんですが…うまく繋がるのか? 加藤先生だし余計な心配かw

 

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