
「”洗脳“のレベルを下げてあるんだよ! あやつり人形の“糸”を減らしてある!」
おなじみ豚ちゃんですw 「クレッセント・ムーン&ペイル・ルージュ」後半。コロニー”レム“に潜入するに当たってイオにはかなりの裁量が与えられているようで。
まぁ、カグヤちゃんのストレス解消のために冒険を演出しつつAI“ビッグマリア”をぶち壊せ、という変速ミッションなのですから、そりゃアドリブ効かせないとこなせないでしょうw
逃げ回っている内にピエール市長から「使節のメンバーを人質にとった」と連絡が。おとなしく戻れ、と。
「私の目的はね このビッグマリアを成長させる事です!」
「やがて全ての”人類“を幸せにするために!その邪魔さえしないでいてくれればよい!」
姫になるための教育だけではなく、いろいろな事を自分で試してみたかった、と泣くカグヤ。それでも戻る決断をする。それは少なくとも己の責任を果たそうとする覚悟。
対してイオの調べたビッグマリアの実態は…選択の提示のくりかえしで住民たちは自分で判断する力を失っている。
ビッグマリアの“すすめ”通りに買い、食べ、生きるその姿はビッグマリアに飼いならされている、と言えるのでは?
「そして思ったんだ! 判断力の落ちた人間の潜在意識の”総意“は本当に“総意”と言えるのだろうか?と」
ビッグデータのやり取りのうちに人間の意志がなくなっていくのではないか?という懸念は聞いたことがあります。現実でも注意するべき事なのかも知れません。
「だからあれは”悪“だ…こわすよ!」
おそらくビッグマリアを使って立てられた人質作戦。ひっくり返してやればやつらはビッグマリアの指示を仰ぎ、必ず隙ができる!
モビルスーツ格納庫にあったトゥエルヴとクレイン(あー、カグヤさんここでMSゲットしたんだw)で飛び出し、混乱している“レム”側を引っ掻き回してビッグマリア中枢を破壊!
見事ミッション達成したイオ。ミッション終了で暗示が再度強化され、記憶の消去など行う中、一つだけ抵抗します。…カグヤを逃がす事。
「失恋か…痛いの… じゃがこれは…失恋できる自由でさえ…手に入れる事ができたのじゃ、という”証“じゃものな!」
涙を流しながら逃亡するカグヤ。イオのこの小さな抵抗が傭兵カグヤを生み出し、DUST計画の大きな力となります。
次もイオのエピソード。カーティスの息子ニコルと一緒に“光の翼”実験機で刺客と追いかけっこになる「直線の迷宮」。
木星一周のルート中、機体性能の関係で2時間ごとに5分間のドックファイトを演じる羽目に。
…作劇的には二人が話し合う機会がたっぷり取れる、ということでw
トビアそっくりなニコルにイオが期待したり失望したり、違うけど考えているのだ、と見直したりしたり。
ニコルの方も悩みながらも父とは別の道を行こうとしているのが分かったり。
「せめておまえの顔がもう少しトビアに似ていればなあ… だがまあ よく見たらそれほどは 似ていない!」
複雑な物言いは、イオがニコル個人に向き合おうとしている証拠か。…カーティスは狙ってもちょっとハードル高すぎるし、年代的にももうニコルの方が近いしw
最後のエピソードはマック・ストームの嫁取り。「春が来る」。
「たのむゥ!誰かあっ!助けに来てくれえ おれじゃ!おれひとりじゃ!もう…もうどうにもならねえっ!」
マック・ストームからの緊急通信。フォントが驚いて急行してみると…
「美女にっ 結婚を迫られてるんだーー」
…いや椿事ではあるけどさw
お相手はロッキー・シティの指導者、アプリコット・タテクウ。なんと最初のエピソード「KA・RR・AS」でカラス先生と渡り合ったあの少女、アプリコット・スキーマの曾孫です。
自分が女にモテるわけがない、という正確かつ客観性に富んだ悲しい自己認識もありますが、
「おれはこの人に幸せになってほしいんだよっ!」
弟妹を自分のせいで死なせてしまった、という後悔を胸に抱えているマック。自分は幸せになっていい人間じゃない。
「最悪 おれがこっびどくふられて傷つくなんてのはかまいやしねえ!だがもし おれなんかにかかわったせいであんたがひどい目にあっちまったら?」
アプリコットを幸せにする自信がない、と呟くマック。
あくまで自分ではなく、アプリコットが不利益を被るのではないか、と懸念する…いい男ですね。
二人でパトロールに出たところで山賊に襲われ、雪にmsgごと埋められてしまう。敵が待ち構えているのでうかつにうごけないが、寒冷地仕様ではないMSではどんどん機内温度が低下していく…。
裸で温め合う二人。
「どうして…私があなたを気にいったのか聞いてましたよね?」
「そうですね? さしあたってはすぐに死んでしまわなそうなところでしょうか? 前の旦那様はよい人でしたけど…病弱ですくに…私をおいていってしまったから」
頭がよい、間違いを認めて正せる、私の為に怒ってくれた、などマックの美点を上げていく。
「でも今…もうひとつ好きなところ見つけました あたたかいです マック こうしているととても…あたたかい」
兄ちゃんの腹の上はあったかい、と抱きついてきた弟妹の姿と重なる。
そのままでいいっ! ここにいろ!
キレイな思い出になんかしない。つらい思い出のままずっと連れて前に進む。
完全に凍りついた、と油断した山賊たちを隙をついて撃退。
アプリコットを受け入れる事を決めたマック。
「人生がずっといい事ばかりだなんて誰にも保証はできないけれど でも…”アプリコット“は春の花です 大丈夫 次はきっと 春ですよ 春が来ます」
最後のエピソードに最初のエピソードを伏線として使ってくるとか上手いです。ショートストーリーでありながら大きな流れができているのは流石ですね。
これだとまだどんどん続けて行けそうだなぁ。なんかファントムをオーバーホールしてるとか、アンカーに代わるアッシュの機体を準備中とか、しっかり次に繋がるネタも仕込んでいるしw
「マン・バイト」も終了したし、もう一本クロスボーンやりますか長谷川先生w
コメントを残す